yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

長与寿恵子「Signification‐発音原理の異なる4種の楽器による」(1974)ほか。遊びゴコロにつつまれたミニマル系音楽と言っておこうか。すっ呆けた、ユルーイ感覚の民俗音楽的ヘタウマミニマル。

秋山 邦晴著『日本の作曲家たち』巻末の作曲者名鑑によると≪長与寿恵子(ながよすえこ)、1950年東京生まれ・桐朋学園子供のための音楽教室卒。作曲を佐藤洋一、入野義朗に師事。昭和47年桐朋学園音楽大学を卒業。≫とある。作曲者の情報はこれだけだ。…

湯山 昭「ピアノソナタ」(1955)ほか。。ラベル、ドビュッシーを和製で聴く。これは決して貶めて言っているわけではない。

Mina Ivanova — «O-Koto-No Hibiki» by Yuyama Akira 湯山 昭(ゆやま あきら、1932 - )「ピアノソナタ」。1955年と云うから、作曲家23才のときの作。芸大卒後すぐの発表のよし。ラベル、ドビュッシーを和製で聴くと云ってもいいだろうか。これは決し…

『民音現代作曲音楽祭'81&'82』。収録5作品の白眉は福士 則夫の「クロモスフェアー~打楽器とオーケストラのための」(1981)。エモーショナルなパーカッションとオーケストラとのバランスが素晴しい。

DISLOCATED MEMORY FOR PIANO SOLO by Norio FUKUSHI 福士 則夫 民音とは民主音楽協会をつづめた謂い名で、私は以前この民音主催のコンサートライヴレコードを≪『民音現代作曲音楽祭79-80』。どれを聴いても時代と音・響きに生きていたとの印象を抱かせる。≫…

『懐かしのハーモニカ・ベスト』。懐かしくて哀しくてシミジミ。

我らがオジサンオバサン懐かしの心象風景を描いたアルバムイラストは古谷工作室:http://www.furu8.net/gallery1.html ぜひクリックして懐かしのあの頃を想い出し愉しんでください。(各イラストはクリックすると拡大で見れます。) 見上げてごらん夜の星を –H…

グローブ・ユニティ SPECIAL 「EVIDENCE」Vol.1と「INTO THE VALLEY」Vol.2 の2枚。吼えまくるしたい放題のアナーキーからいくぶん余計な洗練、啓蒙、分別?ではある。

GLobE UnitY ORChEstrA - Germany 1970 Part 2 もうエエとしこいても、まだこのようなアヴァンギャルドに痺れています。グローブ・ユニティGLOBE UNITYのコレクティブフリーパフォーマンスのライヴドキュメント。ときは1975年。賞賛を浴びて大ブレークし…

富樫雅彦(perc)、佐藤允彦(p)、翠川敬基(b,vc)『C・P・U』(1976)。冷徹明晰、知的な演奏スタイルで世界は脈打ち起ち現れる。

ここで「C・P・U」とは、いわゆるコンピュータの中央演算処理装置「Central Processing Unit」を示す頭文字ではなく、「Cosmic Pulsation Unity」のそれなのだそうだ。宇宙の拍動という意味なのだろう。たしかに・・・。すべての根源はパルスだ。拍動だ。…

オリヴィエ・メシアン『7つの俳諧』ほか。とりわけエロワとプスールの2作品は、かっちりしたセリー・アンテグラルのもと洗練と陰影に富む響きの世界は法楽であり愉悦ですらある。もはやこれらは古典的美である。

Jean Claude Eloy Equivalences 1963 Pierre Boulez, The Domaine Music Ensemble オリヴィエ・メシアン (右) アンリ・プスール 1962年に日本を訪れたときの印象をもとに作曲されたオリヴィエ・メシアンの「7つの俳諧」が、たぶんこのアルバムのメイン…

ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ『ピアノ協奏曲<トリスタン> (ピアノとテープと管弦楽のための)』(1973)。まったくゾクゾクさせるような色艶、陰影をもつ響き。

Tristan - Hans Werner Henze きょうはWBC・ワールド・ベースボール・クラシックでの日本代表の劇的勝利で勝ち得た2連覇を祝し、ブログ投稿を休日としようとおもったのだけれど・・・。ようするに、しょうじきなところ余韻にひたるがごとくのテレビニュ…

舘野泉『THE BEST』(2008)。左手だけでのピアノ演奏に「音楽の命」、生命の証を注ぎ込んだ決然の魂のピアノの響き。

舘野泉~左手のピアニスト かすかな冬の朝の光が向かいの家に落ちている。壁にしみがついているような弱々しい光をいつまでも見ていた。その向こうに何かあるような気がする。夢だろうか期待だろうか。(舘野泉「ひまわりの海」・リハビリ中の自宅で) はや2…

