yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

現代音楽<欧・米・亜>

ミェチスワフ・ヴァインベルク『 交響曲第10番 作品98』(1968)。

ヴァインベルグ 交響曲第10番 作品98 過日、ラジオから流れていて印象に残った作品があった。以下だった。 「交響曲 第10番 作品98から 第3楽章」 ヴァインベルク作曲 (8分16秒) (弦楽合奏)クレメラータ・バルティカ (コンサートマスター)ギド…

マンツォーニGiacomo Manzoni 『質量 (エドガー・ヴァレーズ賛) ピアノと管弦楽のための』。 ひさしぶりに現代音楽。

Giacomo Manzoni: Masse - Omaggio a Edgar Varese (1977) まったく、ひさしぶりに現代音楽を聴きました。ネット図書館で借りたもの。調性なしの典型的な戦後の現代音楽。親しみと聴きやすさの大衆性から遊離したとのお定まりのつぶやきと舌打ちが聞こえてき…

グバイドゥーリナ『オルフェウスの竪琴、太陽の讃歌』。認識としての、方法としての音楽。世界の存在は開示される。その神秘を開け示す音楽精神の繊細と強靭。

Sofia Gubaidulina — The Lyre Of Orpheus ソフィア・グバイドゥーリナについて なんと豊かな音と静寂が存在するのだろう。不可視の領域に近づくため、なんと豊かな創意工夫が込められているのだろう。偉大な力を音楽の中に繊細に反映させるソフィア・グバイド…

プーランク『スターバト・マーテル(悲しみの聖母)』。現代の宗教曲の良質といえるのでしょう。

Francis Poulenc - Stabat Mater - 1. Stabat Mater dolorosa わが心いたく憂いて死ぬるばかりなり 汝ら此処にとどまりて目を覚ましおれ、 やがて汝ら我を捕えんとて 人々の来るを見ん。 汝ら逃げ散るべし されど我汝らのために自らを犠牲とせん。 見よ、時…

バルトーク『無伴奏ヴァイオリン・ソナタ、ほか』(2枚組)。バルトークの抒情性が民俗(族)音楽への共感を組み込んで歌うヴァイオリン。

Viktoria Mullova - Bartók: Sonata for Solo Violin Sz. 117 (1944) ネット図書館の所蔵リストにバルトークの無伴奏ヴァイオリン・ソナタの入ったアルバムを見つけ、さっそく借りた。長い予約待ちではあったけれど。最近所蔵されたようだ。長いあいだ全曲を…

望月 京(もちづき みさと)『現代音楽を聴くヒント』より。紹介のジェラール・ペソン。

Gérard Pesson: Aggravations et Final 優れた女性現代音楽作曲家のひとり望月京(みさと) http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/62511597.html 【望月 京(もちづき みさと)。ユーモアと緻密にして大胆。はっきり言ってこれ以上におもしろく、期待を持たせ…

クロノスクァルテット『アーリー・ミュージック』。なんと豊かな音に満ちていることだろう。スピリチュアルで愉しいアルバムだった。

Kronos Quartet - Swedish traditional.:Tusen Tankar (A Thousand Thoughts) 「過去は発明されなければならない。未来は改訂されなければならない。その2つの行為が現在を作る。発見は決して終わらない」(ジョン・ケージ) なんと豊かな音に満ちているこ…

ヒンデミット『室内楽作品集』。いくら聴いても、好みが覆されるわけでもないのだけれど。のめり込めない美しさを何としましょう。

Paul Hindemith: Sonata per fagotto e pianoforte (1938) 投稿音源のものではありません。 「音楽は常に長三和音から出発し、またそこに帰るだろう。画家が三原色から逃れられないように、あるいは建築家が三次元から逃れられないように、音楽家は長三和音…

ヒンデミットの『ヴィオラと管弦楽のための全作品集』。「デア・シュヴァーネンドレーア(白鳥を焼く男)、<ヴィオラと小管弦楽のための古い民謡による独奏曲」(1935)という曲は面白く聴けたが・・・。

Hindemith: Der Schwanendreher ∙ hr-Sinfonieorchester ∙ Antoine Tamestit 投稿音源のものではありません。 【新ロマン主義から12音列無調へのシェーンベルク等の新ウイーン楽派の流れ、とりわけウェーベルンに魅かれていた我が身には、かたやの新古典主…

さる五月鬼籍に入ったフランスの現代音楽作曲家アンリ・デュティユー。小澤征爾委嘱作品『時間の影』。

Dutilleux: The Shadows of Time 投稿アルバムの音源ではありません。 「私の、“蒼いドミナント”にはペシミズムという汚れが付いている。私は疑いを持っているのである。人類がこの地球上で進歩を遂げてきたというのは、勝手な思い込みにすぎないのではない…

