yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

奔放であり力強いプレイ。それにエリック・ドルフィーの素晴らしいソロが存分に聞ける『CHARLES MINGUS presents CHARLES MINGUS』(1960)

?H3>john coltrane quartet with eric dolphy impressions チャーリーミンガス 毎度のことながら、YUOTUBEでエリック・ドルフィーの映像を見かけ、これがよかったということもあって、その紹介の機会を利用しての所有音盤の紹介である。 以前もチャーリーミ…

記憶のクビキから解き放たれたような奇妙な音の振る舞い。ピュアーでシンプル、美しい高橋悠治の『ローザスⅡRosace』(1968)ほか。

高橋悠治 こんなにシンプルで美しい作品だったのか?泣かせるね、といったところ。A面1曲目、『毛沢東 詞三首Three Poems of Mao Tse-tung』(1975)と2曲目の『ローザスⅡRosace』(1968)である。ともにピアノソロ作品。こうした音楽にとってタイトルと…

響きの重さ、精神性の深さ、堅固さが聴こえるポーランド『POLISH MODERN MUSIC』

コトンスキーWŁODZIMIERZ KOTOŃSKI どうした経緯で、このポーランドの現代音楽作品を紹介するレコードを手に入れたのかまったく記憶にない。多分、ポーランドへの、何とはなしの政治的な苦難、受苦の歴史(ワルソーゲットー、アウシュビッツ)への共感めいた…

「現実、それは単に正午の健忘症にすぎない。」と視たサルヴァドール・ダリと「昼顔」のルイス・ブニュエル共作のシュルレアリスム映像詩の名作をYOUTUBEで鑑賞。

un perro andaluz (1929, luis buñuel) COMPLETO ルイス・ブニュエルLuis Buñuel いやあ、まったくYOUTUBEには、またまた驚かされた。発端は、レスピーギの検索から始まり、プッチーニに行き、そこでマリア・カラスと出会い蝶々夫人などのオペラアリ…

マイルスのライヴの白眉『Miles Davis Four & More』(1964)中の演奏曲をYOUTUBEの「Miles Davis & John Coltrane- SO WHAT」で楽しもう。

Miles Davis and John Coltrane - So What マイルス・デイヴィスMiles Davis さて、今日もYOUTUBEで何を検索していてだか分からないままタマタマヒットしたマイルス・デイヴィスMiles Davis(1926 - 1991)の映像を利用すべく、彼のアルバムを棚から…

技術と精神の類稀な現代の昇華結晶ルトスワフスキの『オーケストラのためのリーヴル』(1969)ほか。

Lutoslawski: "Livre pour Orchestre" 1/2 ヴィトルト・ルトスワフスキWitold Lutosławski 今日、朝の自動車通勤の車中で、NHK・FM放送から流れていたルトスラフスキーWitold Lutosławski(1913 - 1994)特集には、正直驚いた。なんでも朝の7時20分…

戦争の惨禍、悲痛を歌った秀歌に増す重み。

Hiroshima & Nagasaki: 長崎県 Atomic Bombing of Japan 広島 原爆投下 通常版 阪神淡路大震災 今日仕事を終えて、夕刊を読んでいた折り、目をうって印象深い短歌があったのでそれを取り上げる。日本経済1月25日付夕刊。入門講座、現代短歌ベスト20とタ…

さみだれ舞うクセナキスの超絶的な難曲『エヴリアリ』(1973)、東洋的な響きのシンプルな世界ジョン・ケージの『季節はずれのバレンタイン』(1944)ほかサティーを高橋アキで聴く。

Yuji Takahashi_Herma(Iannis Xenakis) 高橋アキ 高橋アキといえば、云うまでもなく、現代音楽での特異な作曲家であり、ピアニストでもある高橋悠治の妹であることは、ご承知のとおり。また現代音楽普及に功績大であった評論家の今は亡き秋山邦晴の夫人であ…

融通無碍、たえざる触発流動に音楽を任せる極度にインテンシヴなフリージャズ。ジョン・スティーヴンス率いるSMEの『BIRDS OF A FEATHER』(1971)。

Derek Bailey - John Stevens Solo ジョン・スティーヴンスJohn Stevens 今日はちょっと気が引けるのだけれど、といっても、知る人は知るのイギリス・フリージャズ界でのビッグネーム、ドラマーのジョン・スティーヴンスJohn Stevens(1940‐94)率いるスポン…

セシル・テイラーのピアノが冴えわたっているドラムのサニー・マレイとのスリリングなデュオ・プレイ。『Cecil Taylor at The Café Montmartre』(1962)

Cecil Taylor(1981) セシル・テイラーCecil Taylor 先日に引き続いてのセシル・テイラー。というのも先のYOUTUBEでの映像と音によるセシル・テイラーCecil Taylorのパフォーマンスがあまりに凄かったということにつきる。レコードではさほどのイン…

