yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ジェイコブ・ドゥラックマン『Animus III (For Clarinet & Tape) 』ほか。この60年代と米国と云う時代的文化的制約を考慮しても良くできた電子音響作品となっている。

Jacob Druckman: Animus III, per clarinetto e nastro elettronico (1968) だいぶ前のことになるけれど、拙ブログにて≪(1) 『THE AVANT GARDE STRING QUARTET in the USA』。聴きものです。再発、廉価NAXOS盤にあり。≫とタイトルして取り上げた中に…

交響曲作家アントン・ブルックナーの『ピアノ・ソロ作品全集』(2002)。巧緻をきそわなくても音を埋めなくてもこれだけの心に染み入る音楽がある。まさに至福です。

Scenes from the "Nostalgia" (1983): Andrei Tarkovsky Music: Ketil Bjørnstad - The Nest (Preludium) Anton Bruckner - Intro from Mass No. 3 in F Minor はや2年も経っていたのだ。過日拙ブログへ≪ところで、狙いはいつものことながら通勤途上車中N…

『MUSIQUE CONTEMPORAINE CATALANE』。欧州チャンピオンズリーグ制覇したカタルーニャ・バルセロナのサッカーほどの熱狂、沸き立つ熱いものがない、凡々とした作風の音作り。

Joan Miró 投稿記事音源とは関係はありません。 【サッカーの欧州チャンピオンズリーグで27日に優勝したバルセロナの地元で、祝祭ムードに沸く市民が暴徒化してものを壊すなどの騒ぎを起こし、100人以上が逮捕された。沈静化を図って衝突した警官も含め…

女性ピアニスト、イレーヌ・シュバイツアー『Ramifications』(1975)。フリーで居つづけている、それもヨーロッパフリーのツワモノと伍しての女性ジャズウーマンをこの人以外に私は知らない。

Irene Schweizer/Han Bennink - Moods Zürich 2003 60年代央以降のフリージャズ沸騰のただ中に身をおいて異彩を放っていた女性ピアニスト、イレーヌ・シュバイツアーのアルバム『Ramifications』(1975)。 ハードでパワフルなユニットパフォーマンスは、ま…

『決定版!癒しのアジア』(2003)。我がニホンジンの来し方の響きのごとく懐かしさと“癒し”を覚えるのもごくごく自然なことなのだろう。

jaipong sunda 『決定版!癒しのアジア』。なぜアジアは“癒し”なのか?アジアと言ってもとてもそのエリアは広大だ。西アジア、中央アジア、南アジア、東南アジア、東アジア・・・。というものの、東および気候湿潤の東南アジアが先ず思い浮かばれるのは順当な…

イヤニス・クセナキス『HERMA』(1960-61)ほか。音楽と数理の邂逅がもたらすランダムな無秩序の放つ喩えようもない超越した美しさ。

Iannis Xenakis : Herma (Georges Pludermacher, piano) <NEW SOUNDS FROM PARIS> と名うっての、フランスの女性作曲家ベッツィ・ジョラスBetsy Jolasと、イヤニス・クセナキスIannis Xenakis、それにブルガリアを出自とする Andre Boucourechliev (1925…

スティーヴ・レイシー『The Crust』(1973)。アルバム名義のレイシーはともかく、デレク・ベイリーとジョン・スティーヴンスのインタープレイがすばらしい。

Evan Parker / Derek Bailey / Han Bennink "Fixed elsewhere" from "The topography of the lungs" (Incus 1) Recorded in London on 13 July 1970. 投稿記事の音源ではありませんが、これぞヨーロッパフリーの極致。傑作音源です。 きょうはスティーヴ・レ…

テリー・ライリー『LIFESPAN』(1974)。映画音楽の付随音楽ということもあって、いろいろなパターンの、音色変化にとんだミニマルの響き、テリー・ライリーのミニマルワールドが堪能できる。

=== Terry Riley "In The Summer" 1975=== テリー・ライリーTerry Rileyの劇伴音楽『LIFESPAN』(1974)。これは映画『Le Secret de la Vie』訳すと「生命の秘密」といったところなのだろうか、その付随音楽のよし。しかし音楽自体はいつものごとくのホンワカ…

坂本龍一『千のナイフ』(1978)。<「エコはファッション」でいい>とのたまう軽さ。

Ryuichi Sakamoto – Grasshoppers:piano: Yuji Takahashi,piano and synths: Ryuichi Sakamoto つねづね拙ブログでも言っているけれど普段フュージョンや、ボサノバはご遠慮している。多くのファンがいるのでこれ以上は言わないでおこう。背後から石つぶて…

ヘンツェの『ヴァイオリン協奏曲第1番』(1947)とツィンマーマンの『ヴァイオリン協奏曲』(1949)。ヘンツェはよく歌い、ツィンマーマンは多様式感の鮮やかさで際立つ才筆を示しており見事だ。

