yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

マリオン・ブラウン『Porto Novo』(1968)。こんなにマリオン・ブラウンって面白かったのか!といった感慨を抱かせるに足るものだった。強固な歌心とフリーの志。

Porto Novo - Marion Brown:Marion Brown, alto sax, Maarten van Regteren Altena, bass Han Bennink, Percussion. たぶん、手にしたはいいけれど真面目に聴いてなかったのだろう。一応フリー派のサックスプレイヤー、マリオン・ブラウン Marion Brown (19…

『武満徹全集4映画音楽2』なんとCD11枚セット。この音の河に身をゆだね身を晒す快感。これはすばらしい体験であること間違いない。

Takemitsu Soundtrack Documentary (4 of 6) 不真面目なことではあるけれど、CD11枚がセットとなっている『武満徹全集4映画音楽2』をナガラで、つまりはバックグラウンドミュージックとして一応!聴きとおした。イヤー凄いものです。図書館のネット借…

三善晃『交響三章』(1960)、武満徹『樹の曲』(1961)、柴田南雄『シンフォニア』(1960)。わが国現代音楽のスタンダード。

武満徹「樹の曲」: Music of Tree(1961) リリースされたのが1980年とタイプされている。DENONの<シリーズ・現代日本の音楽・1500>の#1として出されている。ぼろぼろになったレコードの帯には、「60年代初頭を飾る三大管弦楽曲」と謳わ…

ピーター・マクスウェル・デイヴィス、ハリソン・バートウィッスル、デヴィッド・ベッドフォード、リチャード・オルトン 『New Music From London』(1970)。船便輸入時代の現代音楽音源

Harrison Birtwistle - An Imaginary Landscape (part 1) 投稿音源のものではありません 風呂上りボーとして、音楽を聴いていても一向に興乗らず、時間がたつばかりだ。酒の所為ばかりではないのだけれど・・・。で、きょうはアルバムを貼り付けるだけにして…

ピエール・シェフェール『Étude Aux Objets ほか』(1971)。なんだかんだ言っても先駆けた貴重なドキュメントの価値は損なわれるものではないだろう。

SCHAEFFER 《Etude aux objects, ler mvt》 およそ4年前の拙ブログ開設間もない頃に≪ピエール・シェフェールの尋常ならざる意志と生命のミュージック・コンクレート≫とタイトルし、ミュージック・コンクレートの世界での、先駆的貢献をなした≪歴史上初めて…

ケント・カーター『BEAUVAIS CATHEDRAL』(1976)。なまじの現代音楽よりおもしろい。ともかく音楽を愉しみ、かつ生きているといった、そのさまが伝わって来るようなのだ。

きょうは、アメリカの、というより早くからヨーロッパを舞台にフリージャズ系のベーシストとして活躍してきた、ケント・カーターkent carter(1939-)のアルバム『BEAUVAIS CATHEDRAL』(1976)。共演者としては、デレク・ベイリー、エヴァン・パーカー、ジョ…

『新内』。「蘭蝶」、「明烏」ほか、三味線の音色と艶なる新内浄瑠璃の語りと唄。ぞくぞくします。

岡本文弥/新内節・明烏夢花雪 Bunya Okamoto/Shinnai-Bushi 「主を思うてたもるもの、わしが心を推量しや、何の因果 にこのように、いとしいものかさりとては、傾城に誠なしとは、わけ知らぬ、野暮の口からいきすぎの、 たとえこの身は淡雪と、共に消ゆるも…

湯浅譲二×西村朗「未聴の宇宙、作曲の冒険」(春秋社・2008)。情緒に流されず、理をもっての確かな実験精神と冒険の果敢が享受する未聴の音の世界を語る。音響の創出とは何か?。

きのう、湯浅譲二の音盤を投稿した。ということもあり、その足で、返却期日も来ている図書館ネット借受の湯浅譲二の対話本を急いで読了したのでとりあげよう。 【湯浅――・・・クリエートするというのは一体何か、ということを随分深く考えていました。 西村―…

湯浅譲二『トリプリシティ・フォー・コントラバス・湯浅譲二作品集』(1974)。単なるモダンで終わっていないところが、この作曲家の優れたところといえるのだろう。

Yuasa- Cosmic Haptic:Aki Takahashi performs 投稿音源のものではありません。 僕はやっぱり自分が音楽を聴いて、どこか今まで見たことのない世界に連れていってくれるような音楽を書きたいと思います。でも、それは自己陶酔とは全然違うと思う。 さてきょ…

河島英五『メモリアル・ベスト』(2002)。やはり「酒と泪と男と女」です。

河島英五 「酒と泪と男と女」 今日はわが町の図書館で借りてきた『河島英五メモリアル・ベスト』(2002) CD2枚組み。今までそんなに熱心なリスナーでなかったのでヒット曲以外はほとんど知らないのだけれど。先日暇つぶし(どころか時間を忘れる)に恰好の…

野田暉行『ヴァイオリンとピアノ、チェロのための三重奏曲』(1963)。清新な響きをもつ作品。派手さはないが、もっと多くの人に聴いていただきたい作曲家のひとりだ。決して退屈なつまらぬ保守的作曲家ではない

