yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ヴィトルト・ルトスワフスキの初期作品集。ポーランドで最初期の12音列技法で作曲されたとされている「FUNERAL MUSIC for STRING ORCHESTRA」はやはりいい。

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Witold Lutoslawski - Funeral Music 1/2

           

イメージ 2一つ気に入ったら、次から次と手に入れ聴きたくなるというのがコレクターのどうしょうもないところ。こうした強迫観念めいた執着事に疲れ果て80年央頃にレコード蒐集を断念した。当時は今ほどの狂騒のモノの氾濫からは未だ遠く、追いかけるには幾分の精神的な余裕があったけれど・・・。それでも疲れてしまった。凡庸は執着するとろくな事はない。ということで、その名残の一枚というべきが、今日取上げるヴィトルト・ルトスワフスキ Witold Lutosławskiヴィトルト・ルトスワフスキのこのレコード。ジャケットのなんとも冴えない出来栄えでナンダカネーと思いつつ棚晒しになっていたのだけれど。ところが、隅っこにあるごく小さなサインをネットで検索してみたら
セルジュ・ポリアコフ(SERGE POLIAKOFF)とあった。一つ勉強だった。さて音盤のほうだけれど、一つはすでに投稿記事の音盤でも取り上げたことのある、ポーランドで最初期の12音列技法で作曲された秀作「TRAUERMUSIK (FUNERAL MUSIC) for STRING ORCHESTRA」(1958)。それと1949年作曲の「OVERTURE for STRING ORCHESTRA」、1955年の作品「MALA SUITA (LITTLE SUITE) for ORCHESTRA」、おなじく「DIE STROHKETTE, (CHAIN OF STRAW) for SOPRANO & MEZZO SOPRANO VOICES,FLUTE,OBOE,2CLARINETS AND BASSOON」、と「FIVE DANCE PRELUDES for CLARINET,STRING ORCHESTRA,HARP,PIANO & PERCUSSION」といった初期作品群。ポーランドで最初期の12音列技法で作曲されたとされている先の「TRAUERMUSIK (FUNERAL MUSIC) for STRING ORCHESTRA」以外は、これといって特色のある作品でもなく、傾向とすれば、よく謂われているとおり新古典主義的な作風で、のちのめざましい前衛的作風の成果、その変貌から振り返っての揺籃期の回顧的興味といったところでの企画と思える音盤といえるのだろう。ま、その程度の価値は持っている音盤だろうということで、今日はこの稿擱えよう。



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