yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ミニマル

『Terry Riley, Keyboard Study 2 / P. Mariétan, Initiative 1 (+ Systèmes)』(BYG /1970)。

Terry Riley: Keyboard Study No. 1 投稿音源のもの(Study No. 2)ではありません。 フランスのBYGレーベルは先鋭なジャズの紹介、リリースで60年後半から70年代、その名を馳せていた(生活の糧、演奏の場を求めて米国のジャズミュージシャンたちが…

マイケル・ナイマン『スーツと写真 The Suit And The Photograph』(1998)。意匠はミニマルでメロディアス。しかし、いささかダレました。

Michael Nyman – Memorial 投稿音源のものではありません。 Michael Nyman いささかダレました。意匠はミニマルでメロディアス。ベースにはスコットランド民謡がつかわれているとのこと。けれど余韻に浸る暇もなくその快調さで多層的にうねるように突っ切る…

スティーヴ・ライヒ 『Music For 18 Musicians』(1978)。反復のなか、意想外の美しさの覚識に流れゆく時間はその姿をあらわす。繰り返さなくては見えてこないものがある。

Steve Reich "Music for 18 Musicians" -Pulse ≪「明日、また明日、また明日と、時は小きざみな足どりで一日一日を歩み、ついには歴史の最後の一瞬にたどりつく、昨日という日はすべて愚かな人間が塵と化す死への道を照らしてきた。消えろ、消えろ、つかの間…

テリー・ライリー『LIFESPAN』(1974)。映画音楽の付随音楽ということもあって、いろいろなパターンの、音色変化にとんだミニマルの響き、テリー・ライリーのミニマルワールドが堪能できる。

=== Terry Riley "In The Summer" 1975=== テリー・ライリーTerry Rileyの劇伴音楽『LIFESPAN』(1974)。これは映画『Le Secret de la Vie』訳すと「生命の秘密」といったところなのだろうか、その付随音楽のよし。しかし音楽自体はいつものごとくのホンワカ…

フィリップ・グラス『Heroes Symphony; Low Symphony (Based on the Music of David Bowie and Brian Eno)』。

(オーケストラのみが原曲のリミックス)David Bowie & Philip Glass - Heroes (Aphex Twin Remix) きょうも中央図書館でのネット予約借受のアルバム。アメリカミニマリストのフィリップ・グラスが、ブライアン・イーノと、デヴィッド・ボウイDavid Bowie、19…

スティーヴ・ライヒ『Drumming』(1971)ほか。3枚組み。単純音型の反復繰り返し。しかし、すこしのズレの重層複層がつくり出す変化生成の意外性は、退屈を凌ぐに十分なささやかな出来事だ。

Steve Reich : drumming part 1a detmold 《もう一つ、アート全般、そして自然へのアプローチの基本的観念としてあるのが、反復と周期性の問題だ。何かがあるとすると、そのものの順序は反復されなければならない――そのものだけでは有限だからだ。反復するに…

ジョン・ケール『New York in the 1960's』。聴き飽きることなくアーティフィッシャルなノイズ・ドローン・ミニマルミュージックに浸るCD3枚総3時間の愉楽。言うことなし。

John Cale - Sun Blindness Music pt. 1 私のブログ記事を見てのとおり、現代音楽とフリージャズがメインとなっているようにロックは、ほぼ興味の対象外に等しかった。音源を聴いてというより、美術等(アンディ・ウォホールに象徴されるポップアート)などの…

テリー・ライリー『PERSIAH SURGERY DERVISHES』(1971‐72)。エレクトリック・オルガンとフィードバック装置によるエンドレス、永久運動のごとき、瞑想にたゆたう単独自演の音楽。

Terry Riley - Persian Surgery Dervishes - Full Album これからのアジア、いや世界は、中国、インドが、その人口の数とその欲望の増大、つまりは経済の膨張が結果する予測不能の事態を招来する台風の目となるだろうとの観測はほぼ間違いないことのように思…

フィリップ・グラス『交響曲第2番』(1994)と『交響曲第3番』(1995)。まるで儀式のように反復繰り返し、たゆたいのうちにメロディを紡ぎだしてゆく。到来するものへの崇敬と祈り、そのもたらす美。

philip glass violin concerto 1st mov ≪もう一つ、アート全般、そして自然へのアプローチの基本的観念としてあるのが、反復と周期性の問題だ。何かがあるとすると、そのものの順序は反復されなければならない――そのものだけでは有限だからだ。反復するには…

テリー・ライリー『A Rainbow in Curved Air』(1968)。泥沼と化したベトナム戦争。タイトルどおり、それは平和への希求でもあっただろう。

Terry Riley - A Rainbow in a curved air – 1969 ブログに取り上げる順序が逆なのかもしれない。というのは、ミニマリストのテリー・ライリー Terry Riley(1935 -)の名を一躍高めたのは『IN C』(1964)であったと思われるけれど、ヒットするなどして、世評…

フィリップ・グラス『MUSIC IN TWELVE PARTS』(1974)。キーワードは、<繰り返し>であり<ずれ>であり<生成>。なにやら現代の生命情報論めいている。

Philip Glass Violin Concerto & Darkroom Session 《もう一つ、アート全般、そして自然へのアプローチの基本的観念としてあるのが、反復と周期性の問題だ。何かがあるとすると、そのものの順序は反復されなければならない――そのものだけでは有限だからだ。…

フィリップ・グラス『SOLO MUSIC』(1975)同一音型の反復、その単純が作り出すズレ、いや、小さな差異といってもいい、それが提示する音楽世界の意想外の音連れの面白さ、新鮮豊穣の魅力。

