yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

電子音<欧>

マウリツィオ・ビアンキ『Mectpyo Bakterium』(1982)。意味レスなノイズのランダムネスに身をゆだね、ココロを空しうし脳をマッサージ。

Maurizio Bianchi - Fetish Pinksha ここ最近、埃のかぶったエアーチェックもののカセットデッキの収録音源を投稿しているのだけれど、きょうもそうした類の音源投稿。ただし、これは5年ほど前にすでに≪イタリアが生んだ未来派の再来思わす、マグマ沸騰する…

ローランド・カイン 『Elektroakustische Projekte』(1977)。従来の伝統的な音楽作曲技法をまったく介在させないサイバネティック(システマティック)なデジタルノイズサウンド

Jackson Pollock サイバネティクス1 きょうの投稿も、すでに6年以上前の拙ブログ開設まもない頃にとり上げているアルバムの再登場となる。動画音源の爆発的なネット上での拡がりを迎える直前の投稿と言うこともあって、文字だけの記事投稿に終わっていたの…

スウェーデンの電子音楽『Music For Tape / Band - Musik From Sweden』(Caprice Records・1973) 。

Bengt Emil Johnson:Vittringar (1978) 投稿音源のものではありません。 30数年前店頭にあったというだけで、中身のほども判らず逡巡しながら手にした輸入盤アルバムだったのだろう。それほどに当時は音源に飢えていたのだ。70年初期のスウェーデンの電…

ゴットフリート・ミヒャエル・ケーニッヒ『Funktion Gelb(1967/68)』(WERGO Vinyl, 7")。徹底的な電子音のみでのアルゴリズム、プログラミング構成でなった電子音響作品。

Gottfried Michael Koenig きのうはドイツ電子音楽の祖、先駆的存在といえるヘルベルト・アイメルトの電子音楽スタジオでの開発音響集成アルバムを投稿した。時を同じくしてその電子音楽スタジオ創設に馳せ参じた、もう一人の忘れてはならない斯界での大きな…

ヘルベルト・アイメルト『Einführung In Die Elektronische Musik』(1963)。シュトックハウゼン初期電子音楽の共同制作者の開発した電子音集成音盤。

Herbert Eimert: Epitaph für Aikichi Kuboyama (1957/'60-1962) Terza parte Herbert Eimert ≪瑞々しく電子音響で「少年の歌」(1955-56)を歌うシュトックハウゼン≫とタイトルしてシュトックハウゼンの記念碑的な電子音楽を投稿したのはブログ開設して間もな…

ケージ、ベリオほか『エレクトロニク・ミュージック』(1965)。比較的初期の電子音楽。みずみずしいまでの人間味あふれたノイズの世界が聴ける。

Luciano Berio: Visage, per nastro magnetico e voce (1961) Terza parte 拙ブログに名を冠した書庫をもつジョン・ケージ、ルチャーノ・ベリオ、そして米国での活動を主とするトルコ出身の作曲家イルハン・ミマールオール(İlhan Mimaroğlu、1926 - )とい…

久しぶりに電子音楽。Guy Reibelほか。紅一点のBeatriz Ferreyraが精細放っていた。

8 ÉTUDES SCHAEFFERIENNES 投稿音源のものではありません。 久しぶりに電子音楽。いわゆるミュージック・コンクレート(テープ音楽)。だいぶまえに≪Guy Reibel 『Suite Pour Edgar Poe』ほか。ミュージックコンクレートの創始者ピエール・シェフェールのいわ…

イヴォ・マレク『3L』(1973)。時代的にも世界的にも最も沸き立っていた時代を表徴するようなエネルギーとパトスに満ちた音響造形だ。まさに肉食系!電子サウンド。

Ivo Malec - Triola ou Symphonie pour moi-meme für Tonband, 1977-78 投稿音源のものではありません。 はっしと炸裂する電子音の刺激に快感おぼえる作品といえようか。音響システムがよければ音圧の凄さに圧倒され、体じゅうに痺れるほどの快感が奔ること…

ピエール・シェフェール『Étude Aux Objets ほか』(1971)。なんだかんだ言っても先駆けた貴重なドキュメントの価値は損なわれるものではないだろう。

SCHAEFFER 《Etude aux objects, ler mvt》 およそ4年前の拙ブログ開設間もない頃に≪ピエール・シェフェールの尋常ならざる意志と生命のミュージック・コンクレート≫とタイトルし、ミュージック・コンクレートの世界での、先駆的貢献をなした≪歴史上初めて…

Guy Reibel 『Suite Pour Edgar Poe』ほか。ミュージックコンクレートの創始者ピエール・シェフェールのいわば筆頭アシスタント・共同研究者であり、長年帯同してきた人物なのだが。

すでに≪輻輳するホワイトノイズの快楽。音色の多彩さ豊かさと生き生きとした動きをもったGuy Reibel(1936-)の電子音響作品。≫とタイトルして拙ブログに登場している作曲家Guy Reibelのミュージックコンクレート作品集なのだけれど、前回(作)ほどインパクトは…

