yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

『「ホーホー」の詩ができるまで』

過日、たぶん新聞記事(NHKハート展 「ホーホー」)で知ったんだろう、以下のココロうつ詩があった。 「ホーホー」 ホーホーとなきます。 パサパサととびます。 くらいところにいます。 さがしてみてね。 きょうのよる まっています。 信田静香さんという10…

『荒木経惟 往生写集』。専修念仏の極楽往生のごとくひたすらに撮る、半世紀の写業。

豊田市美術館 「荒木経惟 往生写集―顔・空景・道」展 荒木経惟 オープニング・トーク 2014年6月29日まで開催 大きな企画写真展が催れていたこともあってか、家人が図書館で借りてきた週刊誌の2誌ともに写真家アラーキーこと荒木 経惟(あらき のぶよし、194…

『終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか』(水野和夫)

【「国の借金」、最大の1024兆円 13年度末 財務省は9日、国債や借入金、政府短期証券をあわせた「国の借金」が2013年度末で過去最大の1024兆9568億円になったと発表した。医療や介護といった社会保障費や国債の利払い費などを税収や税外収入でまかないきれ…

『東北を聴く―民謡の原点を訪ねて』(佐々木幹郎)。東北「3・11」を唄に聴く

高橋竹山 即興曲"岩木" 盲目の津軽三味線弾き高橋竹山(たかはし ちくざん、1910 - 1998)は、1933年3月3日の昭和三陸地震の大津波に遭い九死に一生を得ていた・・・。 東北、そして生活にいきる民衆に唄い継がれてきた民謡、著者が詩人の佐々木幹郎と…

童画家・茂田井武(もたい たけし)『おめでとう』。

せんじつ購読新聞の文化欄に『なぜか引かれる茂田井武』とタイトルされた記事があった。そこに貼り付けられていたわずか6センチ四方の小さな画に印象深く目が留まったのだった。 戦中から戦後にかけて活躍した童画家・茂田井武(もたい たけし1908-1956)と…

伊藤比呂美『犬心』。老犬、その介護と別れ。遠いまなざしをもってその日々を想いつつの読書。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/63810348.html わが家に子犬がやってきた。もう犬を飼うのはやめようと思っていたのに・・・。 と綴ったのは7ヶ月ほど前だった。その子犬もはや子を生す体の娘となり、飼い主の甘い性格を見抜いてか、分をわきまえず、境…

『木村伊兵衛と土門拳―写真とその生涯』。年末年始長期の図書館休館のため貸し出し20冊!・・・。そのうちの一冊。

「年末年始をはさんでの長期の図書館休館のため貸し出し制限を20冊までとしました・・・。」とのことだけれど、時間がありそうでもそんなに読めるわけでもない・・・。それに最近とみに読書力が落ちている。 いまさら・・・といったこともあるし、ようする…

小沢昭一(先日物故されたが)朗読する深沢七郎『楢山節考』。

映画『楢山節考』オリジナル予告編(原恵一監督) ≪村では七十歳になると口減らしのため老人は神のいる冬の楢山へ棄てられる。貧しい村の掟。 子に背負われ山に入る・・・。≫ 仕事納めも終え、きょう30日は墓参り。お墓へは年一回この日にお参りするだけの…

『吉田茂の自問』。大陸侵攻、敗戦にいたる日本外交の過誤。

【満州事変の根本原因は、一つに、日本国内で、深刻な経済不況と政党政治への不満に根ざす、「国家革新」勢力の台頭があったからであり、他の一つは、中国において激しい排日の動きがあったからであって、「そのよって来るところ遠く、かつ深い」】 うえは宰…

『100万回生きたねこ』。自分より好きなひとのために、100万回も泣くほどにひとりを愛する。

先日、購読新聞のコラムに惹かれて、町の図書館の子ども絵本コーナーから借り受けてきたのが佐野洋子(さの ようこ、1938 - 2010)の『100万回生きたねこ』。この本はほとんど常時貸し出し中でなかなかの人気絵本のようだ。タイミングよかったのだろう。 …

『黒澤明と早坂文雄<風のように侍は>』(西村雄一郎・筑摩書房)

The Seven Samurai – Suite :Soundtrack From The Akira Kurosawa's Film "The Seven Samurai" (1954) Composed By Fumio Hayasaka 風のように侍は 大地の上を吹きすぎる ・ ・・ 昨日見し人今日は無し 今日見る人も明日あらじ 明日とも知らぬ我なれど 今日…

