2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧
Nova Musichaシリーズと銘打って、1975年イタリアCRAMPSから出されたものの一枚、ジャケットに記されている文字すべてイタリア語のみというまったくドメスティックな指向のレーベルと見受けられる。それにロバート・アシュレイ、ジョン・ケージ、コーネ…
高橋悠治と佐藤允彦の1974年に録音されたデュオアルバム。両者いずれもピアニストとしての評価は高くその支持は熱い。クラシック・現代音楽とジャズとの興味深いインタープレイ、A面20分弱のアコースティック・サイド、B面各々10分前後の2曲のエ…
Tom Johnson - An Hour For Piano - 00:00-10:00 (Andy Lee on Piano) http://www.youtube.com/watch?v=dpcwg8XzKOk トム・ジョンソンTOM JOHNSON、1939年アメリカ、コロラドに生まれ、モートン・フェルドマンに私的に師事。ミニマリストとして位置づけ1983…
Harold Budd - Gypsy Violin part one http://www.youtube.com/watch?v=Wz0KiPaTsK0 一瞬レコードプレーヤーのサーボモーターが変調をきたしたかと思わせるような音程をはずす違和感覚を持続音の流れの中にたくみに取り入れ不思議なサウンドの世界を創出して…
F. RZEWSKI THE PEOPLE UNITED WILL NEVER BE DEFEATED excerpt http://www.youtube.com/watch?v=h6-MhlBSBrM Rzewski- TPUWNBD (Takahashi):Frederic Rzewski's "The People United Will Never be Defeated," recorded by Yuji Takahashi in 1978. http://…
Stockhausen: "Gesang der Junglinge" Conclusion http://www.youtube.com/watch?v=TYZBvt5RRZw 1955年から56年にかけて、当時西ドイツ・ケルンにて世界に先駆け開設された西ドイツ放送局電子音楽スタジオにて制作されたもの。戦勝連合国の一員アメリ…
騒音、雑音が音楽にその正当な位置を確保せしめたといえるジョン・ケージとデヴィド・チュードアーのパフォーマンスによる「カートリッジミュージック」cartridge music(1960)が収められたアルバムがこれで、1962年mainstreamレーベルから出された。これ…
楽譜に拠らずにこうした音響世界をものの見事に開示するこの感覚とはいかばかりなのであろうか。天から降り、地から湧いて出てくるのだろうか。ピエール・アンリのこのアルバム『DIEU』は文豪ビクトール・ユーゴーの死後出された未完の作品『神』からインス…
佐野清彦という作曲家1945年生まれというから私とほぼ時代を共有している事になる。もちろん思考の背景にあるものの時代性を共有しはするものの、それだからといって、こと観念世界の出来事、その価値観も似通うということは先ずないだろう。それほど人…
'''上記アルバム[http://artofthestates.org/cgi-bin/composer.pl?comp=79 「MEGATON FOR WM.BURROUGHS」(1963)の公開音源]''' ノイズミュージックの元祖で、大家なのだそうだ。それはともかくとして彼ゴードン・ムンマGORDON MUMMAもジョン・ケージらと同じ…
まことに戦後の現代音楽の傑作のひとつといわれることに異論はないであろう。曲の終決もそうであるが先ずいっとう最初の強烈な一撃に音響空間を鷲づかみにするブーレーズの力技。張りつめた透明感溢れるきらびやかな音のなんとメリハリのあることだろう。引…
A Night In Tunisia - Yosuke Yamashita:Banslikana(1976) http://www.youtube.com/watch?v=0UXCzy49WXo これは尋常の集中力とは思えない、この鬼気迫るインスピレーションの切り込みにどっと溢れ出すセンシティヴな音のほとばしりの凄さに山下洋輔のいま…
ご存知だろうか、1985 年に惜しくも46歳で夭逝した八村義夫という現代音楽作曲家。私の好きな作曲家の一人であった。もちろんその煌めくような粒だった音響と引き締まった音響空間を現出できる優れた作曲家であった。惜しまれての死であったことを証す…
Tony Oxley - Incus #8 (1) http://www.youtube.com/watch?v=i5mIQ6Y7Dzc まずイギリスにトニー・オックスレイあり、と言って置こう。好きなフリージャズドラマー、パーカショニストである。まこと理知的な打楽器サウンドを空間に打ち込み、音響を明確に定位…
徹底的に電子音のノイズで埋め尽くすこの人工意志のありどころは奈辺にありや。ここまでくるとなにやらSFめいて電子機械そのものがノイズ語で生命の息吹をうたいあげている風情である。ローランド・カインRoland Kayn(1933~)は自らの電子音響作品を…
