yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

≪ロームミュージックファンデーション~日本SP名盤復刻選集3≫の一枚。一言、せつなくもの悲しい。この<時>の隔たりをどう受けとめたらいいのだろう。たかだか60数年前の音響(作品)なのだ。

橋本國彦 きのうは、≪近代明治国家が生んだ日本民族(俗)性をストレートに、いわば尻こそばゆくなるような、フジヤマ芸者の日本を何の衒いもなく、その臆面のなさを遺憾なく発揮した親しめる!作品≫をものした≪日本人作曲家演奏頻度ランキング(二)位の外山…

日本人作曲家演奏頻度ランキング(二)位の外山 雄三「バレエ組曲<幽玄>」(65)「ヴァイオリン協奏曲」(63)。臆面のなさに尻こそばゆくなる。だが結果を受けいれよう。認めたくはないけれど・・・。

Yuzo Toyama: Rhapsody for Orchestra / Hiroshi Ohguri: Fantasy on Osaka Folk Tunes きのうの投稿記事≪日本および米国のオーケストラでもっとも演奏されている作曲家はだれ? ≫の記事中、日本人作曲家演奏頻度ランキングで(二)位(一位はポップス系?か…

日本および米国のオーケストラでもっとも演奏されている作曲家はだれ?

きのうの朝日新聞夕刊記事に、日本および米国のオーケストラでもっとも演奏されている作曲家はだれ?という日本オーケストラ連盟による統計結果(06~07年度)「作曲家別演奏頻度ランキング」なる記事が掲載されていた。なんでも演奏することによる著作権使…

山下洋輔・Jam Rice Sextet。『Jam Rice Relaxin' /Jam Rice Sextet』(1975)。山下洋輔の磁場で遊び心横溢の能楽、祝詞ジャズ一歩手前。もう一歩。

Duet 7 陽水with山下洋輔 ♪最後のニュース 果たし合いか、それとも道場破り?よろしく百戦錬磨の山下洋輔が、日経夕刊文化欄の新聞コラムで「私の出会ったジャズの巨人」と題して連載している記事を先日ブログ投稿した。その流れで、久しぶりに当ブログ山下…

映画、小津安二郎作品でお馴染みの朴訥の「日本の父親」、「日本のおじいさん」と親しまれた笠智衆(りゅう ちしゅう)写真集。そのものズバリ『おじいさん』。

Late Spring appreciation お父さんもお前にそんな気持ちでお嫁に行ってもらいたくなかったんだ。 まあ、行ってごらん、お前なら幸せになれるよ。むずかしいもんじゃないさ。 酷い暑さに、さすが歩いても10分とかからないわが町の図書館へと自動車を走らせた…

『パンソリ-韓国の語り物音楽と南道系の器楽』。悠揚の大陸の流れが、その歴史の音色が脈付いていて面白く聴けた。大陸を貫通する民族音楽の蘇生創造をこそ・・・。

Gayageum Sanjo Korean traditional music ----침향무 so wonderful music.!!:players : Korean traditional music group IS 近所付き合いでも、お向かいさん、一軒おいてのお隣さんとは気軽に付き合えても、庭を接するお隣さんとはどこかしら遠慮気味とい…

セシル・テイラー絶頂期の73年のアルバム『INDENT』(from 1973 at Antioch College in Ohio)。セシル・テイラーの本領はいうまでもなくソロ・パフォーマンスにある。

Cecil Taylor (3rd of 5):Solo concert in Munich, Germany 最近、日本経済新聞夕刊文化欄の短期?連載コラムで、山下洋輔が「私の出会ったジャズの巨人」を担当執筆し、昨日24日はセシル・テイラーを取り上げていた。初回は、ドラマーのエルビン・ジョーン…

ヴィトルト・ルトスワフスキの初期作品集。ポーランドで最初期の12音列技法で作曲されたとされている「FUNERAL MUSIC for STRING ORCHESTRA」はやはりいい。

Witold Lutoslawski - Funeral Music 1/2 一つ気に入ったら、次から次と手に入れ聴きたくなるというのがコレクターのどうしょうもないところ。こうした強迫観念めいた執着事に疲れ果て80年央頃にレコード蒐集を断念した。当時は今ほどの狂騒のモノの氾濫から…

『日本の囃子~能楽囃子』。能とは、能音楽とはこの声、掛け声ではないのか。イヨー、イヤー、オー、ハッ、ホッ・・・。

Japanese Culture Styling: Noh - 能 ≪日本の音楽の中でももっとも高尚な、洗練された芸能であるこの能楽の音階が、一方日本の音楽の中で、一番プリミティブで幼稚な音楽構造をもっていると考えられるわらべうたなどと、ほとんど同じような構造をもっている…

フレデリック・ゼフスキーの自作、および演奏作品集(1976)。啓蒙主義的社会主義リアリズム芸術の理念のもとにその音楽活動を展開していたハンス・アイスラーを見直す。

Präludium und Fuge über B-A-C-H for String Trio op. 46 Hanns Eisler String Quartet op. 75, 1938 (1/2)貼付不可 ハンスアイスラー作品試聴 先日、日曜日の朝刊でいつもの如く書評欄を読んでいて、(しょうじき最近の私の読書は書評欄を読むことに堕して…