1968年の喧騒と熱狂の政治動乱を扱ってスローガン、落書き等を素材にテープに歌ったルイジ・ノーノ(1924-90)の『NON CONSUMIAMO MARX』(1968)ほか。

「進むべき道はない、だが進まねばならない……アンドレイ・タルコフスキー」。 Luigi Nono - Non Consumiamo Marx ルイジ・ノーノLuigi Nono 1968年は、団塊シルバーにとっては何らかのかたちで特段の意味を持つエポックであった。もちろん、そのようなことど…

濁りのない美しいピアノタッチ、ハートフルなリリシズム。ウォームでカントリー・土の匂いがするキース・ジャレット1973年ドイツ・ブレーメン、スイス・ローザンヌでの二つのソロ・コンサート3枚組。

Keith Jarrett Solo - Lausanne Part.1 1/3 '73 キース・ジャレットKeith Jarrett またもYOUTUBEでこれはという動画映像が検索ヒットしての場当たり的な、気まぐれブログ紹介となる。音と映像だからその説得性を大いに利用させてもらっての所蔵音盤の…

ジェルジ・リゲティの淡くゆらめき生成流動する音色美『ラミフィケーションズ』(1969)ほか。

Ligeti: "Ramifications" ジェルジ・リゲティGyorgy Ligeti 【1927年、超ミクロの世界の原理をうちたてたハイゼンベルグの「不確定性原理」。その中心概念ともいえる、自然界にもともと内在する<ゆらぎ>。≪宇宙の中に、もともと理由もなく<ゆらぎ>と…

ブラックアフリカン・ジャズの熱狂「アート・アンサンブル・オブ・シカゴ」(1969)。

Art Ensemble of Chicago - Old Time Religion なにか最近は、音盤からというより、YOUTUBEで動画を見つけて、それがきっかけとなって、音盤を引っ張り出すという手順になってしまっている。べつに系統だてて音楽を鑑賞し、紹介している訳ではないの…

武骨で剄い美しさ。<意志力>が響く間宮芳生(みちお)の『ピアノ協奏曲第2番』(1970)と『ピアノソナタ第2番』(1973)。

間宮芳生(みちお) きのうのブログで、ジャズサックス奏者を<鬼才>と讃し自らの音楽上での大きなインパクトを受けたジャズメンとしてエリック・ドルフィーを上げていた間宮芳生(みちお)の名作、尾高賞、および芸術祭優秀賞受賞の『ピアノ協奏曲第2番』…

無調に崩れかけて耳障りであり、引っ掛かりがあって面白いセシル・テイラーのピアノソロを聴く『COLTRAINE TIME』(1958)。

セシル・テイラーCecil Tyalor 念のため、アマゾンで検索。そこで今回取り上げようと思った『COLTRAINE TIME』(1958)のレヴューがあったので読ましてもらった。なんでも、このアルバムは≪コルトレーン名義ながら実はセシル・テイラーCecil Tyalorのリーダ…

音響渦巻く混沌へと、もの皆消え入るが如くの超越<トランス・TRANS>。シュトックハウゼン(1928 - )の『トランス』(1971、74)。

Karlheinz Stockhausen ~ Trans (extract) シュトックハウゼンKarlheinz Stockhausen はたして事細かに今回取り上げる、このシュトックハウゼンKarlheinz Stockhausen(1928 - )の『トランス』(1971)の、通常のオーケストラ配置とはまったく変わった、ま…

マニエリスティックな色めく壮大華麗な≪音画≫であり音楽。シルヴァーノ・ブッソッティ(1931‐)『ベルククリスタル(水晶)BERGKRISTALL』(1973)と『ロレンザッチョ交響曲』

Bussotti- Symphony Lorenzaccio (1/2) ルイジ・ノーノLuigi Nono やルチアーノ・ベリオLuciano Berio に次ぐイタリアの異色マルチタレントの現代作曲家。 ≪シルヴァーノ・ブッソッティ(Sylvano Bussotti、1931年 - 、ブソッティ、又はブゾッティと表記され…

柴、仔犬と共に

「しあわせ運べるように」(ふるさと・東北バージョン)手話付き 『しあわせ運べるように』(英語バージョン) ●上・柴仔犬3兄弟(生後約40日)の動画 (左)14年前に我が柴犬(昨H22/12/3永眠しました。15才8ヶ月)ご出産の子犬(右)生後約2週間。…

日本の鳥<ツグミ>、<キビタキ>の鳴き声が聴こえるオリヴィエ・メシアンの『管弦楽のためのクロノクロミー』(1960)、ブーレーズの初期作品『水の太陽』(1948)ほか。

Messiaen - Oiseaux Exotiques - Aimard, Boulez Part 1 http://www.YOUTUBE.com/v/ht5qqE_e1UE オリヴィエ・メシアン さて、今日は日本の鳥<ツグミ>、<キビタキ>の鳴き声が曲中に入っているオリヴィエ・メシアンの『管弦楽のためのクロノクロミー』(19…