その影響力に比して語られること少ない作曲家ではないだろうか。別に私の現代音楽に関する知識不足を措いてもそのように感ぜられる。とりわけミニマルミュージック、アンビエントミュージックに与えた影響は少なからずあったのではないかと思われる。このア…
内閉的でありつつも求心力を確かに持つイマジナリーなフリーインプロヴィゼーションといえよう。デレク・ベイリーDerek Baileyのギターからはじき出される無機的な押し殺した凝縮の一撃・一音が世界を確定する。その決定性は異様でさえある。それに加えて、…
Takayanagi - Free Form Suite : 3rd Movement (1972) http://www.youtube.com/watch?v=7GK4_WXXmD8 高柳昌行・阿部薫 - 集団投射1 (1/3):"Mass Projection 1" Recorded live at "Station 70", Shibuya, Tokyo, July 9, 1970. http://www.youtube.com/watc…
Witold Lutoslawski - 2nd Paroles Tissees http://www.youtube.com/watch?v=NkQR7grKeew 世の我が作曲家諸氏に、御託を並べる前に作曲せよといいたくなるくらいの真正に見事な作品であろう。書法・スタイルというのであろうか、特殊奏法を使おうが、トーン…
<数寄>とはこういったものを指すのだろう。このペーター・ブロッツマンの良きパートナーであるハン・ベニンクというドラマー・パーカショニストという男はまさにそれにふさわしく、音に遊び、呆けて日暮れぬという風情である。こう云う数寄にスサブ<遊ぶ…
Stockhausen: Sonatine http://www.youtube.com/watch?v=8kpsc8qHjxM Stockhausen: "Spiel" Mvt. 1 http://www.youtube.com/watch?v=sTVvuekrzOg シュトックハウゼン(1928~)『ケルン郊外のメトラート村で生まれる。祖父は百姓、父は学校の教師であっ…
これって時間との戦い?ひょっとしてジョン・ケージが格闘していたのは音楽の存在要件としての時間にだったのか。強大な呪わしいまでの力としての時間。『これからさき、人類が進化するにはまず、時間を征服することが条件なのかもしれない。』(J・G・バ…
=== Jacques Lasry - Chronophagie [3/4] === [[embed(http://www.youtube.com/v/Yb_wrxZJdBY&feature=related,0,298,241)]] 障害者および子供たちのための音響造形彫刻楽器を創作した(フランソワ)・ベルナール・バシェ兄弟Bernard Baschet(フランス・1…
Yosuke Yamashita Trio Chiasma Full Album http://www.youtube.com/watch?v=WC4fd57q3bY 投稿音源ではありません。 このアルバム『CLAY』では世界に飛躍した山下洋輔ここに在りと言うところだろうか、1974年6月ドイツのニュージャズフェスティバルでの…
1970年イギリスで著名な現代即興演奏家たちが参集して結成されたhttp://www.efi.group.shef.ac.uk/mljco.html The London jazz composers orchestraがイギリス芸術協会の援助のもとに1972年に演奏録音された作品であり、その記録をフリージャズ演奏…
音源=Pierre Henry : Apocalypse de Jean http://jp.youtube.com/watch?v=8fFevSI0xx4 今世紀最大の哲学思想の画期であるハイデガーが存在の哲学でのたもうた如く、現存在としての人間は生へと投企されたがゆえに既にもはや死に至る可能存在である。死は我…
Giacinto Scelsiジャチント・シェルシ(1905~88)、なんと不思議なサウンドの世界だろうか。響きが世界を呼び込み精神の古層に出くわしたような厚みと深みを感じさせる、これまたすごい音世界を迎えて震え上がるほどの揺さぶりをかけてくる作品に出く…
Spontaneous Music Ensemble - karyobin part 1 (1968) http://www.youtube.com/watch?v=DMqq5YTC1Uk Spontaneous Music Ensemble - Karyobin pt. 2 (1968) http://www.youtube.com/watch?v=HYbf5poRCdI 1968年といえば、今から実に37年前、現在二十歳…
http://www.youtube.com/watch?v=zcjHQQxAJlk David Behrman - On the Other Ocean (excerpt) デビッド・バーマンDAVID BEHRMANのこのアルバムではコンピューターもひとりの演奏者である。コンピューターが人間の奏する音に応えプログラミングのもとに音を発…
夥しいほどのアルバムのはずである。いったい何がこのデレク・ベイリーの共演者としての吸引力であったのだろうか。ソロアルバム、デュオアルバム、その他数多くのコンボメンバーとのコラボレーションはひじょうな数になるのではないか。評論のプロあるいは…