2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧
Federico Mompou plays Mompou Cançons i danses No. 1-2-3 今日もまた図書館のネット予約で借り受けたCD『歌と踊り&前奏曲集Spanish Songs & Dances』を取り上げよう。スペイン・カタルーニヤ出身の「ピアノの詩人」と称されているらしい作曲家フェデリコ…
Dirty Electronics Ensemble perform Stockhausen Kurzwellen ≪音というのは不思議なほどに認識と深く結びついているのですよ。とくに現代音楽と.知的頭脳の構造的変化との関係は緊密です。現代音楽は認識の音楽でもある。………演奏が認識作業であり知覚の自由…
雅楽:越天楽 Gagaku:Etenraku 声明(しょうみょう)と昨日に引きつづいて雅楽、それも声明付きの雅楽、いうところの舞楽法会(ぶがくほうえ)をも収めた雅楽の紹介アルバム『声明と雅楽の世界』。これも昨日の『陰陽師』と同様に図書館でのネット予約借受の…
陰陽師Sound Trackより『一行の賦』 投稿音源のものではありません。 数週間前のことだったと思うのだけれど、仕事をしているさ中、NHK・FMから流れていた雅楽を聴いて新鮮な印象をもった。で、ネットでその放送内容を検索したところ「伶楽舎・芝 祐靖…
カ ミ と は ガ ラ ン ド ウ で あ る。 【西田―神道といってもわからないことが多いのですよ。たとえばここに寿司の箱がありますけど、寿司をいれる箱は決まっているんです。日本の神社のご神体は、こういう入れ物に入っているのです。でも、それを開けてみ…
Anton Webern: String Quartet, Op. 28 (1938):Lasalle Quartet performs. Art by Paul Klee. つい先日、図書館のネット借受のブーレーズ揮るウェーベルン管弦楽集を取り上げた。それは初期の作品をメインにしたアルバムだった。≪アントン・ウェーベルン『B…
代作歌(詞)人、歌聖と称されている柿本人麻呂の<国文学=物理学手稿>と銘打っての驚天動地な国家イデオロギー飛来転位の物語。つまりは魂(ヒ)を物理学する<魂理学>。かつてわれらが青春必読の、カール・マルクスの書「経済学・哲学草稿」のもじりで…
Béla Bartók: Piano Concerto No.2/1 先日のウェーベルンや、シェーンベルクほどには何がなんでもバルトーク(Bartók Béla Viktor János, 1881 - 1945)というわけではない。それはストラビンスキーと相同だ。何だこれはといった印象をもち、時に嫌になった…
Honsinger / Parker / Altena - Company 1 - No North (1976) もちろん投稿音源のものではありません。 わがブログで登場するフリージャズメンのなかでも究めつけの奇矯の人といえば、オランダはICP(インスタント・コンポーザーズ・プールInstant Compose…
Anton Webern, six pieces for orchestra op.6 私がヴェーベルンで愛するのは、たぶん、この音楽の純潔さ、それから、その姿の端麗さであろう。この点でいえば、これは、私の好んであおぎみる芸術の星座のなかで、モーツァルトとハイドンの中間に位置してい…
<三日月>(1987) 「絵画とは構築された道徳に他ならない」(スタンダール) Andrew Wyeth, painter 「イギリスの画家ジョン・コンスタブルも語っているように、場面に人生を加える必要はない。何故なら、静かに座ってじっと待っていれば、人生は向こうから…
Donatoni- Quartet No. 4 Franco Donatoni 【「演奏は4種の新聞の見出しの綴りの黙読によって制約を受ける。音はその綴りを読んだリズムにしたがって奏される。演奏に用いられる新聞はその当日のものでなければならず、さらに演奏者の母国語によるものである…
今は昔、谷川 雁(たにがわ がん、1923 - 1995)が在った。今日この詩人・思想家を取り上げたのはまったくの気まぐれでしかない。 われわれは暗いところから飛んできた 符号にすぎぬ あわれな偶然が片隅でもえる世界の 無数の柱のうちのひとつにすぎぬ (「…
法政大学アリオンコール萬歳流し(2/2) 柴田――歴史主義、といろんな人によく言われましたよね、僕は 徳丸――そうですか。 柴田――曲ではないんですよ。 徳丸――態度がですか。 柴田――様式の変遷を必然的なものと見すぎる傾向があるという意味なんでしょうかね。 …
KAGEMUSHA Theme - Shinichiro Ikebe _ AKIRA KUROSAWA (1980) きょうは、2回目の登場となる池辺晋一郎のアルバム。中央図書館のネット予約借受のもの。まず一言でいって、おお!<スペクタクル>といった印象であった。まさに映画音楽で活躍華々しいのも肯…
Cecil Taylor Quartet:Cecil Taylor, p;Jimmy Lyons, as; Alan Silva, b; Andrew Cyrille, dr; Paris November 1966. この拙ブログは、若き日に蒐集したアナログLPレコードの聴き直しを旨として記事投稿しているのだけれど、こんなのがあったのか?、一体…
