yuki-midorinomoriの日記

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高山由紀子『父 高山辰雄』(角川書店)。画家は語らず、しかし美はおおくを問いかける。より永続的に。そうとしか言いようがない。

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およそ4年ちかくまえに≪高山辰雄『食べる(たべる)』(1973)。ふつふつとせりあがってくる慈愛と哀しみ。≫とタイトルして投稿している。その日本画高山 辰雄(たかやま たつお、1912 - 2007)の娘(文筆家、映画監督)が、父との実生活でのエピソードなどを交えて作品を語るといった画家・作品論というよりエッセイ集。≪高山辰雄生誕百年記念出版≫のよし。ネット図書館で借り受けての読書。生活を共にした父娘であろうが、けっきょく、ことばと画、ことばと視覚芸術、それらの美といったものにつきまとう理知的、論理的了解のもどかしさだけが残るといった風なのだけれど。画家は語らず、しかし美はおおくを問いかける。より永続的に。そうとしか言いようがない。


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「いだく」(1977)