ルトスワフスキ『自作自演集』。真正の革新。緻密で最良質のホンモノ。

Lutoslawski - Concerto for Orchestra - I - Intrada: Allegro 現代音楽をウットウシク、メンドウだと聴く耳持たぬ音楽スキの人たちは、ストラヴィンスキーや、バルトーク、いやこんにちではショスタコーヴィチまでは許せる、聴けるが・・・という音楽空き…

ショスタコーヴィチ『レビャートキン大尉の4つの詩、ほか』。やはり愛すべきワルツでした。

Russian waltz - Shostakovich - Русский вальс – Шостаковича ショスタコーヴィチの歌曲、それも裏に風刺、体制批判等々毒のある歌曲とやら…。そんなことは露ほども私は思っていません。今になって過度に持ち上げる気もないですが。ともかく、珍しい選曲と…

カバレフスキー「ピアノ協奏曲 第3番 ニ長調 作品50」。ラジオから・・・。あ~なんと屈託のない?明るく親愛な音楽だろう。

Gilels plays Kabalevsky Piano Concerto No. 3 in D major, Op. 50 あ~なんと屈託のない?明るく親愛な音楽だろう。ソ連体制派御用作曲家?カバレフスキー(Dmitri Borisovich Kabalevsky)(1904 - 1987)の音楽。小学生などの運動会、とりわけ徒競走など…

ニーノ・ロータ『フルートのための室内楽作品集(カルボッタ)』。「ゴッドファーザー」、「道」などの名作。しかし「本業はあくまでクラシックの作曲であり、映画音楽は趣味にすぎない」・・・。

Nino Rota - 5 Pieces for Flute & Piano (1972) ネット図書館で借りたはいいけれど、音トビがひどくイラつき気分の中での鑑賞だった。映画音楽で音楽史に残る名作(とりわけフェデリコ・フェリーニ作品)を歴史に刻んだイタリアの作曲家ニーノ・ロータ(Nin…

カール・オルフ『カルミナ・ブラーナ』。「おお運命よ、月のように姿は変る、常に満ち常に欠ける。・・・」。冒頭、一度聴いたら忘れられない高揚感。ツカミはOK!。

(HD) Carl Orff - Carmina Burana | O Fortuna | Berliner Philharmoniker, Sir Simon Rattle 運命、世界の王妃よ おお、運命よ O Fortuna おお運命よ 月のように 姿は変る 常に満ち 常に欠ける。 不快なこの世にも つらいのは一時 次には気まぐれに 遊戯の…

ストラヴィンスキー『「春の祭典」&「ペトルーシュカ」』。作者以上のものを語って魅せたサイモン・ラトルの『春の祭典』。【ストラヴィンスキーなのか、サイモン・ラトルのストラヴィンスキーなのか?】

春の祭典「聖なる舞踊」 「私は、音楽は、その本質からして、感情であれ態度であれ・心理状態であれ自然現象であれ、何ひとつ表現することはできないと考えている。表現は、これまで音楽の本質的な特性であったためしはなかった。」(ストラヴィンスキー) …

カラヤンの『ストラヴィンスキー管弦楽集』。珍品もののカラヤンの「春の祭典」。

Suzanne Farrell, Peter Martins - Balanchine's "Apollo" 3年以上も前にすでに≪http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/60371890.html ストラヴィンスキー『ミューズの神を司るアポロ APOLLON MUSAGETE』(1947年版)。まさしく≪抑制の効いた厳粛さ≫の支配…

スロベニアを産とするオーストラリアの作曲家ボジダル・コスの「バイオリン協奏曲」。情報不足でこちらが知らないだけで・・・。

Božidar Kos - Viola concerto, I. movement 過日、現代音楽の番組で「音の現在(いま)~オーストラリアの管弦楽作品」とタイトルされ(このことは放送後のアナウンスで知った)放送されていた。途中からのスイッチオンだったのだけれど、そのときたまたま…

バルトーク『バレエ<木製王子>、舞踏組曲 Sz77 』。リヒャルトシュトラウスの豊麗の影。知的であり続けようとする生真面目なバルトーク。

Béla Bartók - The Wooden Prince, I-II バルトーク(Bartók Béla Viktor János ,1881 - 1945)とストラヴィンスキー(Igor Fyodorovitch Stravinsky、1882 - 1971)、この20世紀を代表する作曲家のバレエ音楽。さすがバルトークと言わしめるパッションに…

シチェドリン 『ピアノ協奏曲第5番』(1999)とストラヴィンスキー『火の鳥(1919年版)』。

Denis Matsuev. R.Shchedrin piano concert №5 III.Allegro assai. ストラヴィンスキー『火の鳥(1919年版)』と、シチェドリン(Rodion Konstantinovich Shchedrin, 1932 - )の『ピアノ協奏曲第5番』(1999)のカップリングされたアルバムをネット図書館で借り…