OVER THE RAINBOW [ SENTIMENTAL ] YOSUKE YAMASHITA 文句なしに愉しめる山下洋輔のピアノソロ。1985年の録音のよし。生年が1942年生まれとあるから43才のときのピアノソロ収録となる。経験、技術すべてに於いて俗にいう脂の乗った絶頂の、年恰好といえるの…
Evan Parker and Paul Lytton - But For the Mist (For Eric Ziarko) 先日、Evan Parker エヴァン・パーカーとPaul Lytton ポール・リットンの1975年録音のすぐれた出来栄えのデュオアルバム『At the Unity Theatre』(1975)。を取り上げた際、イマイチ了…
Henry Cowell: Homage to Iran (1963) 戦後現代音楽の革命家ジョン・ケージの師がシェーンベルクであり、ヘンリー・カウエルであった。そのケージに演奏技法、音響開発等々に大いに影響をもたらしたのが、後者のヘンリー・カウエル(Henry Cowell、1897 - 19…
Steve Reich : drumming part 1a detmold 《もう一つ、アート全般、そして自然へのアプローチの基本的観念としてあるのが、反復と周期性の問題だ。何かがあるとすると、そのものの順序は反復されなければならない――そのものだけでは有限だからだ。反復するに…
Renee Fleming - Strauss Four Last Songs - Strauss' 4 Last Songs - Im abendrot Renee Fleming sings the 4th of Strauss' vier letzte lieder. Proms, 2001. Renee Fleming - Strauss Four Last Songs - Beim Schlafengehen <第4曲「夕映えのなかで」 …
Evan Parker and Paul Lytton - I Want!, I Want! 投稿音源のものではありません。 気になりつつも、今まで何とはなしに投稿見送ってきたエヴァン・パーカーEvan Parkerのデュオアルバム。相手はパーカッションのポール・リットンPaul Lytton。というのも、…
back↓ きょうは、ジャケット写真が気になるジャズアルバムといったところだろうか。見える文字はModerne Nordeuropäische DorfmusikとWestberliner Stadtmusik 1969の2行のみ。この文字と写真から察するに、東西冷戦の象徴「ベルリンの壁(Berliner Mauer)…
杉本博司「海景」シリーズより「カリブ海、ジャマイカ」 1980ゼラチン・シルバー・プリント 119.4×149.2 cm 見えざる水平線は、見える水平線よりもはるか彼方にあった。 三島由紀夫「天人五衰」 きょうも、音楽ブログはお休みです。先日の悲運の夭折画家松本…
ピエール・アンリ『バベルの塔・Une tour de Babel』(1999)ほか。さもありなんとの安易さとは次元の違うイマジネイティブでアーティフィッシャルなコンポジットのノイズ・コンクレート感覚。
Pierre Henry : Apocalypse de Jean それにしても、このミュージック・コンクレートの雄ピエール・アンリの頭の中はどのような音で充たされているのだろう。よくもこんなにイマジネイティブなコンクレートノイズで楽曲?作品が生み出されるものだと感嘆のほ…
『りんご』(1944) 冬ながら空より花のちりくるは雲のあなたは春にやあるらむ 清原深養父(きよはらのふかやぶ) きょうは、音楽ブログを休んで、たまたま今日目にとまった新聞記事からの投稿としよう。小さなコラムスペースで画展の紹介記事がされていたのだ…
ハリソン・バートウィッスル『The Triumpf of Time(for orchestra)』(1972)。時に抗うことの出来ぬ有限存在・人間の救い難い虚無を前にした苦悩の音響造形ということか?。
Birtwistle : ...agm... (1/3) 時はすべてを消し去り、すべては時によって老い、時を経て忘却される (アリストテレス) きょうは、つい一月ほど前≪ハリソン・バートウィッスル『Verses for Ensembles』(1969)ほか。60年代のセリエールを基調としてはいる…
モートン・フェルドマン『Composing by Numbers - The Graphic Scores, 1950-67』あのフェルドマンを象徴する「静謐」はここにはない。ポストウェーベルンの音。
Morton Feldman : Palais de Mari (1986) {PART 1/3} さて、昨年末ひさびさに仕入れた3枚(2枚は中古品)のアルバムのうち残りの1枚がきょう登場するCD。モートン・フェルドマン Morton Feldman(1926 - 1987)のグラフィック・スコアー(図形楽譜)による…
Helmut Lachenmann: "Tanzsuite mit Deutschlandlied" (1979-1980) for string quartet and orchestra 「たとえば、色を見、音を聞く刹那、未だ主もなく客もない」 松岡正剛の千夜千冊『西田幾多郎哲学論集』 きょうもまた、先日年末にタワレコで仕入れたア…
Walter Marchetti - Gamapirt (1959) 去年の年末、どうやらこうやら一年過せたことの感謝と報告とばかりに仕事納めて恒例の両親の墓参りをすませ、その帰りにタワレコと、中古レコードショップを覗いた。ま、墓参りにかこつけて、このことを目当てで行くよう…