尺八奏者、人間国宝・青木鈴慕(静夫)。抑制された心韻その深さ。やはり古典本曲はいい。

鹿の遠音 最近はいささか立て続けに尺八音楽の投稿記事とあいなっているようだ。べつだん吹けるといことでもなんでもないのだけれど好きな楽器、音色のひとつと謂うこともあるのだけれど。たぶんに民謡、そのコブシ、節回しがたまらなく好きということがそう…

アラン・シルヴァ率いるCELESTRIAL COMMUNICATION ORCHESTRAによる『LUNA SURFACE』(1969)。暑すぎる!。ただ呆れるばかりの制御不能の混沌。

Alan Silva Visions Orchestra 1 月並みな謂いではありますが、うだるような暑さです。べつに温暖化うんぬんなどと阿呆なことは言いたくはありませんが、それにしても腹が立つほどに暑い。じっさい、日向の下を歩いていると気分が悪くなり、不機嫌になってく…

デレク・ベイリーとハン・ベニンクデュオ『company3』(1976)。才人、奇人同士のきわめて親愛・インティメートな心なごむランダムフリーに満ちたパフォーマンス。愈々ことばが追いつかなくなって来た。

The song is dead (medley) by Derek Bailey and Hank Bennink (?) おもしろかった!よかった!いいねー!なんだ?これは。幼児・子供らの舌足らずな感動ボキャではないか。ま、せいぜいが私を含めておおかたの音楽ファンはこんなものなのだろう。感動にこと…

座高30cmにみたない『十一面観音坐像』。ほのぼのと愛らしく、こちら人間サマが手を差し出したく思わせるような、何かこころ弱くて優しさにつつまれた風情のする慈愛の(十一面)観音さま。

「仏は常にいませども 現ならぬぞあはれなる 人の音せぬ暁に ほのかに夢に見え給ふ」(『梁塵秘抄』) ネット利用での予約CDの受け取りに図書館へ出向き、その足で借りてきた本が別冊太陽の『白洲正子の世界』(2000・9)。この冊子はご存知のように、どち…

藤舎名生(とうしゃめいしょう、1941-)『日本の楽器・笛』。空間切り裂くがごときハイトーンの凛とした笛の音。渺渺神韻なる笛の音に<覚悟>がせまる。

篠笛奏者・朱鷺たたら 曲目/蹴抜峠 時代劇などには必ずといっていいほどに聞こえてくる篠笛や、とりわけ能の舞での、無明の闇 を切り裂き、「イヨー」「イヤー」と剛直な居合いの掛け声ともどもに鳴らされる鼓と能管の渺渺韻なる響きは、曰くいいがたい<覚悟…

デレク・ベイリーとスティーヴ・レイシーのデュオ『company4』(1976)。デレクの何もなさへの自己放擲、求めることのない、その凄まじいプロレタリアート・無産者としての精神の強靭には驚くばかりだ。

いつだって悪くない時代なんてなかった。闘いが困難でなかった時なんてなかった。それ故に私達の可能性がためされているのです。(スティーヴ・レイシー) さて今日取上げるは、拙ブログで毎度おなじみのノンイディオム・インプロヴィゼーション・ギターの、…

NHK教育テレビの新日曜美術館「コロー 静かなる森のささやき」に深い自然の感得その知性をみる。

モルトフォンテーヌの想い出(Souvenir de Mortefontaine) 1864年 Corot 「つねに私は影から始める。これは理屈に合っています。影がもっとも心を打つものだから、まずこれから描き表わさなければならぬというわけです。」(コロー・1871) 先日の日曜日、…

『新内』。≪哀情切々として身に迫る節回し≫と三絃。ふりしぼりすすり泣くような≪哀切≫極まりないハイトーンの唄い。

Shinnai(新内) さて、きょうは新内。シンナイと語呂よろしく知らないとは済ませられない日本の伝統音楽の一つを取り上げよう。ネットページで、簡潔でわかりやすい解説があったので引用させていただこう。以下である。≪江戸浄瑠璃のひとつ。18世紀に上方…

ルーカス・フォス『TIME CYCLE for soprano and orchestra』(1960)。瑞々しく美しい、そのインテリジェンスな感性に酔痴れる作品。無調12音列の澄明な響きの名作。

これはまたえらい拾い物、いや私の若き日の蒐集レコードにあったものの一枚だから厳密に言えば単に聞き逃していたということなのだけれど。すばらしい作品だ。各曲一分程度の試聴に過ぎないけれど、下記サイト是非クリックして味わって聴いていただきたい作…

中村明一『虚無僧尺八の世界 津軽の尺八~根笹派錦風流』。竹韻の北限 津軽・根笹派錦風流。その≪武士に特有な剛直さ≫にダイナミック且つ重厚、深遠にして荘厳を竹管に聴く。

さて、尺八演奏の革新家、中村明一のアルバム登場もこれで3回目となる。すべて図書館貸し出しを利用させていただいての鑑賞記と相成る。今回は、いっとう最初に投稿した衝撃の虚無僧尺八デビューCD≪文化庁芸術祭優秀賞作品『薩慈』に続く第二弾≫として出…

