yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

『民音現代作曲音楽祭'81&'82』。収録5作品の白眉は福士 則夫の「クロモスフェアー~打楽器とオーケストラのための」(1981)。エモーショナルなパーカッションとオーケストラとのバランスが素晴しい。

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DISLOCATED MEMORY FOR PIANO SOLO by Norio FUKUSHI

          

福士 則夫
イメージ 2民音とは民主音楽協会をつづめた謂い名で、私は以前この民音主催のコンサートライヴレコードを≪『民音現代作曲音楽祭79-80』。どれを聴いても時代と音・響きに生きていたとの印象を抱かせる。≫とタイトルして投稿記事にシタタメルまで労働者系の団体の運営するものとばかり思っていた。別にどのような実体で、などの詮索はどうでもいいのだけれど、ある巨大宗教団体の運営に係わるものだった。ま、それはともかく、きょう取り上げる2枚組みで5人の作品が収録されたヴォリュームたっぷりの『民音現代作曲音楽祭'81&'82』。先ず言っておこう、この収録5作品のうちの白眉は福士 則夫(ふくし のりお、1945 - )の「クロモスフェアー~打楽器とオーケストラのための」(1981)これに尽きるといっておこうか。虚仮威しとも云いたくなるようなエネルギッシュな音の群れで迫る石井 眞木(いしい まき、1936 - 2003)作品や、モダンに日本的余情余韻を表出する湯浅 譲二(ゆあさ じょうじ、1929 - )作品の名だたるを押さえての秀作・・・と私には思える。パーカッションの巧みとその醸し出すエモーショナルな世界、それとオーケストラの音響群とのバランスがすばらしい。打楽器作品にすぐれた特性をもち秀作多い福士 則夫の代表作のひとつと言っておこう。残念だけれどあとの〔尾高惇忠(1944‐)と松本日之春(1945-)の2作品〕は端折ります。脳ミソが疲れ言葉が出てこない。



民音現代作曲音楽祭'81~'82』

<'81>
1. クロモスフェアー~打楽器とオーケストラのための(福士則夫)
2. イマージュ(尾高惇忠)
3. シーンズ・フロム・バショウ~芭蕉の句による音楽(湯浅譲二)

<'82>
1. レ・レオニード(松本日之春)
2. 半透明の幻影op.49~オーケストラのための(石井眞木)


http://www.bcamusic.com/fukusi/fukushi.html 福士則夫作品音源公開サイト
http://www.bcamusic.com/ishii/ishii.html 石井真木作品音源公開サイト

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