インテリジェンスとインテンシヴ。いまだ緊張とリラックスが色あせないフリーコレクティヴジャズ。トニー・オクスレイ(1938-)の『4Compositions for Sextet』(1970)。

Tony Oxley Derek Bailey 1995 Knitting Factory さて今日は久しぶりにフリージャズを聞く。それもとびっきりの、しかしセンスのいいフリージャズ。イギリスは1938年シェフィールドの産。知的構成力にすぐれたドラマー・パーカッショニストのトニー・オック…

オリヴィエ・メシアン『(8つの)前奏曲集』(1928-29)と『音価と強度のモード』(1949‐50)を聴く。

Messiaen: "Mode de valeurs et dintensites"(1949) オリヴィエ・メシアンOlivier Messiaen オリヴィエ・メシアンのピアノ曲は、すでに拙ブログで≪オリヴィエ・メシアンとイヴォンヌ・ロリオのピアノデュオによるコラボレーションの巧緻『アーメンの幻影』…

衝迫的で緊張感に満ちた音楽とミシェルフーコーをYOUTUBEで発見。ジャン・バラケの『ピアノソナタ』(1950-52)を聴く。

Barraque- Sonate pour Piano (1/5) ジャン・バラケJean Barraque さて、正月の間、暇にあかせてYOUTUBEをあれこれ検索覗いていて、どうした経緯で今回取り上げるジャン・バラケJean Barraque(1928-73)にたどり着いたのかはっきりした事を思い出せ…

狂気じみた緊張の世界。うねり流動するクラスターの音世界に存在認識の変革を聞くジェルジ・リゲティ(1923-2006)の『アヴァンチュール』(1962-63)ほか。

György Ligeti, Aventures まことに刺激的である。ジェルジ・リゲティGyorgy Ligeti(1923-2006)の『アヴァンチュールAventures』(1962-63)と『ヌーヴェル・アヴァンチュールNouvelles Aventures』(1962-65)。どちらもソプラノ、アルト、バリトン歌手と7人…

抽象的で透きとおった硬質なダイナミズム。引き締まった美しい世界ピエール・ブーレーズ(1925-)の、2台のピアノのための『構造(ストリクチュール)』(1952‐61)

Boulez, Structures pour deux pianos, Livre II ピエール・ブーレーズPierre Boulez まったくの快感とはこういうときにやってくるものだ。なにげなく、針を下ろす!そう、レコードです。(いまやダイヤルは回すものでなく押すものとなった。) ところでレコ…

人々の声としての歌の伝統。新しいカントリー。テキサス出身のシンガー・ソングライター Nanci Griffith(ナンシー・グリフィス)

ナンシー・グリフィス Nanci Griffith Nanci Griffith : Speed Of The Sound Of Loneliness 年末年始休館に入る前に本を借りておこうと図書館の蔵書棚から引っ張り出した本の一冊が詩人・長田弘の『アメリカの心の歌』(岩波新書)であった。ふだん聞き流す…

苦悩の時代、美しく結晶する無垢の響き。ジョン・ケージ『THREE DANCES for two amplified prepared pianos』(1944-45)

ジョン・ケージ(上記作品ではありません) http://video.google.com/googleplayer.swf?docId=-4240996523359170114&q=john+cage ジョン・ケージJohn Cage 今回のアルバムはアメリカでないとたぶん出てこなかっただろう音楽。文化新興国アメリカ人の発明した音…

モーツアルトのレクイエム『Lacrymosa(悲しみ・涙の日よ)』を『るろうに剣心』『ゼノサーガ・(Xenosaga)』のアニメでYOUTUBE視聴。

【上】『るろうに剣心』 【下】『ゼノサーガ』 (Xenosaga) これは驚いた。所在無げに、例のごとく動画配信サイト・ユーチューブを覗いていたところ、ウォルフガング・アマデウス・モーツアルトのレクイエムのかの有名な、あまりにも有名な『Lacrymosa(悲し…

瑞々しく流れるようなロマンティシズム溢れるシェーンベルクのピアノ曲

(上)アーノルド・シェーンベルクArnold Schoenberg (下)クロード・エルフェclaude helffer Schoenberg Piano pieces Op 23 Glenn Gould (1/5) A面5つのピアノ曲 op.23(1920-1923)→ピアノ組曲 op.25(1921-1923)→B面3つのピアノ曲 op.11(1909)→6つ…

矢代秋雄(1929-76)『ピアノ協奏曲』(1967)。三善晃(1933-)『チェロ協奏曲』(1974)。間宮芳生(みちお)(1929-)「『ヴァイオリン協奏曲』(1959)。

(上)間宮 芳生 (中)矢代 秋雄 (下)三善 晃 どうしたものだろう、この矢代秋雄(1929-76)の『ピアノ協奏曲』(1967)は第16回尾高賞受賞の名作である。はたして世評通りにうけとっていいものやら、私にはそうとは聞こえないのだけれど。ピアノは、あ…