yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

電子音<米>

STEVE SCHOLBE『Mnemonists – Biota』。生命は畢竟、雑音、ノイズか?

Mnemonists – Biota おおむかし、知人から頂いたカセットテープに入っていた音源。おもてには STEVE SCHOLBE、「Mnemonists – Biota」とだけ記されているのみ。(この分野は疎くてどうもよくわかりません)もうひとつ片面には BIANCHI の「Mectpyo Bakterium…

チャールズ・ウォリネン『Time's Encomium』(1968‐69)。何がおもしろくてこのような貧相な電子音楽を発表するのだろう。駄作云々というより認識世界が了解不能なほどに位相がズレている。

Wuorinen- Piano Concerto No. 3 (1/4) 投稿音源のものではありません 最悪の電子音楽とひとまずはいっておこうか。こういった電子音の音色感覚は耐え難い貧弱さというほかない。何がおもしろくてこのような貧相な電子音楽を発表するのだろう。もう、音への…

『ISCM International Competition Electronic Music Winners』(1976)。信じ難い、いや度し難い保守的感性。

サッカーワールドカップ・アジア最終予選、ホームに勝ち点トップのオーストラリアを迎えての大一番。残念ながら消化不良のスコアレスドロー。選手は一生懸命奮闘しての結果とはいえ、応援する方にとっては、おもしろくなく疲れが残るばかりだ。とりあえずの…

ロバートア・シュレイ『In Sara, Mencken, Christ and Beethoven There Were Men and Women』(1974)。空虚感ただよう<意味>性の剥奪?。

Robert Ashley 2/3 - In Sara, Mencken, Christ And Beethoven There Were Men And Women (1974) 馬齢重ね、この歳にもなると年の瀬というのは、なんだか気分がふさぐ。別に正月も晴れやかでも何でもないのだけれど。「年暮(くれ)ぬ笠きて草鞋(わらじ)は…

電子音楽創成期ゆえのシンプルな瑞々しさとフォローすべきなのか、米・アカデミズムの保守性、感性、感度の鈍さを哄うべきなのか、Bülent ArelとDaria Semegenのダンスのための電子音楽。

ALICE SHIELDS-STUDY FOR VOICE AND TAPE (1968) 今日は、先日取り上げたコロンビア-プリンストン電子音楽センター(現コロンビア大学コンピュータ音楽センター)の創設初期からのメンバーであるトルコ出身のBülent Arel (1919‐1990)と、彼に師事し、またの…

チープで、厚みのない、貧相な電子音が、電子音楽創生の、なんとはなしの初々しさ、みずみずしさとして聴こえてくる『コロンビア-プリンストン電子音楽センター』(1976)。

1958・Pictured: Milton Babbitt, Peter Mauzey, Vladimir Ussachevsky. 冗談だとは毛頭思ってはいないけれど、これって、大真面目なんでしょうね。たぶん真面目なだけに虚しいとまではいわないけれど、すこし哀しい。電子音楽の創成期の作品であるから、そ…

ビートルズのジョージ・ハリソンが、おっかなびっくりで遊び、愉しんで創ったといった印象の『電子音楽の世界Electronic Sound』](1969)。

George Harrison - My Sweet Lord サッカー・アジアカップ、オシム・ジャパン1-0で逃げ切りと思ったけれど、さすが国を賭けての代表・カップ戦。なかなか簡単にはいかないようだ。圧倒的に押していても勝ちきれずに負けることもあるのが勝負の世界。まし…

虫がすだくのではない、電子ノイズがすだき鳴くのだ。鳥が囀るのではない、電子ノイズが囀(さえず)るのだ。人工・擬自然の新鮮な電子ノイズの響き。デヴィッド・チュードアの『RAINFOREST』(1968)

David Tudor - Rainforest (version1 complete) デヴィッド・チュードアDavid Tudor 先ほどのゴールデンウイークの折、繁華街にあるタワーレコードへ、ラジオで流れていて印象よかった白神 典子のブルックナーのピアノ曲!を探しに言った。<いたってシンプ…

電子器械のなんとも孤独な鳴き声、雄たけび、哀しい悲鳴、泣訴のようにも聞こえてくるデヴィッド・チュードア(1926 -96)の『MICROPHONE』(1973)

David Tudor - Mix A 投稿後、動画サイトにアップロードされていたので追加貼り付け。 今日は、ちょいとズルをするようで具合が悪いのだけれど、というのも音源は貰ったテープであり、オリジナル音盤からではない紹介となる。およそ四半世紀ほど前のことだか…

人間音声のテクノ変換、解体ぶりに異相、異形な音響世界を提示する『EXTENDED VOICES』

いまやともども大御所と称されているらしいデヴィッド・バーマンDavid Behrmanのプロデュースで、アルビン・ルーシェAlvin Lucierがディレクションしてなったアルバムがこの『EXTENDED VOICES』なるアルバムである。もうタイトルどうりのコンセプトで、人間…

