yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

鈴木勲トリオ『黒いオルフェ』(1976)。みなさんいい歳になっておられます。

鈴木勲 Isao Suzuki Trio「黒いオルフェ」 みなさん知らぬ間に(我が馬齢を棚に上げ)お年を召されております。きょうのアルバムのリーダー鈴木勲(ベース、チェロ)が、今年オントシ77歳、いわゆる喜寿を迎えることを、ネット検索していて知った。ま、近…

ヨゼフ・ハイドン『チェロ協奏曲第2番ニ長調Hob.7b-2、第1番 ハ長調Hob.7b-1ほか』。この気品、だが重くはない。すばらしい。大いに気にいりました。う~んハイドンね~・・・。

Haydn - Cello concerto in C - I. Moderato, M. Maisky & Wiener Symphoniker 1987 きょうは?きょうも?最近FM放送で吉田秀和が構成、受け持っている「名曲のたのしみ -ハイドン その音楽と生涯-(22)」の中から、印象深くした曲をとりあげよう(く…

スティーヴ・レイシー / マイケル・J・スミス 『Sidelines』(1977)。求道者的でインテリジェントなスティーヴ・レイシーとマイケル・J・スミスの脱領域のデュオパフォーマンスといったところか

Michael Joseph Smith PBS Documentary Prt3/3 二日前に≪マイケル・J・スミス『GEOMUSIC Ⅱ』(1975)。ジャズというより、ほとんど現代音楽だ。内部奏法をふんだんに使っての間(マ)と多彩な音色で作り出される徹頭徹尾繊細さを窮めたピアノ演奏。≫と寸評タイ…

フェリックス・メンデルスゾーン『チェロとピアノソナタのための作品全集』。「チェロとピアノのための協奏的変奏曲」メンデルスゾーン20才の作。嗚呼、この伸びやかな精神、清澄でウォームなうたごころ。

MENDELSSOHN, Variations concertantes, op.17 ≪http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/48420708.html 安らぎと落ち着きを与えてくれる≪優美で温か≫な音楽。メンデルスゾーンの『無言歌集』。≫ ≪http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/58712430.html メンデルスゾ…

マイケル・J・スミス『GEOMUSIC Ⅱ』(1975)。ジャズというより、ほとんど現代音楽だ。内部奏法をふんだんに使っての間(マ)と多彩な音色で作り出される徹頭徹尾繊細さを窮めたピアノ演奏。

Michael Joseph Smith PBS Docu Prt2/3 投稿音源のものではありません。 だいぶ前に≪マイケル・J・スミスMichael J. SMITHの「GEOMUSIC」。ケント・カーター(cello)とのシリアスなデュオ『LA MUSIQUE BLANCHE』(1975)≫とタイトルし投稿したマイケル・J・…

ヨーゼフ・ハイドン『ピアノソナタ第2番&第24番&32番&46番』。バッハよりはカラッとして、世俗性がつよくなってきている印象なのだけれど、はたしてどうなのだろう。

Sviatoslav Richter plays Haydn Sonata in c major Hob XVI n. 35 (I) かつて学校時代、音楽の試験問題のため、バッハ(1685 - 1750)、ヘンデル(1685 - 1759)、ハイドン(1732 - 1809)、モーツァルト(1756 - 1791)と生年順に諳んじ覚えたものだったが…

ジョン・フィールド『ノクターン全集(全20曲)』。アルコールに溺れ、病を得てのあげく一文無しの零落の内に生涯を閉じた・・・「酔っ払いのジョン」。ショパンに先行するノクターンの創始者。

Christmas 2008 Nocturne nr 12 John Field だいぶ前のことだけれど、これってショパン?と思いつつ、ラジオ放送での演奏終了後、今の曲はジョン・フィールド(John Field, 1782 - 1837)のノクターン・・・、とアナウンスされ、?だったのだ。ジョン・フィ…

