歌人、河野裕子・永田和宏・その家族『家族の歌』。
手をのべてあなたとあなたに触れたきに 息が足りないこの世の息が 捨てばちになりてしまへず 眸(め)のしづかな 耳のよい木がわが庭にあり 遺すのは子らと歌のみ 蜩のこゑひとすぢに夕日に鳴けり 河野裕子
その歌人の本が、仕事で使っている私のかばん(雑然とした物入れです)の中にあったのだった。
???。町の図書館で借りた記憶もないのに・・・。ひょっとして貸し出しの手続きせずにもって帰ってきてしまったのだろうか。まさか老いから来るアレ?。で、連れ合いに念のため聞いた。
???。町の図書館で借りた記憶もないのに・・・。ひょっとして貸し出しの手続きせずにもって帰ってきてしまったのだろうか。まさか老いから来るアレ?。で、連れ合いに念のため聞いた。
「この本、オレのかばんの中にあったけれど、アンタが借りてきたんか?」
「え?。どこにいったのか見当たらへんから探してた本やないの。それ。」
「・・・」
どうやら、食卓テーブルの端に置かれていた本が、なんかの拍子にずり落ちて、脇に置かれていた私のかばんにストンと収まってしまったのだと分かったのだった。
ま、これも縁と私が読むことにした。じつは、この歌人の直近の短歌集をネット図書館で借り入れ申し込みをしていたのだけれど、人気の所為か、多くの予約待ちで未だに順番がまわってこない。
もう少し歌を読みたかったのだけれど、この本の成り立ちからしてそれが叶わないのは無理もない。それは作品集のネット図書館の貸し出し順番が回ってからの愉しみとしておこう。