yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

エルネスト・ショーソン『詩曲~poeme』。メロディーが印象的で美しいとかそういった類のものではなく、構成、構造が織り成し醸す余情、余韻が、そう、音楽そのものが清廉で美しい。

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CHAUSSON Poème Op.25 - G.Kremer, LSO, R.Chailly, 1980

           

イメージ 2過日、帰宅の時だったか、出勤の時だったか、はや定かではないが、いつものごとく車中のFMラジオから流れていて、美しい曲だなとの印象をもった作品エルネスト・ショーソン(ショソン、Ernest Chausson, 1855 - 1899)の『詩曲~poeme』をきょうは投稿するとしよう。名のみ知るばかりでこの作曲家の作品はまったくといっていいくらい記憶にない。ということもあって、こんなに美しい作品を書いていたのかといった印象だった。いい出会いだった。メロディーが印象的で美しいとかそういった類のものではなく、構成、構造が織り成し醸す余情、余韻が・・・、そう、音楽そのものが美しいのだった。精神性の湛えた美しさ。清廉といいっていいのだろうか、わずか16分ほどの作品なのだけれどまことに印象は深い。44才と云う惜しまれる生涯だった。時代はクロード・アシル・ドビュッシー(Claude Achille Debussy, 1862 - 1918)やエリック・アルフレッド・レスリ・サティErik Satie, Eric Alfred Leslie Satie, 1866 - 1925)とほぼ重なる。ドイツではリヒャルト・ゲオルク・シュトラウス(Richard Georg Strauss, 1864 - 1949)、それにヨハネス・ブラームスJohannes Brahms, 1833 - 1897)イメージ 3の後期とも重なる。そうした時代の作曲家だ。いつもの如く図書館のネット予約で借り受けたアルバム。タイトルが「詩曲」とあるから、てっきりショーソンの作品集とばかり思っていたのだけれど、早とちりでオムニバス集だった。一応通しで聴きはしたけれど、きょうは感じ入ったショーソンの「詩曲op.25」の投稿が眼目なので、その他の作品に関しては端折ることにしよう。言わなくていいことかもしれないけれど、尻こそばゆく、ゲンナリするほどの宇野功芳なる音楽評論家の、我が世界に誇るヴァイオリニスト諏訪内晶子への美辞麗句でならべたてたホメチギリ、ホメタオシの礼節欠ける解説を読むと、その他の作品を聴く気も萎える・・・。

 写真:ピアノ弾くドビュッシーと背後のショーソン(1893)→

諏訪内晶子『詩曲~poeme』

1. 序奏とロンド・カプリチオーソop.28(サン=サーンス)
2. ハバネラop.83(サン=サーンス)
3. ギターop.28(ラロ)
4. 詩曲op.25(ショーソン)
5. シチリアーノとリゴードン(フランクールのスタイルによる)(クライスラー)
6. 才たけた貴婦人(L.クープランのスタイルによる)(クライスラー)
7. 夢とカプリッチョop.8(ベルリオーズ)
8. ツィガーヌ(ラヴェル)