『Josef Anton Riedl』(1972)。ドイツ電子音楽の魁の一人ではあるのだけれど、知名度は・・・。

きょうはドイツの電子音楽作曲家Josef Anton Riedl(born in Munich in 1929-)ヨセフ・アントン・ライデルと読むんだろうかの、ドイツ・ヴェルゴ盤のLPをとりあげよう。念のためネットを覗いてもWIKIに項目が見当たらない。そういった認知の程度のよ…

Alain Savouret『L'Arbre Et Caetera』(1972)。フランスINA-GRMシリーズの1枚。何が、木・エトセトラなのか?

フランスINA-GRMの現代音楽(電子音楽・ミュージックコンクレート)シリーズのうちの1枚。私のレコード蒐集の時期(80年央まで)以降どのような作品集が出されているのかまったく不案内。もちろん作曲家などもそうなのだけれど。きょう登場するAlain Savouret(…

ゴットフリート・ミヒャエル・ケーニッヒほか。『ユトレヒト(電子音楽スタジオ)・電子音楽作品集』(1968)。ノイズの暴虐に身を曝しおのれを空しく放心する。アーティフィッシャル、人工性の美学の極致。

Gottfried Michael Koenig Zoltán Pongrácz(右) サッカー・ワールドカップアジア最終予選でのオーストラリアとの大一番を迎えての、サッカー日本代表岡田武史 監督に聞くをテレビで観ていたら時間がなくなってしまった。でも、本題のレコード鑑賞記を休むの…

イヴォ・マレク『Triola』(1978)。音に喚起力が余り感じられない。出来はイマイチ。

Structures: 1961 Ivo Malec —Music , Piotr Kamler - Film 今日取り上げるのはクロアチア(ザグレブ)出身でありつつも、若くしてフランスに留学居つき(1972-90までパリ・コンセルヴァトワールの先生におさまっていたそうだ)、主に電子音楽にたずさ…

ベルナール・パルメジャーニ 『CHRONOS』。サウンド創造とそれへのこだわり、執拗な聞き込み。器械が発する音への慈しみ、それ自体への同化。電子音への熟知が創り上げたセンシティブなサウンド世界。

Parmegiani: "Pulsion-miroir" 昨日のナチュラルアコースティックサウンドの楊琴(ヨーチン)記事から一転して、きょうはアーティフィッシャルエレクトロサウンドの紹介としよう。 もうだんだんと紡ぎだすことばも底ついてきて、正直しんどいところなのだけ…

ミカエル・レヴィナスとトーマス・ケスラーの作品集(1978)。とりわけレヴィナスは野生と非理性渦巻く中世的荒々しさを髣髴とさせる力強くノイジーでバイタルな音響は魅力。

Michaël Lévinas: "Appels" pour 11 instrumentistes (1974) ミカエル・レヴィナス トーマス・ケスラー フランス電子音楽のメッカINA-GRM、( L'Institut national de l’audiovisuel - Le Groupe recherches musicales.)ピエール・シェフェールが設立した研…

ゴットフリート・ミヒャエル・ケーニッヒほか『ユトレヒト(電子音楽スタジオ)・電子音楽作品集』。音色の多様・多彩性、そのイマジナリーな電子の響き。

Karlheinz Stockhausen - Gesang der Junglinge ゴットフリート・ミヒャエル・ケーニッヒ 今日は久しぶりに、俗称?銀ジャケ(一目見ただけで、そのきらびやかな鮮烈さで目に焼きつく全面銀ホイールが使われた特異なレコードジャケット)シリーズの一枚を取…

イタリアが生んだ未来派の再来思わす、マグマ沸騰する如きエネルギッシュな騒雑音の高鳴りとスピリチュアルなノイズを愉しむマウリツィオ・ビアンキの<音楽>。

この貼り付け画像は紹介テープ音源の"Mectpyo Bakterium"(1982)ではなくアルバム「Mokushi」のものです。 マウリツィオ・ビアンキMaurizio Bianchi これぞノイズ<音楽>の醍醐味!?。 マウリツィオ・ビアンキMaurizio Bianchi。イタリア・ミラノの産。 …

輻輳するホワイトノイズの快楽。音色の多彩さ豊かさと生き生きとした動きをもったGuy Reibel(1936-)の電子音響作品。

『FRANGES Du SIGNE』(1974)では動きをつねに意識したと思われるノイズサウンド。単線的な薄っぺらさでなく、重層した圧倒的な音塊、マッスで生き生きと音場形成が途切れなく成されており、ホワイトノイズの小気味よさはノイズ数寄には魅力的な電子音響作…