シュニトケ『交響曲第2番「聖フローリアン」』。語りえぬ神に対峙する深甚な祈りの音楽精神・・・を聴くことだろう。

Alfred Schnittke: Sinfonia n.2 "St. Florian" (1979/1980) I. Rexitando (Kyrie) II. Maestoso (Gloria) III. Moderato (Credo) IV. Pesante (Crucifixus) - Coda: agitato (Et resurrexit) - Maestoso V. Andante (Sanctus) VI. Andante (Agnus dei) ここ…

ショスタコーヴィチ『協奏曲全集』CD3枚組。線的リニアーな、気恥ずかしい口三味線的貧相な分かりやすさ、臆面のなさから解放された傑作「ヴァイオリン協奏曲 第1番」。

Shostakovich: Violin Concerto No.1 - Repin&Gergiev/WPh(2006Live) 投稿アルバム音源のものではありません。 ネット図書館で借りたショスタコーヴィチ『協奏曲全集』。CD3枚に収められたピアノ、ヴァイオリン、チェロの各々の協奏曲2曲ずつ。もっとも…

リリ・ブーランジェ『詩編 第130編』。う~ん、これは!。いい出会いでした。

Lili Boulanger: Psaume 130, Du fond de l'abîme (1917) きょう仕事帰りの車の中で、頭の部分だけ、それも時間にして数分にしか過ぎなかったのだけれど、聴く巡り会わせをもったフランスの女性作曲家リリ・ブーランジェ(Marie-Juliette Olga Lili Boulange…

ストラヴィンスキー『春の祭典』初演から今年は100年・・・。

Bernd Alois Zimmermann (1918-1970): Sinfonia in un movimento (1951, rev. 1953) -- NDR Sinfonieorchester diretta da Günter Wand 20世紀音楽史上最大のエポックメイキングな出来事のひとつ、ストラヴィンスキーの『春の祭典』のセンセーショナルな初…

ショスタコーヴィチ『ピアノ作品集』。なかなかに、ナイーブでリリカルな作曲家のいい意味での資質が、静かに聞こえてくる。

Maria Yudina plays Shostakovich Sonata No. 2 in B minor op.61 投稿音源のものではありません。 風邪からいくぶん体力をもちなおして、少しは<気>も晴れてきつつあると言いたいけれど、じつは、この月は仕事(ルーティン)上もっともウットオシイひと月…

バーンスタイン『交響曲全集』CD2枚組み。好みとしては23・4才に書かれたという交響曲第1番「エレミア」](1942)をあげておこう。青年の意気やよし、ロマンティックで、かつ純なストレートさがいい。

BERNSTEIN Symphony No. 1, Jeremiah, Lamentation, Sasha Cooke, Detroit Symphony 投稿音源ではありません。 バーンスタインは権利関係もあってかすべて貼り付け不可です。 ああ、むかしは、 民の満ちていたこの都。 国々の民のうちで大いなる者であったこ…

バーンスタイン『セレナーデほか』。やはり、作曲家というよりは指揮者だ。でも「セレナーデ」はよかった。

Bernstein, Leonard violin concerto Serenade after Plato's Symposium 投稿音源のものではありません。 やはり、レナード・バーンスタイン (Leonard Bernstein, 1918 - 1990)は作曲家というよりは指揮者だ。というものの、私にはあまり肌に合わない高名…

コープランド『ビリー・ザ・キッド、他』。昨年末すでに投稿している「交響曲第3番」の再鑑賞。コープランド指揮によるすばらしい演奏。

Copland ~ Billy the Kid ~ Concert Suite ~ Complete: Performing is the Cincinnati Pops Orchestra led by Erich Kunzel. 投稿音源のものではありません。 【 先日、ラジオから流れていた曲が、アメリカン風であるものの、オーケストレーションがすばら…

韓伽耶 han kaya 『私たちの時代』。朝鮮半島分断の勁き音楽精神、尹伊桑(ユン・イサン)の独創的スタイルを成果する前の尖がった厳しい合理精神時代のピアノ作品。

Isang Yun 5 stücke für Klavier 5 Stücke für Klavier (1958):1. Adagio, grazioso,2. Andantino, espressivo,3. Allegro moderato,4. Allegro,5. Allegretto 投稿アルバム音源のものではありません。 どうした流れでたどりついたか記憶にないのだけれど、…

コープランド『モダニスト・コープランド : ピアノ協奏曲ほか』。目まぐるしい変拍子の多用とシンコペーション、ワイドレンジな躍動するダイナミズムがみごと。激しい情動は聴く者を湧き立たせる。

Copland ~ Short Symphony ~ Complete 貼り付け不可音源:AARON COPLAND_Orchestral Variations.wmv http://www.youtube.com/watch?v=L4S5z0kYgZk 【題して、「モダニスト、コープランド」。実に「渋い」選曲である。】(同梱解説より)。 たしかに、フォー…