レジャリン・ヒラーが1958年に創設したイリノイ大学の実験音楽スタジオで制作された作品『ELECTRONIC MUSIC from The University of Illinois』

Major Developments in the History of Computer Music 別にネタ切れというわけではない。今回のアルバムのような個々の作曲家の作品を一枚にまとめたコンピレーションアルバム?は情報が多岐に亘るゆえ、限られた時間で紹介するにはいささか荷が重く躊躇す…

あてど無い旅に彷徨っている地球の、孤独の一人遊びの口笛、チャールズ・ドッジの『Earth’s Magnetic Field』(1970)

地球が北、南と磁石で方位を示すように、それ自体が磁気を帯びていることは誰しもが知っており、そうした認知はウイリアム・ギルバートSir William Gilbertにはじまる。 ≪コルチェスターにうまれた。エリザベス1世の侍医をつとめるかたわら、20年ほどにわた…

愛おしく交感するモノローグ、ロバート・アシュレイの 『PRIVATE PARTS』

Robert Ashley - The Park (Part 1) ロバート・アシュレイROBERT ASHLEY(1930)、ケージ以後の作曲家も早や75歳である。歳月光陰矢・・・ということだ。若き日にその名に親しんだ人々が鬼籍に入ることが目につくようになってきた。さて以前に、このブログで…

電子機器にエモーション焚き付けられるマックス・ニーハウスのパーカッション

現代音楽作品としての、純然たるアコースティックなソロ・パーカッション作品で印象に残る作品というのを思い出そうとしても、私の音楽への好みがそう臆断させているのかもしれないが、すぐに出てこない。フリージャズでは面白く聴ける作品に出会うことがし…

デヴィッド・チュードアの特筆の名演奏で聴くマウリシオ・カーゲルの奇矯なパイプオルガン曲

1948年以来実験的な演奏、パフォーマンスに献身したデヴィッド・チュードアDavid Tudor(1926-1996)。とりわけジョン・ケージとのパフォーマンスでは必ずといっていいほどその名を連ねている。以前車中でNHK・FMの公開音楽番組を聴いていた折、現…

スティーヴ・ライヒ反復音楽誕生の記録作品『COME OUT』

ミニマルミュージック、反復の音楽といえば先ずおおかた筆頭にスティーヴ・ライヒSTEVE REICH(1936)の名があげられよう。そのライヒの反復音楽誕生の記録ともいわれている「COME OUT」(1966)が収録されているということで、このアメリカ・オデッセイレー…

いまや「大御所」の実験的作曲家が個々のこだわりを聴かせる『THE SONIC ARTS UNION』

Robert Ashley "Purposeful Lady Slow Afternoon" 1972 http://www.youtube.com/watch?v=PnH_jjAJuDw&feature=related アルヴィン・ルーシェALVIN LUCIER(1931)、ロバート・アシュレーROBERT ASHLEY(1930)、ダヴィッド・バーマンDAVID BEHRMAN(…

ロバートアシュレイの色っぽいエレクトリックミュージック

=== Robert Ashley: Automatic writing (1979) === [[embed(http://www.youtube.com/v/Rh_TC8j_JkE&feature=related,0,298,241)]] ロバートアシュレイROBERT ASHLEY(1930アメリカ)1961~68年の間、前衛パフォマンスグループ「ONCE」の音楽ディレクタ…

モダンダンスの抽象性とゴードン・ムンマのノイズによる抽象的な出会い

'''上記アルバム[http://artofthestates.org/cgi-bin/composer.pl?comp=79 「MEGATON FOR WM.BURROUGHS」(1963)の公開音源]''' ノイズミュージックの元祖で、大家なのだそうだ。それはともかくとして彼ゴードン・ムンマGORDON MUMMAもジョン・ケージらと同じ…

コンピューターと1/Fゆらぎの音響世界に遊ぶデビッド・バーマン

http://www.youtube.com/watch?v=zcjHQQxAJlk David Behrman - On the Other Ocean (excerpt) デビッド・バーマンDAVID BEHRMANのこのアルバムではコンピューターもひとりの演奏者である。コンピューターが人間の奏する音に応えプログラミングのもとに音を発…

ジョン・ハッセルの物憂いトランペットが奏でる瞑想的世界

Jon Hassell - Toucan Ocean(1977) http://www.youtube.com/watch?v=ChUMufI4vLY 奇妙な雰囲気をかもすアルバムだ。かったるく物憂く語るように揺れる独特のトランペット奏法。楽器ではなく握りこぶしを口に当てもう一歩の手のひらでミュートトランペットの…