2008-01-01から1年間の記事一覧
Messiaen L'Ascension, for solo organ Part One, performed by Olivier Latry at Royal Albert Hall during the BBC Proms 2008 season. Messiaen L'Ascension, for solo organ Part Two 108つの除夜の鐘で間に合うのかと云うくらいのいろいろな<変>が…
Blacher - Die Flut - Nummer 8 きょうは、先にウルトラ・アヴァンギャルドのナム・ジュン・パイクのドイツ留学先での師として取り上げたヴォルフガング・フォルトナー Wolfgang Fortner (1907 – 1987 )とほぼ同世代の、ドイツの作曲家ボリス・ブラッハー Bo…
Maki Ishii - Hamon-Ripples [for chamber ensemble, violin, and taped music] この石井 眞木(いしい まき、1936 - 2003)はその風貌からエネルギッシュな音塊渦巻く音響の豪胆をイメージさせる。いや実際にそうした作品が少なからず遺されてはいる。だが…
≪神はみずからものをいうことはない。神がその意を示すときには、人に憑(よ)りついてその口をかりるのが例であった。いわゆる口寄せである。直接に神が臨むときには、「おとなふ」のである。「おとなふ」「おとづれ」は神があらわれることをいう。それは音…
Derek Bailey and Evan Parker - improvisation #1 (excerpt) (1985/04/22) ≪そうなんですよ。音をつくっているとよくわかるんだけれど、音と接触するというのは絶対に放心することなんですよ。≫(武満徹『樹の鏡、草原の鏡』) そうです。これはまったくの…
アルヴィン・ルーシェ『BIRD AND PERSON DYNING/THE DUKE OF YORK』(1975)。手作りな電子変換されたシンプルな響きが、耳そばだてひたすら聴くことの真摯を要請する。
Lucier: "Music for Piano and Oscillators" 1/2 投稿音源のものではありません。 さて、きょうもワケ分からないつながりで、昨日に引きつづいてケージ以降のアヴァンギャルダー、今やアメリカ実験音楽の大御所の一人ともいえるだろうアルヴィン・ルーシェ A…
Robert Ashley 2/3 - In Sara, Mencken, Christ And Beethoven There Were Men And Women (1974) 馬齢重ね、この歳にもなると年の瀬というのは、なんだか気分がふさぐ。別に正月も晴れやかでも何でもないのだけれど。「年暮(くれ)ぬ笠きて草鞋(わらじ)は…
Misha Mengelberg & Han Bennink Duo – Improvisation ミシャ・メンゲルベルグ 今年の仕事納めのなんとせわしないことか。きょうクリスマス・イヴを終えたらもう雪崩をうつように仕事納め正月準備だ。余裕をもって順調に年が越せるご身分の人はいいけれど、…
遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん、遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ。 仏は常にいませども、現(うつつ)ならぬぞあわれなる、人の音せぬ暁に、ほのかに夢に見え給ふ。 先日、新聞訃報欄に桃山晴衣(ももやまはるえ)さんの逝去記…
芥川也寸志 管弦楽作品集 Yasushi Akutagawa: Orchestral Works、交響三章 (1948) 、 交響管弦楽のための音楽 (1950)、弦楽のための三楽章 トリプティーク (1953)、、エローラ交響曲 (1958)、チェロとオーケストラのためのコンチェルト・オスティナート (196…
きょうは、サッカー尽くしの週休で、音楽ブログは休みとしよう。わが地元クラブ、アジア・クラブチャンピオンのガンバ大阪が勝ち進み、前年度の浦和レッズに続いて戦い挑むトヨタ・クラブW杯3位決定戦とマンチェスター・ユナイテッドが優勝をねらう決勝戦…
佐藤允彦『佐藤允彦 PLAYS 富樫雅彦 Vol.2』(2004)。親愛のこころ込めて語りかけるように書きためた優しき面持ちの小品の数々を、盟友の佐藤允彦がハートウォームな練達のピアノで親愛を奏でる。
子供の頃から親しんできた打楽器と別れるのはつらいけれど、そのぶん曲を書くのに集中できる。今はこれが大事な生き甲斐だ。これまで力になってくれたいろんな友だちのために歌をつくろうと思う。(富樫雅彦・03.9.26作「I'll sing for my friends」) 若き日…
DUDLEY MOORE ~ PETER MAXWELL DAVIES (1/2) 投稿音源のものではありません。 哲学でもそうだけれど、アングロサクソンのイギリスという国は日本と同様島国であるゆえなのかどうか、大陸のドイツ、フランスとはずいぶん違った印象がする。あまりにも粗雑だけ…
主な読書?は新聞という、ここ最近のていたらくで情けない限りだけれど、先日新聞の小さなコラムで取り上げられていたイギリスの、1971年生まれの若手美術家の「月の光生かし日本の風景撮影」なる記事が切手大ぐらいのごく小さな画像ともども目にとまった。…
一柳慧の世界 Part6 言葉なき原野はわれわれの故郷だ わが言葉の孕みは それに刃むかう民である一人の 痛みめざめる現存である ・・・・・ (自作「KIO」解説文・間宮芳生、黒田喜夫≪言葉のあとに≫より) 堤剛 『チェロをめぐる日本の響き』か。なるほどだ。…
