yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ポップス音楽の国イギリスにしぼって今日もYOUTUBEで音楽に惚けよう。ダイアー・ストレイツほか。

「ダイアー・ストレイツ」のマーク・ノップラー さて今日もYOUTUBEで音楽に惚けよう。イギリスという国は本等に音楽の、とりわけポップスの国であることをつくづく思ったりする。ビートルズの産出した国であること一つとってみても肯けようか。 もちろんロー…

YOUTUBEで女性ハードロッカー、ボーカリストを聴く。

(上)『HEART』アン&ナンシー・ウィルソン姉妹 (下)メアリー・ブラック きょうもYOUTUBEで、言い旧されたことばでいささか気恥ずかしいけれど、歌は世につれ、世は歌につれと、心に残る音楽が耳に入ると来し方が思い出される。涙腺いささかゆるくな…

境界を感性鋭く切り込んでゆく佐藤允彦のピアノソロ。圧倒的な余韻『ホログラフィー』(1970)。

佐藤允彦のピアノソロ作品『ホログラフィーholography』(1970)。このアルバムは廉価盤として再発されたものなのだろう。70年というと彼が29歳。アメリカ・バークリーの音楽留学を68年に終えて帰国すぐという事である。最も感覚か研ぎ澄まされて、何事かを…

時の移ろいに、思わず涙腺緩む音楽とビデオ映像。Jackson Browne、Bryan Adams、Phil Collins

Jackson Browne なんだか、安直にブログをつづっているようで気が引けるのだけれど、先日来のYOUTUBEとの遭遇は、私にとってかなりのインパクトを与えるものであった。 若人の心を捉えるポップス、ロックの、あのエネルギッシュなヴァイタリティーには、ジャ…

YOUTUBEで聴く、わが懐かしのロックの名曲。

PETER GABRIEL 今日もYOUTUBEを知ったことで、いっそう悪乗りして、なぜか突然40半ばを過ぎてからロックに開眼、のめり込みやたら聞きまくったなかで印象に残っているほんの一部を取り上げてみたい。映像と音が同時に楽しめるとはこんなに結構なことはない…

泣けるほど優しさに満ちた澄明なボイス。ベス・ニールセン・チャプマン『Beth Nielsen Chapman』(1990)

まずいっとう最初にベス・ニールセン・チャプマンBeth Nielsen Chapman の「All I Have」。 Beth Nielsen Chapman 貼り付け不可動画:http://www.youtube.com/watch?v=ZdLnDHy8HJk All I have (Beth Nielsen Chapman/Eric kaz) ――――― You can say you love m…

予期しないときに出会う感動、暇つぶし立ち読みの功徳。ナルホドの抜書きブログ

今日、久しぶりに古本屋とタワーレコードに足を運んだ。別にこれといって目当てがあってのことではない。要するに暇つぶしである。行ったからといって手ぶらで帰ることもしばしばである。並んでいる本の背を見るだけでも、そうだこれを読まなくては、これは…

無根拠な、無に充溢する空・虚へとなだれ込むランダムネスの透き通った放心の美。デレク・ベイリー『IMPROVISATION』(CRAMPS/1975)

たまには、ランダムの極み、デレク・ベイリーDerek Bailey(1930-2005)のギターインプロヴィゼーションもいいものである。イタリア、CRAMPSレーベルのそのものズバリのそっけもないタイトル『improvisation』(1975)。このアルバムは比較的聴きやす…

奇妙な響きの世界で、この頃の高橋悠治は面白い。『ピアノのためのクロマモルフ第2番』(1964)、『ローザス1 1/2』(1968)ほか。

Yuji Takahashi 高橋悠治 - " Rosace II " ローザス第2番 ( 1968 ) : piano - Yuji Takahashi ≪高橋悠治(1938-)という一人の音楽家を考えるとき、ひとはつねに戸惑いがちになる。なぜなら、かれの存在とはこれだな、とひとびとがとらえたと思ったとき、…

稀代のスキャンダラスなダダイスト、マルセル・デュシャンと現代音楽の革命児ジョン・ケージのパーカッション・ソロアルバム

(中)大ガラス作品『彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも ・The Bride Stripped Bare by Her Bachelors, Even』<1915~1923年> (下)の楽譜はマルセル・デュシャンの『Erratum Musical』(「音楽的誤植」)。 上記大ガラス作品についてのデ…

