『グレン・グールド ア・ライフ・イン・ピクチュアーズ』(ソニー・マガジンズ)。その存在がピュアーなだけに清廉、すがすがしい気分だ。凡俗から遠い天才の人生なのだけれど。
グレン・グールドの肖像 ドキュメンタリー(1985年) 1の12
「突然誰も耳にしたことのない響きが聞こえてきた・・・ 骨太で、引きしまっていて・・・リズミカルで、鮮やかで、透明だ。 そこにいるのは、やせっぽちで骨ばったカナダの青年だった。 彼は青白く――ステージにたどり着く前に死んでしまいそうだ・・・ 床につきそうなくらい低く腰かけて、弾きながら声に出して歌っている。 あんな演奏は聞いたことがない。 「この男はいったいどこからやって来たのか?」と問いたくなる」(ピーター・エルヤキム・タウシッグ)
わが耳タコのグレン・グールドのバッハ。たぶんここから抜け出せそうもない。それほどに絶対的といってもいいほどの存在だ。(ならばということで、アンチグールドでいろいろなピアニストをあげつらうおヒトもおられますが、おしなべてたいしたことありません。これは断言できます。ま、音楽は所詮好き嫌いということでもあり、これ以上踏み込みませんが。)そのグールドの写真集『ア・ライフ・イン・ピクチュアーズ A Life in Pictures』(ソニー・マガジンズ)が、ネット図書館に所蔵されていたので借り受けて読書?した。
≪孤高のピアニスト、グレン・グールドの生誕70周年と没後20周年を記念して制作された写真集・・・幼・少年期の未公開写真を多数収録≫のよし。天才的ピアニストの、それも図抜けて個性的な芸術家の生涯を写し取った写真集ということで興味深く、かつ愉しめた。その存在がピュアーなだけに清廉、すがすがしい気分だ。凡俗から遠い天才の人生なのだけれど。
いいねえ・・・。