yuki-midorinomoriの日記

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中野剛志『TPP亡国論』。いま世に喧しいTPP。???といわけで・・・。

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中野剛志先生のよくわかるTPP解説―日本はTPPで輸出を拡大できっこない!

               

いま世に喧しいTPP(環太平洋経済連携定)???。なんなのこれというわけで本書、中野剛志『TPP亡国論』が町の図書館の新刊コーナーに並べられていたので借りてきて読んだ。目からうろこと教えられるところ多々あった読書だった。デフレの中での自由貿易の推進は採るべき道ではない。むしろ保護主義貿易(政治経済政策)のほうがデフレからの脱却には正道である・・・。関税ウンヌンより、問題は通貨政策(自国通貨=基軸通貨のドル安誘導)なのだ。ウ~ン、たぶんそうかもしれない。20数年!ことごとくの経済失政と、これだけの長期の停滞(デフレ)の現実を前にすればそう思いたくなる。私の拙い読書雑感綴るより簡潔要領的確な以下の通販サイトの内容紹介を引用させていただこう。

≪TPP(環太平洋経済連携協定)参加の方針を突如打ち出し、「平成の開国を!」と喧伝した民主党政権。そして賛成一色に染まったマス・メディア。しかし、TPPの実態は日本の市場を米国に差し出すだけのもの。自由貿易で輸出が増えるどころか、デフレの深刻化を招き、雇用の悪化など日本経済の根幹を揺るがしかねない危険性のほうが大きいのだ。いち早くTPP反対論を展開してきた経済思想家がロジカルに国益を考え、真に戦略的な経済外交を提唱する。≫

著者は、突然?のTPP問題という政策課題浮上する今より2年前すでに『自由貿易の罠』という著書を世に問うている。ということもあって一貫した主張ということなのだろう。経済思想としても筋金が入っている。

自由貿易(市場主義)は国家を弱体化させると、反グローバリズムを唱え、むしろ状況によっては保護主義を是とする≪フランスの人口学・歴史学・家族人類学者≫のエマニュエル・トッド (Emmanuel Todd, 1951 - )の影が見えるのも興味惹かせた。

このエマニュエル・トッドは、今世界の耳目を集めている共同通貨ユーロ問題、存続の瀬戸際どころか、政府債務対応をめぐっての富める国と貧国とのあいだでの憎しみの増殖で社会の基盤を揺るがしユーロの崩壊をもたらすだろうとまで言っているようだ。