B. A. Zimmermann- Choral Symphony (1/4) きょうレコード棚を何探すでもなくガサゴソと未投稿ブロックにかためてあるうちの数十枚を繰っていて何これとピックアップしてきたのがヘンツェ(1926~)とツィンマーマン(1918~1970)の初期作品のカップリング…

アルベニス『組曲《イベリア》/組曲《スペイン》』。民族派にありがちな旋法、アーティキュレーションへの執拗なこだわりが、当初のエキゾチズムを通越して、聴き慣れてくると辟易との感を抱かせる。贅沢だけれど

Corpus Christi en Sevilla - Isaac Albéniz - Esteban Sánchez きょうも、過日通勤途上の自動車FMラジオから流れていて、これはと印象して、もう一度じっくりと聴きたいと、例の如く図書館のネット予約で借り受けたアルバムの登場。スペインの民族派作曲…

富樫雅彦トリオ『モーション』(1977)。いいパフォーマンスは誰が聴いても同様の印象もつようだ。

Masahiko Togashi Trio - Ballad (1977) 最近はテンション上がらず最悪状態。いっこうに音楽を聴くことに集中出来ずすぐ居眠りだ。仕事での疲れもあるけれど。ということで、たまたま動画サイトにアップロードされていたのを幸いに、そのアルバムを取り上げ…

落語『野崎まいり』。お染久松とはなんの関係もない噺だった。

RAKUGO 桂枝雀七回忌 夢のようなまだ夢のような その7(貧乏神) 投稿記事の『野崎まいり』ではありません。 今月の大型連休のときに初めてお参り?に行ってきた野崎観音詣りの記事を投稿したのだけれど、それを噺にした落語は、いったいどんなだったか気に…

驚異のパーカッショニスト・トリロク・グルトゥ Trilok Gurtu

Trilok Gurtu Project - Pasha´s Love (solo on tabla & drums) 本来拙ブログの先頭ページにある<YOUTUBEの館>で取り上げるところなのだけれど、ちょいとネタ切れということもあり、YOUTUBE動画貼り付けて投稿とします。驚異のパーカッショ…

マンフレッド・ショーフ 『MANFRED SCHOOF SEXTETT』(1967)。未だ完全な解体的フリーに至らない、それゆえの知的にコントロールされた形式の美への幾分のこだわりがある。それもよし。

Bernd Alois Zimmermann/Manfred Schoof: Improvvisations on "Die Soldaten" (1967): by the Manfred Schoof quintet. 1967年に収録されたドイツフリージャズの精華とひとまずは言っておこうか。主に現代音楽紹介に特化していたドイツ・ヴェルゴWER…

ベートーヴェン「ピアノ協奏曲 ニ長調(バイオリン協奏曲 ニ長調作品61の編曲)」をNHK・FMのオッリ・ムストネンで聴く。

I.Perlman - Beethoven Violin Concerto, 2nd mov 過日いつものごとくの帰宅途上の自動車のラジオから、緩やかに流れていた美しいフレーズが、なんとベートーヴェンの「バイオリン協奏曲 ニ長調 作品61」の編曲(ヴァージョン)の「ピアノ協奏曲 ニ長調」で…

『タイの音楽』。土に根ざした音の揺らぎ、アーティキュレーション。民族音楽の変わった音色で、疲れた脳をマッサージ

Thai classical music 民族音楽の変わった音色で、疲れた脳をマッサージということで、きょうも図書館ネット借受のCD鑑賞。ところ変われば・・・とやらで、似てはいるんだけれど微妙にちがう。音の揺らぎ方、アーティキュレーションが土に根ざしてといえる…

アルバン・ベルク『初期の7つの歌(1928年管弦楽版)』ほか。ロマンの絢爛に彩られた音楽。その芳醇な美しさを思い知らされる。

Alban Berg:Sieben frühe lieder, Nr. 3 Die Nachtigall. Anne sofie von Otter. ナイチンゲール Die Nachtigall それはナイチンゲールが 一晩中うたったためだった、 あたりにひびき渡る その甘い歌声に誘われて、 ばらが咲き出でたのだった。 あの子は今…

シュトックハウゼン『シュティムング(調律) 6ボーカリストのための』(1968)。車座でのパフォーマンス。座っていてはいまだ涅槃に至らない。では、釈迦入滅横臥の姿と相同で、寝ながらの歌唱はありや。

Karlheinz Stockhausen: "Stimmung fuer 6 Vokalisten" 1968 以前、何の記事か忘れたけれど、寝て唄う歌ってあるのか?というのがあったように記憶する。もちろんコンサートでのそれのことなのだけれど。日常生活上では子どもを寝かしつける子守唄は寝なが…

シタール奏者、パルト・ダース『シタール絢麗~北インドの巨星パルト・ダースの妙技』。私には、ラヴィ・シャンカールより、親しみを持ってウォームな気分で聴くことができた。

Pandit Nikhil Banerjee, sitar, Raag Malkauns, aalaap 1 この動画は投稿記事の音源ではありません。が、雰囲気はよく似ています。 きょうのCDも図書館ネット借受のものなのだけれど、どうしてこのCD、つまりはシタール演奏者のパルト・ダースPartho Da…