Stockhausen Klavierstuck X (1/3) :Composition: Klavierstuck X (1956), Performer: Aloys Kontarsky Stockhausen Klavierstuck X (2/3) Stockhausen Klavierstuck X (3/3) 無秩序と秩序の間を相関的に調停しようと試みた。 シュトックハウゼン「ピアノ曲…
山下洋輔 - 4HANDS Part 2 国立(くにたち)音大の作曲科卒といえ、まじめに修学したのかどうかと思いつつ(学生時代、軟式?野球ばっかりしていたとどこかに書いていたと記憶するが)、ジャズ・ピアニスト山下洋輔の『ピアノ協奏曲 第1番 即興演奏家の為の≪…
毎度のことながら、ダラダラとしたメリハリのない週休をおくってしまった。懐具合をおもえばこれで十分なのだけれど。お寒い人はジットしてるにこしたことはない。音楽を聴く、本を読む、それで十分だ。ところがだ。FIFA・トヨタ・クラブワールドカップ(W…
最近は、現代日本の作曲家の音源をLPレコードからCDによる再発という動きが顕著であるらしく、それもロープライスにて提供されていて、現代音楽ファンとしては同慶のいたりだ。もっと多くの人にわが国の作曲家の優れた作品を親しむチャンスの与えられる…
Kaoru Abe - Mort a credit (1) 「限りなく死に近い生の絶頂点こそが究極的にジャズの美を保証するのかもしれない。」 小野好恵 さてきょうは、29才という若さで自死?した伝説的サックス・ジャズミュージシャン阿部 薫(1949 - 1978)の2枚組みソロアル…
Mauricio Kagel- Der Schall (4/4) Mauricio Kagel- Der Schall (1/4) Mauricio Kagel- Der Schall (2/4) Mauricio Kagel- Der Schall (3/4) ほぼ同じコンセプトでコレクティブ・パフォーマンスされたマウリシオ・カーゲルMauricio Kagel(1931 - 2008)のア…
Brown: "Four Systems for Four Amplified Cymbals" ジョン・ケージ きょうは、有りとすればのことですがジョン・ケージ楽派(ニューヨーク楽派?)の、アール・ブラウンEarle Brown(1926 - 2002)、それとクリスチャン・ウォルフChristian Wolff, (1934 -…
Chick Corea-Solo Piano フュージョンといったら語弊がるのかどうか分からないけれど「リターン・トゥ・フォーエヴァー Return To Forever」で大ヒット飛ばして以降のチック・コリア(Chick Corea、本名:Armando Anthony Corea、1941 - )には興味をもてず…
ハリソン・バートウィッスル『Verses for Ensembles』(1969)ほか。60年代のセリエールを基調としてはいるけれど、柔軟かつ生動的な活力を持った情趣豊かな、陰影とメリハリをもつ作品。
arrison Birtwistle: Antiphonies {1/4} さて今日は、いまやイギリスの作曲界の “重鎮”とやら称されているらしいハリソン・バートウィッスルSir Harrison Paul Birtwistle (1934-)のアルバム。好きな作曲の一人ではあります。陰影に富んでメリハリの効いた表…
幻燈辻馬車 Yosuke Yamashita & Yutaka Sado 投稿音源ではありません。 かつてテレビコマーシャルにインド人もビックリといったカレーの宣伝文句があった。本場・本家もビックリといった意味合いで今でもよく使われていることだろう。まさにそのコトバが口…
Wolfgang Fortner's Bluthochzeit (Stuttgart 1964) Modl ジョン・ケージのネクタイをはさみで切るというハプニングで知られた超ダダ、アヴァンギャルドの今は亡きビデオアーチスト、ナム・ジュン・パイク Nam June Paik 白南準 1932 - 2006)がドイツに留学…
Bennink and Brötzmann parts 1, 2, 3 『遊ぶものは神である。神のみが遊ぶことができた。遊は絶対の自由と、ゆたかな創造の世界である。それは神の世界にほかならない。この神の世界にかかわるとき、人もともに遊ぶことができた。神とともにというよりも、…
grave of the fire flies part 9(火垂るの墓)音楽:間宮芳生、挿入歌「はにゅうの宿」 県立青森中学校、ついで終戦の年に海軍兵学校に入学。・・・「兵学校に行くときは、音楽だけじゃなく、人生を一ぺん放棄したようなもんさ。みんなそういう感じだったで…
Fripp and Eno ~ The Heavenly Music Corporation Part 1 Brian Eno 言わずと知れた?ブリティッシュプログレッシブ・ロックのキング・クリムゾン (King Crimson)を率いていたロバート・フィリップ Robert Fripp(1946- )と、ブライアン・イーノ (Brian En…
Panufnik: "Sinfonia Votiva" Mvt. 1 ポーランドの現代音楽といえば、まずクラスター音塊のソノリティの斬新と迫真、そして宗教的題材を前面に押し出した精神性の深い作品で自由主義圏西ヨーロッパに衝撃的デビューを果たしたペンデレツキ。そして世代的には…