ジョン・アダムス『舞曲についてのジョンの書、こぶだらけのボタン』。ポップでアメリカ民謡風な曲趣。良くも悪しくもアメリカン・ミニマルミュージック。

John's Book of Alleged Dances (Dogjam) by John AdamsRoom of Cats (Dogjam) ミニマル・ミュージックといえば、まずスティーヴ・ライヒ(Steve Reich, 1936 - )、テリー・ライリー (Terry Riley、1935 -)、フィリップ・グラス(Philip Glass, 1937-)のお…

中本マリ『ナイス・フィーリング NICE FEELING』(1977)。ポップス、ニューソングの名曲を、ジャズフィーリングをのこしつつ、まさにそのタイトルどおりナイス・フィーリングで艶やかに歌い上げる

フィーリングス~帰り来ぬ青春 中本マリ 1977年 だいぶ前に≪中本マリ『LITTLE GIRL BLUE』(1974)。ちょっぴりハスキーでクセのないブルージーなジャズボーカルは7~80年代を席巻しただけの魅力を聴かせてくれる。≫とタイトルし投稿した中本 マリ(な…

<冷厳の美>『BALANCE』(1973)。ここにもイギリスの「冷え寂び」あり・・・。アントン・ウェーベルンのフリージャズ・ヴァージョン。

Philipp Wachsmann, Peter Urpeth, John Russell (part 1) 投稿音源のものではありません イギリスのフリージャズを推進牽引してきたINCUSレーベル。その創設者の一人、稀代のギタリストといわれるデレク・ベイリーのフリー・コンセプトは絶大な影響力…

画家・石井一男。「静けさの中にある確かな価値」

きのうに引きつづき、きょうも画の投稿。初耳の画家に関する話だった。購読新聞(日本経済新聞)のコラムで紹介されていたのだけれど、ある著名なノンフィクション作家の著した「奇蹟の画家」なる書が紹介されていた。≪神戸の古い棟割住宅に1人で住み、6畳…

ジョルジョ・モランディ。「沈黙と静謐」が漂う、その精神性に魅せられる画。ひよんなきっかけでしかなかったのだけれど、すばらしい出会いだった。

giorgio Morandi 「反復――こそが現実であり、生存の厳粛な事実なのだ」 (キルケゴール) きょうは、偶然のいい出会いがあった。イタリアの画家ジョルジョ・モランディ(Giorgio Morandi, 1890 - 1964)だった。≪卓上静物と風景という限られたテーマに終生取…

ジークフリート・パルム『インテルコンムニカツィオーネ Intercomunicazione』。現代チェロ作品集。全作品YOUTUBEで聴けるとは!。

Siegfried Palm plays Kagel Unguis incarnatus est 数多くの現代音楽を手掛けて、チェロ作品の初演、普及に貢献した、現代音楽スペシャリストのジークフリート・パルム(Siegfried Palm, 1927 - 2005)の名演集『インテルコンムニカツィオーネIntercomunica…

イヴォ・マレク『3L』(1973)。時代的にも世界的にも最も沸き立っていた時代を表徴するようなエネルギーとパトスに満ちた音響造形だ。まさに肉食系!電子サウンド。

Ivo Malec - Triola ou Symphonie pour moi-meme für Tonband, 1977-78 投稿音源のものではありません。 はっしと炸裂する電子音の刺激に快感おぼえる作品といえようか。音響システムがよければ音圧の凄さに圧倒され、体じゅうに痺れるほどの快感が奔ること…

ジョン・ケージ『プリペアド・ピアノのためのソナタとインターリュード』(1946-1948)。プリペアド・ピアノ演奏:高橋悠治(Rec.1975)。我執浄化され≪抑制された美しい響き≫。

Tim Ovens plays John Cage • Sonata X for Prepared Piano ・・・音楽が音と沈黙によってつくられているとするなら、音には、音高、音強、音色、持続といった属性があるのに、沈黙の属性は持続のみである。ここから、音楽のもっとも基本的な構造は持続のく…

