yuki-midorinomoriの日記

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シュワルツコップ『モーツァルト、リーダー&オペラ・アリア集』(2枚組)。

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Elisabeth Schwarzkopf, どうしてあなたを忘れられよう Ch'io mi scordi di te, segunda parte.wmv

               

               ≪どうしてあなたを忘れられよう K.505≫

               どうしてあなたを忘れられるでしょう?
               どうしてあなたは私に彼のものになれなんてお説教が
               できるのでしょう?

               しかも生きながらそうしろなんて……ああ、だめ!
               私の生は死よりもはるかにみじめなことでしょう。
               死が訪れるなら
               私は恐れることなくそれを待ちましょう
               でも、べつの男に思いこがれるなんて、
               私の愛をほかの人に捧げるなんて、
               そんなことがどうしてできましょう?
               悲しみの余り 死んでしまいましょう。
               恐れることはないわ、いとしいひと、
               私の心はいつもあなたのものです。
               私はもうこんな苦しみはがまんできない、
               私の魂が消えてしまう。
               ため息をしてるの? おお、いたましい悲しみ!
               考えてもご覧なさい、いまがどんな瞬間であるかを!

               おお、神様! 私はうまくいい表わせやしない。
               恐れることはないわ……(云々)
               冷酷な星、無慈悲な星よ!
               なぜお前たちはそんなに無情なの?
               こんな瞬間の私の苦しみを
               まのあたりにしている心やさしい霊たちよ、
               いってごらん、こんな苦悩を
               誠実な心が受けてよいものかどうかを?
               恐れることはないわ……(云々)


ちょうどふた月前に≪『シュワルツコップ・エディション』(CD5枚組)。全盛期?50年代のモノラル録音時代のその声量と艶、ハリのある伸びやかさには感じ入りました。その盛名のほどに偽りはないのだと・・・。≫とタイトルして投稿している、そのシュワルツコップ(Olga Maria Elisabeth Frederike Schwarzkopf, 1915 - 2006)のモーツァルトのリーダーおよびオペラ・アリア集を同じく町の図書館で借りて鑑賞。

曲名が何で、誰が歌ってたのかも分からないままだったのだけれど、ラジオから流れていたモーツァルトの歌曲って、意外にいいじゃないかと印象。先の投稿アルバムCD5枚組で何を聴いていたのだろうとの思いもないではないが、シュワルツコップモーツァルトの『リーダー&オペラ・アリア集』(2枚組)を借りてきた。収録曲はダブっているんだろうとは思うが。







モーツァルト、リーダー&オペラ・アリア集』(2枚組)

[Disc 1]
1.静けさがほほえみながらK.152
2.鳥よ、年ごとにK.307
3.寂しい森の中でK.308
4.可愛い糸紡ぎK.531
5.ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いた時K.520
6.夕べの想いK.523
7.子供の遊びK.598
8.老婆K.517
9.夢のすがたK.530
10.すみれK.476
11.魔法使いK.472
12.春のはじめにK.597
13.別離の歌K.519
14.満足K.349
15.クローエにK.524
16.春へのあこがれK.596
17.どうしてあなたを忘れられようK.505
18.わたしは行く、だがどこか、神よK.583
19.大いなる魂と高貴な心K.578
20.わたしの感謝を受けたまえ、やさしい保護者よK.383

[Disc 2]
1.「フィガロの結婚」~自分で自分がわからない
2.同~恋とはどんなものかしら
3.同~とうとう嬉しい時が来た~恋人よ、早くここへ
4.同~愛の神よ、安らぎを与えたまえ
5.同~楽しい思い出はどこへ
6.「ドン・ジョヴァンニ」~ぶってよ、ぶってよ、いとしいマゼット
7.同~もしもあんたが、おりこうさんになるならば
8.同~ひどい人ですって?私に語らないで
9.「イドメネオ」~そよふく風
10.「後宮よりの逃走」~私の心になんという変化が……深い悲しみが……
11.同~ありとあらゆる拷問が
12.「魔笛」~愛のよろこびは露と消え


Barbara Bonney Geoffrey Parson "別離の歌 Das Lied der Trennung" W.A. Mozart


別離の歌(das lied der trennung) K.519

そしてお前は? たぶんぽくなんか
永遠に忘れちまうんだろうよ、ルイーザは

ぽくは彼女を忘れることができない、
彼女のためにずたずたにされた心は
溜息をしながら訴えているみたいだ、
「おお友よ、おれのことを考えてくれ!」
ああ、お前のことをぽくは考えるとも、
みんながぽくを墓に埋めてしまうまで。
そしてお前はワ たぶんぽくなんか
永遠に忘れちまうんだろうよ、ルイーザは。

愛が一年かかって与えてくれたものを
忘却は一時間で奪ってしまう。
手がてのひらをかえすように
心だってひっくりかえるのだ。
新しい愛の誓いが、彼女の心から
ぽくの姿を押しのけてしまったら、
おお神よ! たぶんぼくなんか
永遠に忘れちまうんだろうよ、ルイーザは

ああ、考えてごらんよ、ぽくらの別れを!
この涙もかれ果てた沈黙が
この心のたかぶりや滅入りが
まるで重苦しい幽霊のように
お前を圧しつけることだろう。
お前が誰かほかのひとを想い、
いつかぼくのことを忘れてしまうなら、
神様と自分を忘れることになるんだ。

ああ、考えてごらんよ、ぼくらの別れを!
二人の口づけが残した
ぼくの唇の上の記念のあとが
ぼくとお前をもと通りにしてくれますように!
ぼくは真夜中に姿をあらわし、
この唇の上の記念のあとを
警告のために見せてやるとしよう、
ルイーザがぼくを忘れてしまうなら。

(シュミットSchmidt詩)

        以上邦訳歌詞、同梱冊子より


Mozart K.596 春へのあこがれ Sehnsucht nach dem Frühling.wmv