松岡正剛『フラジャイルな闘い 日本の行方 (連塾・方法日本・Ⅲ)』。そもそも原理原則、コアな理念、中心がない。デュアル・スタンダード。≪中空・均衡構造≫を深層の方法とし実践するわが日本。

これをもって連塾シリーズ完結なんだそうで。 松岡正剛『フラジャイルな闘い 日本の行方 (連塾・方法日本・Ⅲ)』。 ネット図書館でタイミングよく借り受けることができたので読んだ。 このシリーズはすでに以下を投稿している。 http://blogs.yahoo.co.jp/tdhd…

『与 勇輝 Atae Yuki 人形芸術の世界』(別冊・太陽)。ひとこと、<慈愛>です。

もう4年半以上もなる。≪人形作家・与 勇輝の世界展。ノスタルジーを掻き立て、愛おしさ募らせる着物姿の人形たち。≫とその人形たちに感じ入り投稿したのだった。なぜか魅かれる人形たち。 町の図書館の新刊コーナーに並べられてあったので『与 勇輝 Atae Yu…

松岡正剛著『法然の編集力』。難行、苦行などせずとも専修念仏、ただひたすら「南無阿弥陀仏」。

http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1239.html 『選択本願念仏集』法然 松岡正剛の千夜千冊・遊蕩篇 専修念仏、ただひたすら「南無阿弥陀仏」(言い易くナマンダブと言っている?)の称名を唱えさえすれば弥陀の本願、極楽浄土に万人等しく往生叶う・・・…

小澤征爾×村上春樹『小澤征爾さんと、音楽について話をする』(新潮社)。不適切な読者の読書ではありますが・・・。

Mahler Symphony No 2 Resurrection , Seiji Ozawa NJpo Nagasaki 病を得て後の、我が国が誇る指揮者・小澤征爾と音楽の造詣に深い小説家・村上春樹との対談『小澤征爾さんと、音楽について話をする』(新潮社)を町の図書館で借り受けてきた。音楽ブログを…

『日本の大転換』(集英社新書・中沢新一)。長年にわたる学際的な研究思索のもとに打ち出された主張提起が、あたりまえの結論でしかなかったのは、正直なところ拍子抜けだった。

町の図書館の新刊コーナーに『日本の大転換』(集英社新書・中沢新一)とある冊子が目に留まったので借りてきた。けれど、なんのこたあない、結局のところ原発を廃して、再生可能エネルギーへの転換こそが日本のみならず世界の採るべき道、それは、また経済…

朗読『むく鳥のゆめ』。読み聞かせのすばらしさ。朗読ってすごい。

先日、ラジオから流れていて、たまたま耳にすることとなった童話朗読。感激しました。小学校低学年の教科書にも取り上げられているそうで・・・。あらためて思いました。読み聞かせのすばらしさ。原作もさることながら朗読ってすごい。この年!になって、童…

中野剛志『TPP亡国論』。いま世に喧しいTPP。???といわけで・・・。

中野剛志先生のよくわかるTPP解説―日本はTPPで輸出を拡大できっこない! いま世に喧しいTPP(環太平洋経済連携定)???。なんなのこれというわけで本書、中野剛志『TPP亡国論』が町の図書館の新刊コーナーに並べられていたので借りてきて読んだ。目からう…

『グレン・グールド―シークレット・ライフ』(道出版)。ま、眉に唾しての読書と言っておきましょうか。死人に口無しだしね。とわいえ・・・。

『グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独』予告編 「あの変人は天才だ!」(ジョージ・セル) 『グレン・グールド―シークレット・ライフ』(道出版) 原書名:THE SECRET LIFE OF GLENN GOULD(Clarkson,Michael)。ネット図書館にて借受読みました。ま、眉…

河野裕子遺歌集『蝉声』。歌人の無念が、哀切なまでに紡がれ綴られている病臥記といったほうがいいのかもしれない。

惜しまれて、癌で逝った女流歌人、河野裕子を、以下 http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/61727674.html 歌人、俳人の訃報つづく。 http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/62812192.html 歌人、河野裕子・永田和宏・その家族『家族の歌』。 で投稿しているのだけ…

青柳 いづみこ『グレン・グールド―未来のピアニスト』(2011・筑摩書房)。作曲家の作品(楽譜)以上に音楽を超脱せんと、その逸脱ぶりで人を少なからず面食らわせたグールド。その哲学と精神は・・・。

