yuki-midorinomoriの日記

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マリオン・ブラウン『Porto Novo』(1968)。こんなにマリオン・ブラウンって面白かったのか!といった感慨を抱かせるに足るものだった。強固な歌心とフリーの志。

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Porto Novo - Marion Brown:Marion Brown, alto sax, Maarten van Regteren Altena, bass Han Bennink, Percussion.

            

イメージ 2たぶん、手にしたはいいけれど真面目に聴いてなかったのだろう。一応フリー派のサックスプレイヤー、マリオン・ブラウン Marion Brown (1935‐in Atlanta, Georgia, USA) の『Porto Novo』(1968)を、今回投稿に際し前調べをとネット検索していて、このアルバムがオランダのアヴァンギャルド・フリーの奇才、パーカショニストのハン・ベニンクとこれまたフリー派ベースのマルテン・アルテナMaarten van Regteren Altena (1943-)のトリオのものであることを知った次第。いや、ひょっとして此方がそうしたことどもを、単に長年月の時の経過のうちに失念していたのかも知れないが。それにしても、マリオン・ブラウンの、決して手放さない強固な歌心からくるメロディアスなフレーズと若きハン・ベニンクとマルテン・アルテナの焚きつけるが如きサイドメンの溌剌、沸騰する絡みは、二十数年ぶり!に聴いて、こんなにマリオン・ブラウンって面白かったのか!といった感慨を抱かせるに足るものだった。A‐3の「Improvisation」やアルバムタイトルになっているB-2の「Porto Novo」なぞいいものだ。これなどカリプソアルバート・アイラー!・・・といった趣だ。焚きつけるハン・ベニンクのドラムと煽られるマリオン・ブラウンのうたごころ。その燃えるインタープレイは聴きものと言っておこう。





マリオン・ブラウンMarion Brown 『Porto Novo』 (1968)

Tracklist:
A1.Similar Limits 6:25
A2.Sound Structure 6:10
A3.Improvisation 5:50
B1.QBIC 6:32
B2.Porto Novo 11:55

Credits:
Bass - Maarten Altena
Drums - Han Bennink
Saxophone [Alto] - Marion Brown

Notes:
Recorded December 13, 1967 in Soest, The Netherlands.
the original album (Polydor - AB Productions - AB for Alan Bates) issued in Holland in 1968.



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