yuki-midorinomoriの日記

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韓伽耶 han kaya 『私たちの時代』。朝鮮半島分断の勁き音楽精神、尹伊桑(ユン・イサン)の独創的スタイルを成果する前の尖がった厳しい合理精神時代のピアノ作品。

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Isang Yun 5 stücke für Klavier 5 Stücke für Klavier (1958):1. Adagio, grazioso,2. Andantino, espressivo,3. Allegro moderato,4. Allegro,5. Allegretto

              
              投稿アルバム音源のものではありません。

どうした流れでたどりついたか記憶にないのだけれど、朝鮮半島分断の勁き音楽精神である尹伊桑(ユン・イサン、Isang Yun, 1917 - 1995)の名前が目にとまったので、借り受けた。いつも利用しているネット図書館の検索でのこと。アルバムの収録作品の作曲家の名前としてでしかなかったのだけれど。

わずか2作品で、それも、ピアノ独奏曲のみ。たまたま、そのうちのひとつが動画音源にアップロードされていたので投稿におよんだ。

その「ピアノのための5つの小品」は、日本での音楽の研鑽を終えてドイツ留学を果たした頃の1958年の作品で、当時の現代音楽のトレンド、無調音列の響きをもつもの。後年の≪しなやかに撓む、分断に苦悩する勁き民族の精神。民族のタマシイと現代合理精神の拮抗する、緊張感を湛えた濃密な響き≫という独創的スタイルを成果する前の尖がった厳しい合理精神時代の作品。

初々しい・・・といってもすでに不惑40を迎える作曲家の所産なのだけれど、むしろ、研ぎ澄まされたモノローグを聴く思いがする。




イサン・ユン(尹伊桑)関連投稿記事――

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/63324715.html 尹伊桑(ユン・イサン)『MUAK「巫楽(ムアク)」』(1978)。しなやかに撓む、分断に苦悩する勁き民族の精神。民族のタマシイと現代合理精神の拮抗する、緊張感を湛えた濃密な響き。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/60952586.html ユン・イサンの芸術 Vol.4。「ヴァイオリン協奏曲 第1番」(1981)。(分断の民族的)厳しさが、苦しみが、呻きが、絶望が、撓るがごときヴァイオリンとオーケストレーションで奏でられるのだ。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/51287514.html イサン・ユン、カスティリオーニ、フェレゲラ、ケレメン。実に、およそ50年、半世紀前の<現代>音楽の成果であり、実践であった。敬して聴くべし。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/50797066.html イサン・ユン。占領、民主化、自由への闘いに死刑宣告まで受けたその厳しい暗闘の歴史を民族精神を貫いて奏でる大管弦楽のための幻想的舞曲 「巫楽(ムアク)」 (1978)ほか。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/40686190.html 東アジアにありての真正な響きの独特を、確かな曲想の中に聴く尹伊桑(ユン・イサン、1917-1995)NAXOS盤(2006・4)

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/16432128.html <気>の抜けた平和大好きな人々への厳しいイサン・ユンのメッセージ






韓伽耶 han kaya『私たちの時代』

1. 間奏曲A 尹伊桑(ユン・イサン)
2. ピアノのための5つの小品 尹伊桑(ユン・イサン)
3. 戦争ソナタ*ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調 プロコフィエフ
4. 組曲 バルトーク



Isang, Yun, Symphony no.5, 5th mvt