小沢昭一『小沢昭一 ごきげん“心の青空”』(2004)。心にのこる懐かしの歌はジョウズに唄われるよりは「味わい」が一等大事。歌は語れだ。懐旧のノスタルジアに“心の青空”を・・・。

小沢昭一 ハーモニカブルース 1985 ハーモニカがほしかったんだよ どうしてかどうしてもほしかったんだ ハーモニカがほしかったんだよ でもハーモニカなんて売ってなかったんだ 戦争に負けたんだ カボチャばかり食ってたんだ (谷川俊太郎/ハーモニカブルー…

ペーター・ルジツカ『PETER RUZICKA作品集』。マーラーといい、セリエルといい、伝統のキチットした包摂吸収は見事に精華となって作品を際立たせている。

Peter Ruzicka's ...a vorgefuhle... (1998) for full orchestra. 一曲目「Metastrofe. An attempt at a break out for 87 instrumentalists」(1971)の微細にゆらめき揺動するランダムな音の群れ、その全体がマッスとしてグリッサンドして行きエネルギッシュ…

ラジオから流れていたピアニスト広瀬悦子のショパン「12の練習曲 作品25」。中途からだったけれど素晴らしかった。

Ignaz Moscheles = Etudes caractéristiques: Etsuho Hirose =piano きのう、仕事帰りの自動車のなかでラジオから流れていたピアノ演奏に魅入られた。もちろん中途からで何の曲かもわからずだったが、外人さんの(外人さんでもパッとしない演奏家などいくらで…

図書館で借りた『大作曲家世界6・近代音楽の創造者、マーラー・ドビュッシー・ストラビンスキー』(音楽の友社)。貴重な写真満載。これはネタ本だ。

「あなたはこの美しい感動、何世紀も知られずにいた人間の秘密を偶然発見することの感動を知っていますか?……このような人間のひとりであったこと……これこそ栄光のただひとつの価値あるあり方です」(クロード・ドビュッシー) ストラビンスキーとドビュッシ…

フランシス・プーランク『ピアノ作品集』。吉田秀和(1913‐)がなぜに今プーランク!ということで、遠ざけてきたこの作曲家のお勉強。

Poulenc Novellette No 1 C Major Horowitz Rec 1949 きょうはチョットお勉強ということで、フランシス・プーランク(Francis Jean Marcel Poulenc , 1899-1963)。最近、吉田秀和が、どういう目論見でかNHK・FMの「名曲の楽しみ」という番組で<プーラ…

『Josef Anton Riedl』(1972)。ドイツ電子音楽の魁の一人ではあるのだけれど、知名度は・・・。

きょうはドイツの電子音楽作曲家Josef Anton Riedl(born in Munich in 1929-)ヨセフ・アントン・ライデルと読むんだろうかの、ドイツ・ヴェルゴ盤のLPをとりあげよう。念のためネットを覗いてもWIKIに項目が見当たらない。そういった認知の程度のよ…

ショーソン『交響曲変ロ長調 Op.20』。二匹目、とはいかなかった。一匹目の「詩曲」とはオーケストレーションの洗練の度の懸隔があまりに甚だしい。

二匹目はとばかりに、さっそく図書館借り受けにネット予約した。唯一所蔵されていたショーソン(Ernest Chausson, 1855 - 1899)の『交響曲変ロ長調 Op.20』。借りる人も多くない忘れられた?作曲家ゆえかすぐ借りることができた。兎にも角にも、先ずは、こ…

スティーヴ・レイシー、富樫、吉沢トリオによる『STALKS(茎)』 (1975)。「『自制は(人間を支える)骨格である』と言う老子の言葉に触発されたもので・・・」スティーヴ・レイシー・ノートより。

Yoshizawa Motoharu - Distance (1975):paintings by: Vilhelm Hammershoi (Danish Painter, 1864-1916) スティーヴ・レイシー Steve Lacy名義のアルバムになっている。奏者の初来日(1975)を機に制作されたアルバムのよし。熱く狂的に燃えるわけでも…

ヴォーン・ウィリアムズ『グリーンスリーヴズ幻想曲~ヴォーン・ウィリアムズの世界』。大英帝国の落日を牧歌的なまでにノスタルジックに歌い上げての民俗的情趣は魅力。

Ralph VAUGHAN WILLIAMS:FANTASIA ON A THEME BY THOMAS TALLIS. PT.1. きょうは大英帝国の落日を牧歌的なまでにノスタルジックに歌い上げ、魅力ある美しい民俗的情趣あふれる作品を音楽史に残したレイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(Ralph Vaughan Williams,…

アリベルト・ライマン『Concerto for piano and 19 instruments』 (1972)ほか。ひじょうにまとまりのいい美しくてこなれたセリーの良質、音色、彩り豊かないい作品。

#882 Aribert Reimann - 3 Nocturnos (1965) きょうのアリベルト・ライマン(Aribert Reimann, ベルリン、1936 - )はカールハインツ・シュトックハウゼン(Karlheinz Stockhausen, 1928年8月22日 - 2007年12月5日 )より後世代のドイツ前衛派の筆頭格ヘルム…