Philip Glass - Two Pages (for Steve Reich), 1968 反復音楽、いわゆるミニマルミュージックと言えばスティーヴ・ライヒSteve Reich(1936 - )それに先日取り上げたテリー・ライリーTerry Riley(1935 -)、そして今日のフィリップ・グラスPhilip Glass(1…

テリー・ライリー『HAPPY ENDING』(1972)。遊びにも似た反復、繰り返しの愉楽。反復のズレが流動生成もたらす偶然の清新一閃の響き。

Terry RIley Crucificion Voices 投稿音源のものではありません。 【飽きるほどの反復くりかえしにも意義はある。】 【すべからく物事はズレのもたらす変化で生成多様化する。】 これらはブログ稿のタイトルであった。 【・・・最後に大岡昇平のことばを引用…

ドローン(drone)で名にし負うミニマルの祖、ラ・モンテ・ヤングの『THE THEATRE OF ETERNAL MUSIC』(1973)

La Monte Young - Dream House 78'17" ドローン(drone)。「一定の持続する音で、多くは低音。また、それを奏するための楽器や楽器の部分をさすこともある。」(ネット辞書より)。まことにクセになるドローンである。麻薬的な精神麻痺・痙攣の音楽?といえる…

ミニマルミュージックの祖であり雄であるスティーヴ・ライヒ(1936- )2006年度高松宮殿下記念世界文化賞、音楽部門受賞。

けさ新聞記事、それもごく片隅に小さく掲載されており、また出勤途上の車中でのラジオニュースでも聞くに及んだ高松宮殿下記念世界文化賞(たかまつのみやでんかきねんせかいぶんかしょう、Praemium Imperiale)今年度の受賞者にスティーヴ・ライヒの名があ…

トム・ジョンソンの東洋的趣きを持つシンプルなメロディのミニマルミュージック作品

Tom Johnson - An Hour For Piano - 00:00-10:00 (Andy Lee on Piano) http://www.youtube.com/watch?v=dpcwg8XzKOk トム・ジョンソンTOM JOHNSON、1939年アメリカ、コロラドに生まれ、モートン・フェルドマンに私的に師事。ミニマリストとして位置づけ1983…

豊穣多様なフィリップ・グラスの楽しめるミニマルミュージック

ひとつのことを掘り下げてゆくとかくも豊穣な世界が広がってゆくという格好の見本であろうか。このアルバムでは種々の楽器による反復の形の多様な展開が聴ける。スペシャリストであることの見事さといえばいいのか、反復の形式が生み出す音響イメージが次か…

ジョン・ケイルとテリー・ライリーのミニマルポップミュージック

John Cale & Terry Riley - Ides Of March http://www.youtube.com/watch?v=_zkk2a0IYVs このアルバムはいわゆる反復音楽・ミニマルミュージックでその名が挙げられるテリー・ライリーと、時代を画したポップアーティストのアンディ・ウオホールとルー・リー…

ローゼンブームのコンピューターが奏でるミニマルミュージック

ふたたびみたびのDAVID ROSENBOOM・デビッド・ローゼンブーム、ほぼ四半世紀前となるであろう購入当時この作品の印象は多分さほどのものではなかったのだろう。ただコンピュータと、脳波を素材に風変わりなことをしている作曲家がカナダにいることぐらいの知…

フォルケ・ラーベの心地よく複層する電子音の響きのゆらぎと波打つハーモニー

Folke Rabe Bo Anders Persson WAS? pt 1 http://www.youtube.com/watch?v=QT3gstND7XA Folke Rabe - What?? 1/2 (1967) http://www.youtube.com/watch?v=kMx9GYldyPA ドイツWERGOレーベルによる現代音楽シリーズ中のスエーデン作曲家であるFOLKE RABE,BO A…

脳波が奏でるローゼンブームの電子音響作品

Donald Buchla が開発した『BUCHLA』なるシンセサイザーの音自体の貧相な電子音がローゼンブームによる作曲演奏によってかくも豊かな相貌をみせたのは驚きである。人間の脳波の分析応用がコンピュータを介してシンセサイザー演奏に反映されているそうなのだ…

アルファー波のパルスに同期するデビッド・ローゼンブームの反復音楽

Piano Etude I (Alpha) [1971] / David Rosenboom http://www.youtube.com/watch?v=ksJGM1-EQzY ここには風変わりなミニマルミュージックがある。スティーブ・ライヒの微妙にずれてゆく音の変化の面白さ、それらの変化はある程度の識別をもって聴きだす事が…

持続反復する瞑想ミニマル・ロック

Tony Conrad / Faust http://jp.youtube.com/watch?v=_hgvK9k39K0 60年代後半プログレッシブロックの登場は、フリージャズ、現代音楽をおもむくままに聴いていたものにとっては、なかなかやるじゃないかといった印象をもたらすものであった。その背景には電…

飽きるほどの反復くりかえしにも意義はある。

In C by Terry Riley - original recording - Part 1 http://www.youtube.com/watch?v=OjR4QYsa9nE 唄を歌うでもなく、メロディーを口ずさむでもなく、あなたは一人所在無く坊主の読経するが如く低い声の持続音を口ずさみもて遊んでいたことがないだろうか。…

すべからく物事はズレのもたらす変化で生成多様化する

1960年後半アメリカを中心に展開された芸術の流れにミニマルアート、ミニマルミュージックがあったのはご承知のことでしょう。<自我><主体>等これら厄介なものを排除して極めてシンプルな素材を用いての創作、芸術活動があった。こうした動きの背後に、…