Gould Beethoven Piano Concerto No.1(3/3) Glenn Gould(P)、Vladimir Golschmann (C)、Columbia Symphony Orchestra お~なんと清々しく颯爽とした快速ベートヴェンだこと! ピアニストであり研究家であり、エッセイストでもありと多才な青柳 いづみこ(…

『日本の音』 (コロナ・ブックス)。画に日本の音を聴く・・・。

小村雪岱(こむらせったい)「青柳」(1924) 『日本の音』 (コロナ・ブックス)。幼児本によくある、本を開けば音が鳴るというのではない。日本の音の鳴る風情、描写にそれを感じさせる画を集めたもの。やはり菱田春草。玉堂も好かった。その気韻感じさせる技。…

高山由紀子『父 高山辰雄』(角川書店)。画家は語らず、しかし美はおおくを問いかける。より永続的に。そうとしか言いようがない。

およそ4年ちかくまえに≪高山辰雄『食べる(たべる)』(1973)。ふつふつとせりあがってくる慈愛と哀しみ。≫とタイトルして投稿している。その日本画家高山 辰雄(たかやま たつお、1912 - 2007)の娘(文筆家、映画監督)が、父との実生活でのエピソードな…

『グレン・グールド ア・ライフ・イン・ピクチュアーズ』(ソニー・マガジンズ)。その存在がピュアーなだけに清廉、すがすがしい気分だ。凡俗から遠い天才の人生なのだけれど。

グレン・グールドの肖像 ドキュメンタリー(1985年) 1の12 「突然誰も耳にしたことのない響きが聞こえてきた・・・ 骨太で、引きしまっていて・・・リズミカルで、鮮やかで、透明だ。 そこにいるのは、やせっぽちで骨ばったカナダの青年だった。 彼…

『子供の神秘生活―生と死、神・宇宙をめぐる証言』。こどもは哲学者です。とりわけ神様を語るときは。

こどもは哲学者です。とりわけ神様を語るときは。以下は、中扉よりのことば。 「この大きな世界は神様の心配の種なのだけど、わたしだって心配している。 だって、わたしは神様のものなんだもの。」 「わたしたちと同じような顔だなんてだれが言ったの?わた…

「ニッポンのかわいい」(芸術新潮・9月号)。定番のキティちゃんはともかく、俵屋宗達や丸山応挙の子犬図まで。

姫ばかりの我が家も、子供が独立して家を出て行ってしまっても、いまだにキティちゃんがあちこちに居てる。なかに食器などは親の私たちが使っているのもある。「ニッポンのかわいい」は、ハローキティで決まりといってもいいくらい絶大な人気だ。それも、い…

歌人、河野裕子・永田和宏・その家族『家族の歌』。

手をのべてあなたとあなたに触れたきに 息が足りないこの世の息が 捨てばちになりてしまへず 眸(め)のしづかな 耳のよい木がわが庭にあり 遺すのは子らと歌のみ 蜩のこゑひとすぢに夕日に鳴けり 河野裕子 一年以上前だった。≪歌人、俳人の訃報つづく。≫とタ…

武田徹『原発報道とメディア』(講談新書)。ゼロリスク(=絶対安全)を求めてゼロトレランス(=徹底的不寛容)に至る心的機制が、何を社会的情勢に生み出しつつあるのか、もはや言うまでもないことと思われる。

武田徹『原発報道とメディア』(講談新書)。町の図書館の新刊所蔵棚にあったので、借りたはいいけれど、先に投稿した「吉田茂―ポピュリズム(大衆迎合)に背を向けて」の読書に時間を割いていて、コンパクトな新書なのに読みきれず、きょうが返却期限というこ…

『吉田茂―ポピュリズム(大衆迎合)に背を向けて』(講談社・北康利著)。

やっと菅首相退陣。福島・原発事故をうけ、おもねるごとく脱原発を表明?!。いや、あれは(政府のではなく)わたし個人の意見、見解です、とトーンダウン。ポリシーもへったくれもない。急場しのぎの思いつき。時勢の流れに乗っかっているだけ。その菅首相…

セクシーなラインがなんとも言えず繊細で・・・ルーシー・リーの花器。

3年近くまえに≪女流陶芸家、ルーシー・リーLucie Rie(1887 - 1979)。繊細で優美、それに気品。何かゾクゾクします。≫とタイトルして投稿しているのだけれど。連れ合いが、こんな本がリサイクルコーナー(図書館蔵書の廃本)の棚にあったよ~、ともって帰…