『決定盤・抒情歌』(1991)。凝りもせず、お歌の世界にひたっております。

さくら貝の唄:倍賞千恵子 つい先日、日本の抒情歌を投稿したばかりなのに、凝りもせず?きょうもまた趣向は違えど収録曲のヴァリエーションはさして変わらないアルバムの鑑賞投稿だ。先のCDはひとりの歌手の歌集だったけれど、今回のものはコンピレーショ…

クロード・バリフ「Imaginaire Ⅳ op.41」(1968)ほか。ドメスティックと言っていい評価に甘んじているのだけれど、どうしてどうして相当なものです。少なくともこのアルバムを聴く限りでは。

きょうはフランスの作曲家、クロード・バリフClaude Ballif(1924パリ- 2004 )。WIKIに項目を持たない作曲家だ。御大ピエール・ブーレーズが25年生まれであるから同世代ということになる。それにしても、情報がなさすぎる。ちなみに、フランス語WI…

郡愛子の「日本抒情歌集」(2005)。超スローテンポで、歌というよりこれは朗詠とよぶほうがふさわしい?。

アメフリ(雨降り)北原白秋:詩。中山晋平:曲。 最近、少し童謡唱歌づいているということもあって、図書館のネット予約貸し出しで借り受けようと検索しても、人気があるのか、ほとんどが貸し出し中や予約待ちだ。で、たまたますぐ借りられる可能性を優先し…

ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ『交響曲第9番(混声合唱と管弦楽のための)』(1997)。ともかく厚みと深みをもった、感嘆のオーケストレーションで唸らせはする・・・が。

Hans Werner Henze: Sinfonia No.9 (1995/1997) Primo Movimento この曲は、若き日の私が見てきた第三帝国時代のドイツをテーマにしています。歴史的事件をとりあげたという点でも芸術的な試みという点でも、このテーマに数年間かけて徹底的に取り組んだこと…

きょうはお染久松の野崎参り。

野崎小唄(1971)東海林太郎 連休もきょうで終わりということで連れ合いと泣き出しそうな曇天の中、近くの野崎観音へと散歩がてら出かけた。ふたりとも大阪に生まれ育ちながらお参りするのははじめてだ。前まえからこの時期に野崎まいりの行われていることは…

シュトックハウゼン『3つのオーケストラのための<グルッペン>』(1955‐57)と『4つのオーケストラと4つの合唱のための<カレー≫』(1958-59)。内的体験としての永遠の今を聴く。

Stockhausen: Gruppen (1 of 3) Karlheinz Stockhausen Gruppen, for three orchestras (1955-57) やはりこの50年後半から70年へかけてのシュトックハウゼンはすごいですね、とひとまず賛仰のことば奉っておこう。きょうは『3つのオーケストラのための…

マウリシオ・カーゲル『3人の奏者のための≪試合≫』(1964)。『ルネサンス楽器のための音楽』(1965-66)。音楽での試合?丁々発止、インタープレイが緊張感があって面白いといえばそうなんだけれど。

Mauricio kagel : match(映画バージョン) http://vimeo.com/moogaloop.swf?clip_id=1768291 kagel : match (1 of 2)(YOUTUBE動画) 追記:sek*nem*j*さんよりご教示いただきました≪試合≫の楽譜サイト さて、きょうは一週間ぶりに特別アヴァンギャ…

『宍戸睦郎作品集』(1998)。音色変化の少ない平板な仕上がり。音そのものへの身を切り刻む本質的な認識作業、作家、作品のレーゾンデートルであるその意識が希薄に終わった・・・その帰結としか私には思えない

私は、現代ほど、芸術家にとって困難な時代はないと思っております。過去の偉大な芸術家に比べ、現代の作家たちは多分にヒステリックであり又、比較にならない程多くの難解な技術が披瀝されています。創造という行為には“これが自分である”というものを、ど…

ロームミュージックファンデーションSPレコード復刻CD集『CD5/日本人作品(2)』。おお!『三味線協奏曲 第1番』(1927)ほか。ザーザーと時代の雨降るチャンバラ映画を何本も見た気分だ。

東京行進曲 佐藤千夜子(昭和四年) 西條八十:作詞、中山晋平:作曲 日本では三味線と言う楽器は代表的な楽器のように考えられますが、実は日本のあらゆる楽器のなかで、最もあとに日本に入ってきた楽器です。ほかのお筝や尺八や琵琶がすべて奈良時代に入って…

モーリス・ラヴェル『ピアノ全曲集』。澄明で多彩な音色の煌めくばかりの生きいきとした移ろい。そしてかっちりした形式感。

Fazil Say plays Ravel sonatine きょうもまた昨日に引きつづき、図書館のネット予約にて借り受けたアルバム。モーリス・ラヴェル Ravel, 1875 - 1937)の『ピアノ全曲集』CD2枚組み。演奏者はパスカル・ロジェ(Pascal Rogé, 1951 - )。人気があるのか…