=昭和45年度小学校の部 課題曲「空がこんなに青いとは」:野田暉行 野田暉行(のだ てるゆき、1940 - )。≪類まれな和声感や構造性、真髄を捉えた旋律は国内外からも非常に高く評価され頻繁に演奏されている。≫(WIKI)のだそうである。たしかに、すぐれた…

フランツ・シューベルト『弦楽四重奏曲「死と乙女」&「ロザムンデ」』(1984)やはりシューベルトらしい旋律の美しさは、緩徐楽章・アンダンテで極まる。

Franz Schubert - String Quartet, in A minor, D 804 "Rosamunde" 昨日コルトレーンで、今日シューベルト。この並びはなんなのだろう。いささかスキゾ の気がある。このことは自覚しているけれど。それはともかく、先のコルトレーンと同じくシューベルトも…

『デューク・エリントン&ジョン・コルトレーン』(1962)。「六十而耳順」と「三十而立」がつくり出す品性そなわる健康で真面目なジャズインタープレイ。

Duke Ellington & John Coltrane - The Feeling Of Jazz 年齢の差はどのようなものかと調べてみたらエドワード・ケネディ・デューク・エリントン(Edward Kennedy "Duke" Ellington , 1899 - 1974)、かたやのジョン・コルトレーン(John Coltrane、1926 - 1…

リヒャルト・シュトラウス『交響詩・ドン・ファン、メタモルフォーゼン』ほか。たまたまのフルトヴェングラー盤なんだけれど。

Richard Strauss, Don Juan Op. 20 Berliner Furtwaengler 1954 (1/2) http://www.youtube.com/watch?v=P_0kwgQ5UOU Strauss: Don Juan / Daniel Barenboim · Berliner Philharmoniker http://www.youtube.com/watch?v=xqSDsfHOVsU METAMORPHOSEN part III:…

フランツ・シューベルト『ピアノ・トリオ第1&第2番/アルペジオーネ・ソナタ 』(1997) 。美しいとばかり云ってられない・・・。なにかしら哀しい明るさ・・・。

Schubert Sonata in A minor for Arpeggione and Piano, D. 821 Allegro moderato 投稿音源のものではありません。 どうしてまたまたシューベルトなのだろう。1週間ほどまえに≪フランツ・シューベルト『後期ピアノ・ソナタ集』(1987)。ベートーヴェン?いや…

ユージン・チャドバーン『Guitar Trios』(1977)。ジャンクアートならぬジャンクミュージック。ポストモダンな解体的意味レスの、ギターをもってする音楽ならぬ音楽。

Eugene Chadborne & Tim Perkis Duo at 21Grand 投稿音源のものではありません ギターでなくてはならないの?といいたくなる音(物音)たちが徹底して無機的なパフォーマンスを展開する。まさにポストモダンな解体的な意味レスの、ギターをもってする音楽な…

ジョン・コルトレーン『ライヴ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード』(1962)。名にし負う圧倒的激奏「チェイシン・ザ・トレーン」。この息も継がせない緊張を聴く者に与えるほどのこのパッションは何か。

John Coltrane - Spiritual 1/2 さて、今日は昨日にひきつづきジョン・コルトレーンの名にし負う圧倒的激奏パフォーマンスの入った「チェイシン・ザ・トレーンChasin' the Trane」を聴きなおしてみようということで『ライヴ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァン…

ジョン・コルトレーン『COLTRANE』(1962)。ほんとうにジャズらしいジャズ。今聴きなおしても、古びた印象はまったく無い。

John Coltrane – Tunji さすがインパルス、いい音が鳴っています。といっても只今現在はノートパソコンを机上に、キーボードに手を置きながらヘッドーフォーンで鑑賞しているのだけれど。スピーカーではさぞかしと思われる。ルディ・ヴァン・ゲルダー(Rudy …

オーレル・ニコレ『フルート名演集』(1969)。とりわけブーレーズ21才の作品。シェーンベルクの影響のもと12音列書法での胸のすくような疾走と煌めき、そして躍動・・・輝いています、いいものです。

Pierre Boulez, Sonatine pour flûte et piano (part 1) さて、きょうはフルート奏者、とりわけ現代音楽作品の名手として知られた、オーレル・ニコレ(Aurèle Nicolet, 1926 - )の『名演集』(1969)。わが国の松平頼則、および福島和夫、両作曲家の独奏フル…

レジャレン・ヒラー『Sonata No 4 / Sonata No 5』(1975)。習作的意味合いの濃いこれらピアノソナタなども12音列書法を骨格とするのだけれど、どこかヘン、稚拙というより特異

ほぼ1年ほど前に≪レジャレン・ヒラー 「Twelve-tone variations for piano Opus 17」(1954)ほか。世界で最初にコンピュータを(作曲過程に)使った作曲家。奇妙で骨太いオモシロさ。≫とタイトルして投稿した。で、今日はその特異な作曲家レジャレン・ヒラー…

