バッハ『ブランデンブルク協奏曲、ほか』。もうこのパフォーマンスの右に出るものはないとまで私には鮮烈な出会いをもたらしたカール・リヒターのバッハ。私には、ピアノのグレン・グールドと相同。
Bach - Brandenburg Concerto No. 3 in G major BWV 1048 - 1. Allegro - 2. Adagio
ブランデンブルク辺境伯クリスティアン・ルードヴィヒ殿下に捧げたてまつる。殿下、2年前(?une couple d’anneees)御下命により殿下の御前にて演奏申し上げる光栄に浴し、かつその折小生に天より与えられたささやかな楽才を殿下がお悦び下さったことを知りました。さらに御前を退出します析、殿下はおそれ多くも小生の作になるいくばくかの曲をお捧げ申し上げるようにとの御下命の栄をお与えくださいました。よっていと恵み深き御下命にしたがい、ここに添えました協奏曲により、殿下に対して謹んで小生の敬意を表させていただきます。
……いと卑しくいと恭順なる僕ヨハン・セバスティアン・バッハ
ケーテン 1721年3月24日
……いと卑しくいと恭順なる僕ヨハン・セバスティアン・バッハ
ケーテン 1721年3月24日
ふた月ほどまえに、≪バッハ『管弦楽組曲(全4曲)|ブランデンブルク協奏曲(全6曲)』。カザルス指揮マールボロ音楽祭管弦楽団で聴く。≫とタイトルして、『ブランデンブルク協奏曲(全6曲)』を投稿しているのだけれど、
そこで以下ことばを紡いだ。
【切れ味などございません。もっともカザルスのバッハには必要のないものなのでしょうが。カール・リヒターの峻厳と対極と言ってもいいのかも。華やかさのひとつもない、いぶし銀の鄙びた味のバッハといっておこうか(石つぶてが飛んでこないように)。これはこれでひとつのバッハ(解釈)なのだろう。ま、好みもあるでしょうから。私の好みではありません。偉大なチェリストだとは聴くが、はたして指揮の技量、才能のほどはどうなのだろう疑念なしとしない(とりわけ「ブランデンブルク協奏曲」の演奏)。もっとも私の狭量な感性が、カザルスのバッハ観を認知できないだけなのかもしれないが・・・。町の図書館所蔵のアルバムで鑑賞。】
町の図書館所蔵の名盤中の名盤(あまりの名盤名曲ゆえの先送りとなった。)。カール・リヒターの『ブランデンブルク協奏曲』。これで決まりだ。
もちろんいろいろなバッハがあってもいっこうに構わないのだけれど。精確、厳格高貴、歯切れのいい生動する小気味よさ・・・。
もちろんいろいろなバッハがあってもいっこうに構わないのだけれど。精確、厳格高貴、歯切れのいい生動する小気味よさ・・・。
その意気や盛ん。そうだよな~。気の充溢、躍動している。
バッハ『ブランデンブルク協奏曲、ほか』
1. ブランデンブルク協奏曲第1番へ長調BWV1046
2. 同第2番ヘ長調BWV1047
3. 同第3番ト長調BWV1048
4. フルート,ヴァイオリンとチェンバロのための協奏曲イ短調BWV1044
5. ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調BWV1049
6. 同第5番ニ長調BWV1050
7. 同第6番変ロ長調BWV1051
8. ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲ニ短調BWV1060a
2. 同第2番ヘ長調BWV1047
3. 同第3番ト長調BWV1048
4. フルート,ヴァイオリンとチェンバロのための協奏曲イ短調BWV1044
5. ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調BWV1049
6. 同第5番ニ長調BWV1050
7. 同第6番変ロ長調BWV1051
8. ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲ニ短調BWV1060a