2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧
brotzmann (trio 1964) From The Inexplicable Flyswatter ネットを覗いていて、剛性のベーシスト、ペーター・コヴァルトPETER KOWALDがすでに2002年58歳にて亡くなっているのを知った。80年央よりこのかた音盤から遠ざかっており、ネットを利用する…
Robert Ashley - The Park (Part 1) ロバート・アシュレイROBERT ASHLEY(1930)、ケージ以後の作曲家も早や75歳である。歳月光陰矢・・・ということだ。若き日にその名に親しんだ人々が鬼籍に入ることが目につくようになってきた。さて以前に、このブログで…
Tony Oxley - Ichnos 1 イギリス・インカスレーベルで出されたトニー・オックスレイ(1938)のアルバム(Incus8)を、以前このブログで取り上げたとき、彼を評して≪鋭く研ぎ澄ました感性をもって音を構築してゆく性向に優れたところを見出すだろう≫としたこ…
Partch: "Exordium" 創作楽器で有名なこのハリー・パーチ HARRY PARTCH(1901)。以前ブログで採り上げた音響彫刻作家フランソワ・バッシェとは随分と趣をことにしている。耳の聞こえない聾唖者にも触覚を通して音楽の体験を得さしめようと彫刻楽器を創作し…
惚れ惚れするような、ワイドレンジに引き締まった一音一音を明晰さをもって厳しく空間に弾き放つ、フレデリック・ゼフスキーのピアノと、現代音楽のセンスあふれるオーケストレーションをひきだし練達の才みせる、優れた作曲家でもあるブルーノ・マデルナの…
Evan Parker - Solo Soprano Saxophone (1975) まるで高音部での、循環奏法を駆使してのエヴァン・パーカーのソプラノサックスインプロヴィゼーションには、わが国の篠笛のごとく存在の孤愁の謡いとでも表したくなる幽そけき霊験ささえをも感じさせる。パフ…
このフランソワ・ベイルFRANCOIS BAYLE(1932)の『Grande Polyphonie』(1974)のアルバム収録曲のサウンドの数々は音響開発の成果と言うこともあるのだろう。さしずめ日本で言うNHKの放送用の音響開発等を担っている電子音楽スタジオのようなものだろうか…
1940年生まれのフランスの作曲家でコンセルバトワールにてピエール・シェフェール、フランソワ・バイルのもとで研鑽、69年より電子音楽等の研究機関である<Groupe de Recherches Musicales de Paris>いわゆるGRMの職に就いているということだけしか…
まったくもってこのような品格とインテリジェンスをもったフリージャズもめったに聴けるものではないと言いたくなるほどの逸品・名盤である。とりわけジョン・スティーヴンスJohn Stevensの惚れ惚れするほどの抑制された渋いドラムスがそのコレクティヴイン…
http://jp.youtube.com/watch?v=jGKqysvvdn8 Xenakis: "Antikhthon" Part One ともに1969年に作曲された『SYNAPHAI』、『ANTIKHTHON』と71年の『AROURA』が収められたアルバム。このおどろおどろしいまでの古代的なエモーションに満ちたクセナキスの作…
≪神は見えません。見えるとしたら、それはヴィジョンの中です。 神はきっと光とか信号とか情報のようなものです。≫ (松岡正剛『花鳥風月の科学』(淡交社) ジョン・ケージの『VARIATIONS Ⅱ』を良きパートナーであるデヴィッド・チュードアDAVID TUDORがア…
1967年エール大学でのコンサート録音のもの。それも二枚で出されたうちのVOL2ということである。VOL1のほうはたぶん絶版かの理由で入手困難だったのだろう。ドン・ピューレンDON PULLENのピアノとミルフォード・グレイヴスMILFORD GRAVESのドラ…
http://www.youtube.com/watch?v=mvFJp1WTVFU&feature=related 音源はこちら http://jp.youtube.com/watch?v=HWiO5SFoh8g 音源はこちら つい最近からこのブログを始め、色々とネットページを覗くにつれこのペーター・ブロッツマンPETER BROTZMANの『MACHINE …
現代音楽作品としての、純然たるアコースティックなソロ・パーカッション作品で印象に残る作品というのを思い出そうとしても、私の音楽への好みがそう臆断させているのかもしれないが、すぐに出てこない。フリージャズでは面白く聴ける作品に出会うことがし…
現代音楽ファンを自認し、このブログで70年代のレコード回顧モノローグをしている者とてクラシック曲を聴かないわけではなく、誰しもがおおかた上げるであろうバッハ、モーツアルト、ベートーベンなどは好きでよく聴いている。学者、評論家なら兎も角、評…
