西田長男&高橋秀元『神道の宇宙』。
カ ミ と は ガ ラ ン ド ウ で あ る。
【西田―神道といってもわからないことが多いのですよ。たとえばここに寿司の箱がありますけど、寿司をいれる箱は決まっているんです。日本の神社のご神体は、こういう入れ物に入っているのです。でも、それを開けてみると何もない。この問題ですよ。これが日本の文化の根源だと思っている。これを明らかにすることで、いろんなことがわかってくると思う。
松岡―しかも、それは空でも、無でもない。ただのガランドウなんです。
伊藤―何もないのがカミ様っていうのはいいな。
松岡―それがアナキズムだと思いますよ。
・・・・
西田―やはり、開けてみると中が何もない箱こそカミの体なんだ、カミの姿なんだ、ウツホブネ_(空船)にこそ、神は乗っているんだという考え方に、神道の本来の根本があるということが大事だと思いますね。宇宙というものも、人間存在というものも、突きつめれば、そういうものだったのだという考え方が、ずっと神道の中に流れつづけていたんですね。・・・・】
―「遊・1012」(1980)
―「遊・1012」(1980)
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0409.html 松岡正剛の千夜千冊『神道の成立』高取正男
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1190.html 松岡正剛の千夜千冊 村上重良『国家神道』
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1190.html 松岡正剛の千夜千冊 村上重良『国家神道』