ジャン=クロード・エロワ(1938-)の混沌の電子騒・雑音ドローンの感動『SHANTI』(1972-73)。

Jean Claude Eloy - "Prémonitions" (env. 21'):"SHÂNTI" ("Paix )" 1972-73 ,pour sons électroniques et concrets ≪切れ目なく電子音が空間を埋め尽くす。あらゆる音の境界定かならぬ未分明な音が延々とある時は轟々とあるときは沸き立つ如く沸々滔々と流…

ドラマティックな電子素材処理に呪詛を聞き現世的人間の空虚を鎮めるミシェル・シオンの『REQUIEM』(1973)

今回はフランスのミュージック・コンクレート、電子音楽の開拓者ピエール・シェフェールのアシスタントとして働き、研鑽したミシェル・シオンMichel Chion。≪1947年フランスのクレイユ生まれ。批評家、研究者であるとともに、ミュージック・コンクレートの作…

サウンド創造とこだわりの豊穣。ベルナール・パルメジャーニ(1927‐)『Pour en Finir avec Pouvoir D’orphee』(1971)『Dedans Dehors』(1976)

Parmegiani: "La Creation du Monde" 2/2 サッカーアジアカップ予選最終戦をテレビで見て、勝利したことでの一位通過の結果に喜びはしたものの、さてブログとなると、筆ならぬキーボードの打ち込みがままならない。フランスの電子音楽作曲家ベルナール・パル…

清水と闇深き洞窟。生命の脈動のごとき幽けき揺動を響かせ始原の旅へと誘うフランソワ・ベイル-『JEITA』(1969)

François Bayle - Jeîta pt.2 <人間の体の60%から70%程度が水である。>ちなみに地球という生命体も≪総面積は5億1007万2000km2で、そのうち海が3億6113万2000km2(地球表面の70.8%)、陸地が1億4894万km2(29.2%)≫(WIKIPEDIA)だそうである。この地球も水…

潤いのある電子処理音、センシティヴがひかる音響作品フランソワ・ベイル『TREMBLEMENT DE TERRE TRES DOUX』(1977-78)ほか。

Bayle: "Eros Bleu" ≪神は見えません。見えるとしたら、それはヴィジョンの中です。 神はきっと光とか信号とか情報のようなものです。≫ (松岡正剛『花鳥風月の科学』(淡交社) <かつて工作での鉱石ラジオ、ゲルマニューム発光ダイオードラジオからかすか…

ヘルベルト・アイメル(1897-1972)のビキニ環礁での水爆実験で被曝死の犠牲となった第五福竜丸乗組員『久保山愛吉の墓碑銘』(1960‐62)

Herbert Eimert: Epitaph für Aikichi Kuboyama (1957/'60-1962) Seconda parte 昨日、NHKテレビで、核廃絶へ向けての活動に深くかかわった日本人初のノーベル賞受賞者湯川秀樹の核物理学者としての責任と、平和への思いをえがいた番組が流されていた。た…

未分明了解定かならないアマルガムな音塊ドローンの流動。騒雑音の不思議な感動。ジャン=クロード・エロワ(1938-)の『GAKU-NO-MICHI(楽の道)』(1977-78)

切れ目なく電子音が空間を埋め尽くす。あらゆる音の境界定かならぬ未分明な音が延々とある時は轟々とあるときは沸き立つ如く沸々滔々と流れる。雑音であり、騒音のドローンである。さまざまな日本のロケーションでのフィールドレコーディングされた音源を使…

電子音を慈しむ、すばらしいベルナルド・パルメジアーニ(1927)の 『DE NATURA SONORUM』 (1975)

戦後間もない1948年フランス国営放送の電子音楽スタジオの一部門(フランス国立視聴覚研究所・音楽研究グループ)として発足したINA・GRM。初代所長はピエール・シェフェールでありフランスのみならず他国からも多くの作曲家を受け入れ、ミュージック…

電子、電気音響開発素材の穏当なコンポジション、フランソワ・ベイルの 『Grande Polyphonie』

このフランソワ・ベイルFRANCOIS BAYLE(1932)の『Grande Polyphonie』(1974)のアルバム収録曲のサウンドの数々は音響開発の成果と言うこともあるのだろう。さしずめ日本で言うNHKの放送用の音響開発等を担っている電子音楽スタジオのようなものだろうか…

アーティフィッシャルな抒情漂わせる JACQUES LEJEUNE のミュージックコンクレート

1940年生まれのフランスの作曲家でコンセルバトワールにてピエール・シェフェール、フランソワ・バイルのもとで研鑽、69年より電子音楽等の研究機関である<Groupe de Recherches Musicales de Paris>いわゆるGRMの職に就いているということだけしか…

ローランドカインの異様異形なデジタルコスミックノイズの世界

Roland Kayn: Cybernetics III (1969/1977) http://www.youtube.com/watch?v=ephfK_MdihY&feature=related まるでサイボーグと化したかのように電子騒音をがなりたてるローランドカインROLAND KAYN。部屋全体を占拠する1970年以前の馬鹿でかい、性能も今のパ…