J・S・バッハ『無伴奏チェロ組曲、第2番&第5番』。弦ひとつのシンプルな曲なのにどうしてこうも胸の奥底まで揺さぶる感動をもたらすのだろう。崇高と厳粛。その音楽の深奥な至高性を体験することだろう。

Rostropovich plays the Prelude from Bach's Cello Suite No. 5 今週あたまにチェロソナタの新約聖書と称されているベートーヴェンのそれを≪ベートーヴェン『チェロソナタ全集』(2枚組み)。これほど明瞭見事に、ベートーヴェンの初期から後期への史的成熟…

『黙示-石桁真礼生作品集』。

黛敏郎や、武満徹らより、一回り上の世代の作曲家には柴田南雄(しばた みなお、1916 - 1996)や入野義朗(いりの よしろう、1921 - 1980)達が音楽史上にその名を刻んでいる。この二人と同じ作曲家グループに参画していたのが、きょう登場する石桁 真礼生(…

ギュンター・ハンペル『People Symphony』1970。リーダーを差し置きウィレム・ブロイカーの骨太なサックスはここでも圧倒的なのだ。

『People Symphony』。ギュンター・ハンペルGunter Hampel (born August 31, 1937-)1970年の、彼の自主レーベル「BIRTH」より出されたライヴ音源。パフォーマンス終了後の延々と鳴り止まぬ拍手喝采。もちろんその熱いコレクティヴパフォーマンスへの讃…

ハン・ベニンク&ミシャ・メンゲルベルク、デュオ『EINEPARTIETISCHTENNIS』(1974)。

Interview met Han Bennink en Misha Mengelberg オランダのフリージャズをICP(インスタント・コンポーザーズ・プール)を拠点に推進してきたハン・ベニンクHan Bennink(1942-)とミシャ・メンゲルベルクMisha Mengelberg(1935-)のデュオアルバム『EI…

ピエール・ブーレーズ『ピアノソナタ第2番』ほか。すべてが崩壊しつくした大戦直後の敢然の美学の結晶。たとえようもなく冷たく厳しい美しさ。すばらしい・・・。

Boulez- Deuxieme Sonate pour Piano (1/4) by Idil Biret 「氷ばかり艶なるはなし。苅田の原などの朝のうすこほり。古りたる檜皮の軒などのつらら。枯野の草木など、露霜のとぢたる風情、おもしろく、艶にも侍らずや」(心敬『ひとりごと』) 「雪 ち る や…

ベートーヴェン『チェロソナタ全集』(2枚組み)。これほど明瞭見事に、ベートーヴェンの初期から後期への史的成熟変遷を、作品昇華反映しているさまを簡潔に聴けるのも珍しいのではないだろうか。

Kempff & Fournier - Beethoven cello sonata no.3 (II) - Scherzo. Allegro molto(1965) 投稿音源(堤剛)のものではありません。 「芸術の世界では、偉大な創造のすべてがそうであるように、自由と発展が主たる目的だ」 (ベートーヴェン) きょうは、堤…

『高橋悠治2』CD2枚組み。「音楽のおしえ」(1995)ほか。この端倪すべからざる孤高の志。いやはやなんとなんと。驚きましたでございます。まさに<音楽のおしえ>、悟りへの指し示しでございます・・・。

<那須野繚繞 NASUNO RYOJYOU> ……けしきかな。 野火の狐火、おもひにもゆる、燃ゆる思ひに、焦がれて出でし、玉藻前、萩の下露いとひなく、月にそむけて恨み言、過ぎし雲井にありし時、君が情けに幾年も、比翼の床に鴛鴦の衾かさねて契りしことも、胸にしば…

『SME・ウイズ・ボビー・ブラッドフォード トレーン・ライド』(1971)。オーネット・コールマンと共に行動し・・・とあるのだけれど、はて?