グローブ・ユニティ・オーケストラ『Pearls』(1977・FMP 0380)。結成10周年というお祝い気分も与ってかソロを前面に打ち出してのソフティケートなコレクティヴパフォーマンス。

Globe Unity Orchestra - Globe Unity 70 (1970/11/07) 投稿音源のものではありません Alexander von Schlippenbach - piano, percussion Derek Bailey - electric guitar Heinz Sauer - tenor saxophone, baritone saxophone, alto saxophone Peter Brötzma…

ベートーヴェン『交響曲全集』。1番から第9まで、よくもまあこれだけコンコンと清冽な清水湧き出すが如く美しい旋律の響いていることか。まったく月並みだけれど、神にも等しい<楽聖>との謂いもむべなるかなだ。

Beethoven, Symphony No. 9 "Choral" まだずいぶんと先の話になるのだけれど、十二月を迎えるとベートーヴェンのシンフォニー第九があちこちで聴かれるようになる。なぜだか知らないけれど・・・。というわけでも何でもないのだけれど、わが町の図書館に蔵書…

ヴィルヘルム・キルマイヤー『Fin Al Puntoほか作品集』(1973)。ネオロマンティシズム時代を先駆ける保守主義的?作風。≪その美しい旋律は誰にも比較しがたい独自のものである。≫(WIKI)。

レコード蒐集、とりわけフリージャズと現代音楽のそれに余念なかった若き日、店頭に並べられておれば、中身の詳細、いや作曲家の実体不詳のままでも取りあえずとばかりに手にしたレーベルのひとつが現代音楽に特化したドイツ・ヴェルゴWERGOだった。そ…

フランツ・シューベルト『後期ピアノ・ソナタ集』(1987)。ベートーヴェン?いやいや。その愛すべき詩情はまさしくシューベルト。

Pollini Live 1973 Schubert D. 959 part 3/6 投稿音源のものではありません。 「シューベルトの音楽は片目で笑い片目で泣いている」(WIKI) 何かきっかけがなければ聴こう!といった前向きな意志も起こらない。サルトルの小説「嘔吐」のなかに独学者な…

トマス・スタンコ『Balladyna』(1976)。フリーの感性失わず、センシティヴで洗練のパフォーマンス。

Tomasz Stanko & Edward Vesala - First Song:'First Song' from Stanko's album Balladyna. Recording from 1976. ほぼ3年ほど前に≪生き生きとした躍動感とエネルギッシュでパワフル、若さが輝いているのだ。ポーランドフリージャズ。トマス・スタンコの…

セシル・テイラー『Nefertiti, The Beautiful One Has Come』(1962)。ほぼ半世紀!前の録音アルバム。はたして、それ以降ジャズに進歩はあったのかといいたくなるほど。

Cecil Taylor Trio The silence of trees :Cecil Taylor(p), Tony Oxley(dms), William Parker(b) 投稿音源のものではありません。 ときは1962年というから今からさかのぼること47年。ま、ほぼ半世紀!前の録音アルバム。こんなのを聴いていると、は…

カール・アマデウス・ハルトマン『交響曲全集』(1997)。反ナチの≪内面の正義と心情に生きた作曲家≫。古典的、保守的形式ながらその響きはエネルギッシュでかつ重厚骨太だ。敢然と突き進む、ああ~ドイツ!?

Karl Amadeus Hartmann: Sinfonia n.1 (1935/1936) (2/3) わたしは座り眺め渡す、この世のすべての悲しみを そしてすべての抑圧と恥辱を わたしは見る、戦いの、悪疫の、暴虐の営みを わたしは見る、殉教者たちを、囚人たちを わたしは見る、尊大なものたち…

『武満徹を語る15の証言』(小学館・2007)。読み進むにつれ、武満徹の携わった映画を、映画音楽ともども観てみたいと思った。

Kwaidan Music, Haochi the Earles, Tôru Takemitsu, 1964 「ピチッと、全部譜面通りできなくていいんだ。ちょこっとキズがあってもいい、その全体の雰囲気がよければいいんだ」(武満徹) つい2週間前程に≪『谷川俊太郎が聞く 武満徹の素顔』(小学館・20…

ペンギン・カフェ・オーケストラ『Music From the Penguin Cafe』(1976)。片意地張らずライトな曲趣、なかなかにおもしろい試みは感じさせるものの・・・。

Penguin Cafe Orchestra 環境音楽を提唱実践し画期を為したブライアン・イーノ。その彼が立ち上げ主宰しプロデュースした オブスキュア・レーベル OBSCURE LABELよりリリースされた10枚のうちの一枚が、今日のアルバム『Music From the Penguin Cafe』(197…

スティーヴ・ライヒ 『Music For 18 Musicians』(1978)。反復のなか、意想外の美しさの覚識に流れゆく時間はその姿をあらわす。繰り返さなくては見えてこないものがある。

Steve Reich "Music for 18 Musicians" -Pulse ≪「明日、また明日、また明日と、時は小きざみな足どりで一日一日を歩み、ついには歴史の最後の一瞬にたどりつく、昨日という日はすべて愚かな人間が塵と化す死への道を照らしてきた。消えろ、消えろ、つかの間…