シュトックハウゼン『ピアノ曲Ⅹ』(1954~61)。エキセントリックでワイドレンジ、クラスター音塊炸裂する凄いパッション。
音源のない文字だけの音楽ブログで、いくらああだこうだと言ってみたところで肝心の音がなければ何の感興もわかないのがほんとうのところではないだろうか。といっても著作権等の問題もあるだろうから、むやみに手持ちの音盤からアップロードしてブログ上に流すわけには行かないだろう。と云うことで、いろいろ問題はあるだろうけれど、画期的なネット動画サイトのYOUTUBEを、利用することとなる。ここ最近、ブログ開設当初に比べて爆発的といってもいいぐらいの愉しめる動画・音源がアップロードされてきているので、拙音楽ブログで取り上げる音盤の参考になるそれらを貼り付けて、ともに愉しもうということでいままでも利用させてもらっている。こうしたことが倣いとなってしまうと、YOUTUBE動画がなく、たまさか音盤画像のみの紹介だけの記事投稿で終わるとなんだか頼りなく、中途半端な物足りない気分を引きずることとなる。で、きょう取り上げるシュトックハウゼンの独・ヴェルゴ盤に収録されている「ツィクルス<独奏打楽器奏者のための>Zyklus」(1959)および、「ピアノ曲Ⅹ Klavierstuck Ⅹ」(1954~61)は、演奏者は違えども既に拙ブログに投稿済みの作品だ。いや「ツィクルス<独奏打楽器奏者のための>zyklus」は未だだったかも知れない。この作品は不確定性のコンセプトを取り入れての歴史的意義をもつといった程度の作品のようにしか私には思えず、感興もてなかった打楽器作品だ。しかしピアノ作品の方はブーレーズのそれと双璧なす傑作であり戦後音楽史の記念碑的作品であるとして、既にブログ開設間もなく取り上げている。とはいえ、モニュメンタルな名作であればこその、音源を伴なっての再登場も、共に鑑賞し愉しむのもいいことだろうと思いきょう取り上げた。このヴェルゴ盤でのピアノ演奏者は、自身先鋭な作曲家であり、かつ名手でもあるフレデリック・ゼフスキー。クラスター音塊炸裂する凄いパッションで弾きまくっています。
Stockhausen Klavierstucken I, II, III and IV