興味をそそるデレク・ベイリーとハン・ベニンクのインタープレイ、INCUS9とナンバーされたアルバム。やはり期待通りのものであった。遊ぶ=荒ぶ(スサブ)ベニンクのパーカッションと融通無碍の自在境に、すべての関係性から解き放たれた時間を音へと…
幾度かこのブログで登場しているピエール・アンリPIERRE HENRYは、今ではネットのショップ情報で覗くと続々とCD音盤が発売されているようで、同慶のいたりと言うところだろうか。80年代以降の作品などをそこに見るにつけ、聴きたくもあるが、事情もあれ…
1948年以来実験的な演奏、パフォーマンスに献身したデヴィッド・チュードアDavid Tudor(1926-1996)。とりわけジョン・ケージとのパフォーマンスでは必ずといっていいほどその名を連ねている。以前車中でNHK・FMの公開音楽番組を聴いていた折、現…
Iannis Xenakis : Pithoprakta http://www.youtube.com/watch?v=sWdQBblec0M&feature=related 以下は、京セラ創業者・稲盛和夫創設の稲盛財団(稲盛和夫理事長)が世界の優れた業績を上げた人々に与える、日本のノーベル賞ともいわれる京都賞思想・芸術部門…
ミニマルミュージック、反復の音楽といえば先ずおおかた筆頭にスティーヴ・ライヒSTEVE REICH(1936)の名があげられよう。そのライヒの反復音楽誕生の記録ともいわれている「COME OUT」(1966)が収録されているということで、このアメリカ・オデッセイレー…
1925年クロアチア・ザグレブ生まれのイヴォ・マレクIVO MALEC。生年からいえばルチアーノ・ベリオとおない年ということになる。別に片やメジャーで、こちらマイナーというわけではないだろうけれど。その名が一般的に知られていないことは否めない事実で…
私のような音楽の素養もなくたんに好きで鑑賞しているだけの音楽ファンにとって見ても、このルチアーノ・ベリオLUCIANO BERIO(1925)のアルバム、A面1曲目の「ノウンズ・NONES」が1954年の作品であることに驚く。このように音色豊かに抒情をたたえた…
Psicoanalísis de Dalí http://www.youtube.com/watch?v=e-3wLIB3lDI&feature=related 何らかの音のパフォーマンスが収録されているものと思い手にしたこのレコード。まったくハズレであった。内容に関する何のコメントもないデータだけというシンプルさ。見…
Cage: "Indeterminacy", Part One http://www.youtube.com/watch?v=AJMekwS6b9U ジョン・ケージの音楽史上の革新のコンセプトである不確定性、チャンスオペーレーションズが招来するに至るさまざまな出会い、出来事をケージが直接語り、あいま合間にデヴィッ…
Robert Ashley "Purposeful Lady Slow Afternoon" 1972 http://www.youtube.com/watch?v=PnH_jjAJuDw&feature=related アルヴィン・ルーシェALVIN LUCIER(1931)、ロバート・アシュレーROBERT ASHLEY(1930)、ダヴィッド・バーマンDAVID BEHRMAN(…
Milford Graves - Together And Moving 1/2 (1977):Milford Graves: drums, percussion, piano, voice Mototeru Takagi: tenor sax Kaoru Abe: alto sax, sopranino Toshinori Kondo: trumpet, alto horn Toshiyuki Tsuchitori: drums, percussion http://w…
このギリシャ作曲家シリーズのアルバムを採り上げたのは、クセナキスの作品が収録されているからというわけではなく、若き日の思い出の一齣を綴ろうと思い立ってのことである。大阪梅田・阪急東通商店街に店を構えていた、LPコーナーといえば大阪に在住の…
Luigi Nono: Como una ola de fuerza y luz (1971/'72) Parti 1; 2 e 3 http://www.youtube.com/watch?v=9zgSpRrvqz0 現代音楽を、クラウディオ・アバドが振り、マウリッツオ・ポリーニが弾くということ自体が珍しいことであろう。とりわけクラウディオ・ア…
奇声を発し逸れ行くことにひたすら歌舞く奇態なチェロ。ライブではそのパフォーマンス振りがサウンドと共に興味をひきつけていることだろう。このデレクベイリーとのデュオでもその奇嬌な、叫びなどと共に意味不明な口三味線がしきりと入ってくる。 とはいえ…
Earle Brown : Corroboree (1964) {PART 1/2} http://www.youtube.com/watch?v=SzX8_EbW-ks 毎度のことではあるけれどヤニス・クセナキスIANNIS XENAKIS(1922、ギリシャ)は、当たり前のことながらブーレーズ、シュトックハウゼンとはやはりおおいに違う。つ…