ミッシャ・マイスキー『ララバイ~チェロ名曲集』。マイスキーの歌心にあふれた子守唄を聴きながらきょう一日の疲れを癒し、心穏やかにして寝床に身を沈めることとしよう。

Carnival of the Animals - The Swan 白鳥(サン=サーンス) そんなに前だと思っていなかったのだけれど、以前チェリストのミッシャ・マイスキーの演奏集を取り上げた。で、念のため逆のぼり調べたら、ついこのあいだと思っていたのに、なんとはやひと月も前の…

エルネスト・ショーソン『詩曲~poeme』。メロディーが印象的で美しいとかそういった類のものではなく、構成、構造が織り成し醸す余情、余韻が、そう、音楽そのものが清廉で美しい。

CHAUSSON Poème Op.25 - G.Kremer, LSO, R.Chailly, 1980 過日、帰宅の時だったか、出勤の時だったか、はや定かではないが、いつものごとく車中のFMラジオから流れていて、美しい曲だなとの印象をもった作品エルネスト・ショーソン(ショソン、Ernest Chau…

『THE NEW YORK CONTEMPORARY 5・CONSEQUENCES』(1963/9~11)。清新で心地よいスピードで突走っているのが小気味いい。

60年前半のジャズニューウェーヴの胎動であったニューヨーク・ジャズ十月革命が語られるとき、必ずあげられるのがドン・チェリー、アーチー・シェップ、ジョン・チカイらの参加するニューヨーク・コンテンポラリー・ファイヴ 「THE NEW YORK CONTEMPORARY 5…

バール・フィリップス『Basse Barre』(1968)。A、B両面トータル約40分弱のベースソロアルバム。この退屈させない表現力。

Julyen Hamilton & Barre Phillips ベースソロアルバムは、ジャズ史上このバール・フィリップスBarre Phillips (born October 27, 1934 in San Francisco)がいっとう最初のものと云うことらしい。1968年ロンドンにて録音の『Basse Barre』。リリースされ…

Alain Savouret『L'Arbre Et Caetera』(1972)。フランスINA-GRMシリーズの1枚。何が、木・エトセトラなのか?

フランスINA-GRMの現代音楽(電子音楽・ミュージックコンクレート)シリーズのうちの1枚。私のレコード蒐集の時期(80年央まで)以降どのような作品集が出されているのかまったく不案内。もちろん作曲家などもそうなのだけれど。きょう登場するAlain Savouret(…

アートアンサンブル・オブ・シカゴ『Art Ensemble of Chicago with Fontella Bass』(1970)。

Art Ensemble Of Chicago theme de yoyo 昨日は、現代音楽への関心、思い入れの強さにいささか興そがれるジャズファンの多いことと思われるアンソニー・ブラックストンAnthony Braxton (1945 - )のフランス・パリでなったアルバムだった。で、その記事の中で…

アンソニー・ブラクストン『This Time…』(1970)。現代音楽への思い入れ、横目使い?をいじらしく感じさせるシカゴ派インテリジェントフリージャズ。

Anthony Braxton Quartet Spain 1983 若きアンソニー・ブラクストン Anthony Braxtonが現代音楽への侵攻?を試みたドキュメントといったら云いのだろうか。現代音楽のイディオムに彩られたシカゴ派フリージャズといったらいいのだろうか。1970年ヨーロッ…

幸田 聡子『ヴァイオリンで弾く・日本の抒情』(2003)

Kawai Ikuko, Nishikiori Ken - Koujyouno Tsuki 荒城の月 「からたちのそばで泣いたよ みんな みんな やさしかったよ……の所がすばらしいですね。悲しくて、つらくて泣くうたはいくらでもあります。しかし“みんな みんな やさしかったよ”と泣いているところ…

ノア・ハワードの『PATTERNS』(1971)。騒然、混沌、熱気にブラックアフリカ、アフロアメリカンの熱き思いを聴く。

Noah Howard/Bobby Kapp アメリカ合衆国に黒人?大統領が選出される時代となった。きょう取り上げるノア・ハワードNoah Howwardの『PATTERNS』(1971)の、この、自身の設立した自主制作レーベル・ALTSAXより出されたこのアルバムの、のっけからの熱き黒…

ピエール・アンリ『Granulometrie』(1967)。人は斯くまで狂気たりえるのか!・・・そのアーティフィッシャルな音響造形はまことに新鮮でスリリングだ。

Pierre Henry Eroíca(1950-51) ≪ピエール・シェフェールとピエール・アンリの若きテクノ感性が切り開いた記念碑的ミュジーク・コンクレート音源≫とタイトルし投稿した【ピエール・アンリとピエール・シェフェールによる『一人の男のためのシンフォニー・Symp…