人工機械感覚の天才ピエール・アンリ。アーティフィッシャルなメカニカルダンスミュージック『Machine Danse』(1973)

Pierre Henry : Danse Electromatic pierre henry 右下の人物はアインシュタインではありません。キネティック・ジャンクアートのダダイスト、ジャン・ティンゲリー( Jean Tinguely、1925 - 1991)。ピエール・アンリのほうがインテリだけれど、風貌がどこ…

ドラマティックな電子素材処理に呪詛を聞き現世的人間の空虚を鎮めるミシェル・シオンの『REQUIEM』(1973)

今回はフランスのミュージック・コンクレート、電子音楽の開拓者ピエール・シェフェールのアシスタントとして働き、研鑽したミシェル・シオンMichel Chion。≪1947年フランスのクレイユ生まれ。批評家、研究者であるとともに、ミュージック・コンクレートの作…

アンドレイ・タルコフスキーと水

私達が一日一日を平穏に暮らしていられるのは、この広い空の下のどこかで名も知れぬ人間が密かに自己犠牲を捧げているからだ。 タルコフスキー (YOUTUBE) ノスタルジア・nostalghia―――― おおよそ10分の感動的シーンである。しかし耐え忍ばなければ…

サウンド創造とこだわりの豊穣。ベルナール・パルメジャーニ(1927‐)『Pour en Finir avec Pouvoir D’orphee』(1971)『Dedans Dehors』(1976)

Parmegiani: "La Creation du Monde" 2/2 サッカーアジアカップ予選最終戦をテレビで見て、勝利したことでの一位通過の結果に喜びはしたものの、さてブログとなると、筆ならぬキーボードの打ち込みがままならない。フランスの電子音楽作曲家ベルナール・パル…

清水と闇深き洞窟。生命の脈動のごとき幽けき揺動を響かせ始原の旅へと誘うフランソワ・ベイル-『JEITA』(1969)

François Bayle - Jeîta pt.2 <人間の体の60%から70%程度が水である。>ちなみに地球という生命体も≪総面積は5億1007万2000km2で、そのうち海が3億6113万2000km2(地球表面の70.8%)、陸地が1億4894万km2(29.2%)≫(WIKIPEDIA)だそうである。この地球も水…

大愚を現成しえたか、<僥倖と恩寵>の即興演奏『GAP』(1976―77)

以下は、今回取り上げた即興演奏グループ『GAP』<メンバーは佐野清彦(1945-)、多田正美(1953-)、曽我傑の三人>アルバム中にB3サイズの粗末な包装用紙にグレー1色で印刷された、直近のグループ即興演奏のドキュメント、日録からの引用である。 ≪【…

崇高と静穏の安らぎに慰撫されるアルヴォ・ペルトの音楽『Cantus in Memory of Benjamin Britten』.『Fratres』ほか

Arvo Part – Magnificat 私たちは疲れているのだろうか。緩やかに流れ、たゆたい反復して、魂を浄化し慰撫するがごときアルヴォ・ペルト(Arvo Pärt, 1935- )の音楽に魅かれるとは。西欧世界でのペルトの音楽の人気はクラシカルな領野にもかかわらず相当な…

苦悩する原初の魂の響き。異形の死後中有世界の現前ピエール・アンリ『Le Voyage』(1962)

<天国といったところで何がそう簡単に、一足飛びに行けるものか!> 稲垣足穂 今回もアーティフィッシャル派の雄、ピエール・アンリPierre Henry(1927-)の登場。チベット教の教典『死者の書』を題材にリアリゼーションされた電子音楽作品である。そのチベッ…

潤いのある電子処理音、センシティヴがひかる音響作品フランソワ・ベイル『TREMBLEMENT DE TERRE TRES DOUX』(1977-78)ほか。

Bayle: "Eros Bleu" ≪神は見えません。見えるとしたら、それはヴィジョンの中です。 神はきっと光とか信号とか情報のようなものです。≫ (松岡正剛『花鳥風月の科学』(淡交社) <かつて工作での鉱石ラジオ、ゲルマニューム発光ダイオードラジオからかすか…