オーネット・コールマンと共に行動し・・・とあるのだけれど、はて?そのような記憶はないのだけれど。どうしたことなのだろう。さほど印象に残っていなかったということなのだろうか。それにこのトランペッターのボビー・ブラッドフォードBobby Lee Bradford (b…

『南部ベトナムのサロン・ミュージック~タイトゥ Tai Tu 』。

NAM XUAN あの戦禍から立ち直り、いまや経済発展いちじるしいベトナム。いつぞやか、新聞記事に日本の新幹線方式を採用しての高速鉄道敷設が計画 【高速鉄道路線は全長1560キロメートルを計画している。植民地時代につくられた既存の鉄道路線に代え、首都ハ…

ハワード・ライリー『FLIGHT』(1971)。燃えはするのだけれど、あくまで理知的に振る舞う。あたかも、70年代の佐藤允彦を思わすようなシャープな熱さだ。

Howard Riley's Cirrus from the LP Flight (1971). Howard Riley - piano, Barry Guy - bass, Tony Oxley, drums. http://www.ina.fr/video/I09191385/howard-riley-trio-motion.fr.html 『FLIGHT』 音盤を取り上げても、そのパフォーマンスに近い動画音源…

ユン・イサンの芸術 Vol.4。「ヴァイオリン協奏曲 第1番」(1981)。(分断の民族的)厳しさが、苦しみが、呻きが、絶望が、撓るがごときヴァイオリンとオーケストレーションで奏でられるのだ。

Yun I-sang Glissees for cello solo(Dedicaded to Siegfried Palm) 1/2 投稿音源のものではありません。 仕事納めも済んだあくる日の年末、いつもの如く、墓参り(かこつけてだけれど)の帰りにミナミのタワーレコードに寄り(その前に中古レコードショップ…

ユージン・チャドバーン『VOLUME TWO: SOLO ACOUSTIC GUITAR』(1976)。鼻歌のような、ギター・アヴァンギャルド。

Eugene Chadbourne part2 投稿音源のものではありません。 この変奇なるギターの数寄者ユージン・チャドバーンEugene Chadbourneの、若い時の風貌は、現在と違ってなかなか引き締まってイカス。今日取り上げるレコードは、その風貌どおりシリアスだ。すべて…

『武満徹全集1管弦楽曲』<付録・APPENDIX>。最終59枚目。まさに完。

武満徹,Toru Takemitsu : 弦楽のためのレクイエム(若杉弘/NHKso) 25年前、既に私は「鎮魂歌(レクイエム)」を書いた。これは私が作曲家として書いた最初の音楽である。「レクイエム」というタイトルを択んだからには、あの時、死について考えていなかった…

『武満徹全集1管弦楽曲』。それにしてもCD58枚、よくこれだけの音源を聴いたものだ。ナガラの鑑賞とはいえ後期の豊麗極まりない叙情的なその響きの世界は、そうそう簡単に聴き済せるていのものではなさそうだ。

Takemitsu- Coral Island (1/2) 「水の音は、子守唄のようだ。涙のようだ……来ては、また去っていく……私たちはみんな、そういうものでできている……」 若い時の作品で好きだったのは、大阪でやった「二十世紀音楽研究所」の現代音楽祭に彼が出した≪環(リング…

セシル・テイラー『Solo』(1973)。超出の意思、そのランダムな美。この乱打、無秩序に等しい音の流れの底に見え隠れするリリシズムこそが、愛すべき、信ずべき本源だ。

貼り付け不可の『Solo』投稿音源 http://www.youtube.com/watch?v=CQDHZGAoL0k Cecil Taylor:Choral of Voice Cecil Taylor 2 / 10:Cecil Taylor - piano, poetry / Tony Oxley - drums 他のセシル・テイラー音源を今まで幾らか取り上げながら、1973年…