ヴィンコ・グロボカール『DRAMA UND CORRESPONDENCES』(1971)。そのヴィルトージティの目くるめくばかりの即興演奏の見事さは、まさにスリリングな快感以上ではない。

Globokar - Rêve enigmatique#135(Part1) - Aleph Gitarrenquartett さて、きょうは以前も取上げたヴィンコ・グロボカール(Vinko Globokar, 1934 - )の『DRAMA UND CORRESPONDENCES』(1971)というアルバム。前回と同様まったくのフリー・インプロヴィゼー…

NHK・FM(ベストオブクラシック)でのナジ・ハキムのパイプオルガンによる即興演奏にドキモぬかれる。

サントトリニテ教会 PÅSKEBLOMST (Improvisation) - Naji HAKIM, Organ (Part 2) Oct 16th 2007 - Eglise Saint Martin - Dudelange (Luxembourg) きのうは、すごい演奏に出くわし感激した。仕事を終え、自動車で帰宅。その途上のわずか30~40分のラジオ放送…

ルーカス・フォス『パラダイムParadigm』(1968)、レジャレン・ヒラー『アルゴリズムAlgorithmsⅠ,VersionⅠ」(1968)。意味地平の革新、斬新が、感性がここには確かにある。

Hiller "Algorithms I, Version I" 先日の投稿記事にあるように、ひさかたぶりのルーカス・フォスLukas Foss (born Lukas Fuchs, August 15, 1922 in Berlin, Germany)のアルバムに刺激をうけたということもあって、きょうもそれに続いてということで、ドイ…

内田樹『知に働けば蔵が建つ』。オルテガ・イ・ガセーの大衆社会論踏まえての論考は秀抜。

「じっさいの生は、一瞬ごとにためらい、同じ場所で足踏みし、いくつもの可能性のなかのどれに決定すべきか迷っている。この形而上学的ためらいが、生と関係のあるすべてのものに、不安と戦慄という、まぎれもない特徴をあたえるのである。」(オルテガ・イ…

ルーカス・フォス『GEOD for Orchestra』(1969)。始まりも終わりもなく、出来事ですらない音楽。ノスタルジックにたゆたい、ただ朧に、始まりもなく終わりもなく流れゆくだけの音楽。

Lukas Foss conducting Ives/Apostolos Paraskevas, Assistant いつぞやは取り上げなくてはと思いつつ、ズーと先延ばしにされていたアメリカの作曲家(名前からしてドイツを出自とする)ルーカス・フォスLukas Foss (born Lukas Fuchs, August 15, 1922 in Ber…

山岸俊男北大教授。武士道より『相手と利益を分かち合う』という商人道こそこれからの時代の生きる道。

<武士道より「相手と利益を分かち合う」という江戸期の石田梅岩が唱える商人道こそが、これからの時代の身の処し方としてふさわしい。>山岸俊男 <――不祥事やいじめなどがあいつぐのは心の荒廃が原因で、武士道の再認識や道徳教育の復活が必要との声があり…

テリー・ライリー『PERSIAH SURGERY DERVISHES』(1971‐72)。エレクトリック・オルガンとフィードバック装置によるエンドレス、永久運動のごとき、瞑想にたゆたう単独自演の音楽。

Terry Riley - Persian Surgery Dervishes - Full Album これからのアジア、いや世界は、中国、インドが、その人口の数とその欲望の増大、つまりは経済の膨張が結果する予測不能の事態を招来する台風の目となるだろうとの観測はほぼ間違いないことのように思…

モディリアーニ、早すぎる死の前年の作『母と子・seated woman with child』(1919)。この子は人形か?生きているのか。

Amedeo Modigliani ちまたでは、モディリアーニ展がたけなわのようで、いろんなメディアで取り上げられたりしているようだ。ふだん、図書館などで催し案内用のパンフレットが置いてあれば貰ってきてピンナップよろしく壁に張り付けて壁を賑々しく飾りたて、…

ギュンター・ハンペル『Gunter Hampel Group/Music From Europe』(1966)。共演者ウィレム・ブロイカーのエモーショナルな力強いサックスと清新さが光っている。

Gunter Hampel - Make Love Not War To Everybody きょうのアルバムは、とことん先鋭でフリーというわけでもなかったドイツのギュンター・ハンペル Gunter Hampel (1937‐) 1966年のアルバム。FMPやICPに依拠するフリーの連中からは一定の距離をおいて…

菅原 洋一『今宵タンゴを YOICHI SUGAWARA with ALFRED HAUSE』(1996)。情感を載せることの巧みな素晴らしい歌唱。だがアルゼンチン・タンゴで本格を聴きたかった・・・。

ラ・クンパルシータ 菅原洋一 Sugahara Youichi やはりタンゴは、ソフィスティケートされたコンチネンタルタンゴより、本格のアルゼンチン・タンゴに限ることを再認識した。というのも、本来タンゴ歌手としてスタートした歌唱力抜群の菅原 洋一(すがわら よういち、…