惜しい政治旋回を思う高橋悠治の『オルフィカ』(1969)と、炸裂する音響交錯にダイナミズムを提示する石井真木『打楽器群とオーケストラのための響層』(1969)

このブログでも常套句のように毎度出てくる、1968-9年問題。政治経済におよばず、芸術分野においてもさまざまな動きの顕著な時代であった。世界的な学生運動の高揚、変革の動き、それに呼応するかのごとき音楽上の動きも目を見張る面白さ熱気に溢れた…

オキナカサケマソをセメネケした???山下洋輔トリオ+マンフレッド・ショーフ『DISTANT THUNDER』(1975)

「邁進ハチチサレ ニメルナノワケ ルレポヨヨ ナメルヘロヤレ ライエササニア」これはコンピュータでのタイピングミスでもなんでも無く、山下洋輔のハナモゲラ語による歌であるそうだ。ちなみにそのハナモゲラ語の元祖?・伝道師タモリは次のように時代を総…

ヘルベルト・アイメル(1897-1972)のビキニ環礁での水爆実験で被曝死の犠牲となった第五福竜丸乗組員『久保山愛吉の墓碑銘』(1960‐62)

Herbert Eimert: Epitaph für Aikichi Kuboyama (1957/'60-1962) Seconda parte 昨日、NHKテレビで、核廃絶へ向けての活動に深くかかわった日本人初のノーベル賞受賞者湯川秀樹の核物理学者としての責任と、平和への思いをえがいた番組が流されていた。た…

「怒り心頭に発するか」か「怒り心頭に達する」か

漢字に遊び、鬼神の如く研究道を極めて白川静享年96歳、ご逝去さる。合掌。 以下は、独学孤高、反骨の大漢字学者の逝去を悼むといいながら、我ながらなんと勝手な言いぐさで恥知らずなことかとおもいつつの一文である。 「きもい」だの、「きしょい」だの、…

徹底した機械派、人工性の美学の極致、アーティフィッシャルな幻想のエロス。ピエール・アンリ『Prismes』(1973)

なんだか資料めいたものをネットで探し回っているあいだに時間が過ぎてしまった。これだから語学の出来ないものは損をする。ほとんど日本語では用をなさない。それにしてもネット翻訳の拙さはなにか?有料ソフトであれば幾分かはましなのだろうか。語学の出…

エキセントリックなまでの音の濃密な流動性と異相でありつつその生々しい音色の多様さシュトックハウゼン『Mixtur』(1964)、『Telemusik』(1966)

たぶん購入した時に、一度は聴いてるはずなのに・・・、といったところである。この時期(70年代央頃まで)浴びるほどつぎから次へと、印象綴ることもなく聴きっぱなしで鑑賞終えていたのだろう。なんと無駄に時間を過ごしていたのだろう。読みっ放しの、…

研ぎ澄まされた彫琢と手練の美。三善晃『弦楽四重奏曲第一番』(1962)、矢代秋雄『ピアノ・ソナタ』(1960)

今回が初めてではなく、以前からすでに、この「現代日本の音楽名盤1300シリーズ」の中から幾枚かを拙ブログで取り上げている。要するに1300円という廉価にて日本の作曲家の作品が聴けるとあって、おおよそは購入したはずである。音盤から遠ざかるこ…

石原吉郎(1915-1977)『サンチョ・パンサの帰郷』より

香月泰男『シベリア』 ≪神の想念は問いとなり警告となって絶えずわれわれにつきまとう カール・バルト≫ 脱走 そのとき 銃声がきこえ ひまわりはふりかえって われらを見た ふりあげた鈍器の下のような 不敵な静寂のなかで あまりにも唐突に 世界が深くなった…

意味世界への、この瞬間の一閃一撃一奏に美の悦びと<場>の開けの現出を驚き快感する『NOUVA CONSONANZA』(1969)

私たちは、そこに明瞭なメロディやリズムが聴き取れるわけでもなく、またパターン化されたフレーズや、その断片さえも聴くこと稀な集団即興演奏などをどうして聴くのだろう。もっとも一部の人々が聞くだけのきわめて特異なジャンルであることを否定しはしな…