yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

『Terry Riley, Keyboard Study 2 / P. Mariétan, Initiative 1 (+ Systèmes)』(BYG /1970)。

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Terry Riley: Keyboard Study No. 1

             
             投稿音源のもの(Study No. 2)ではありません。

フランスのBYGレーベルは先鋭なジャズの紹介、リリースで60年後半から70年代、その名を馳せていた(生活の糧、演奏の場を求めて米国のジャズミュージシャンたちがヨーロッパに渡ったことがこうした背景にあったのだろう。それと同じように米国実験派のアヴァンギャルドたちも音楽活動の足場をヨーロッパに求めて渡っていた)。ところがなかにはビッグではないが、現代音楽畑の作品もわずかだけれど出されていた。きょうはそのようなアルバムの一枚。ミニマルミュージックの御三家(スティーヴ・ライヒフィリップ・グラス)のひとりテリー・ライリー(Terry Riley、1935 -)と、スイスを出自とする作曲家ピエール・マリエタンPierre Mariétan (1935-)のカップリング。そのピエール・マリエタンだけれど、WIKIを覗いてみると錚々たる師(Pierre Boulez, Bernd Alois Zimmermann, Gottfried Michael Koenig, Henri Pousseur, and Karlheinz Stockhausen)について研鑽しているようなのだが・・・、詳しくは知りません。作品もこのアルバムの図形楽譜にイメージ 2よるコレクティヴインプロヴィゼーションのもの以外耳にしたことがない(たぶん)。動画サイトを覗いてもアップロードされているものはなかった。ま、その程度の活動振りなのだろうか。もう一人の、テリー・ライリーの収録曲『Keyboard Study 2』(1965)はピアノ連弾によるミニマル音楽パフォーマンスなのだけれど、音の輪郭を意識的?にぼやけさせているのかモヤモヤした音の雲海漂うが如くのミニマルで、これが最後まで延々と続く。まったく気分の晴れないミニマルエンドレスミュージックといった風情だ。


                      P. Mariétan:Initiative 1,score →




テリー・ライリー 、ピエール・マリエタン Germ(the Groupe d'Etude et Réalisation Musicales)『Terry Riley, Keyboard Study 2 / P. Mariétan, Initiative 1,(+ Systèmes)』(BYG /1970)

Tracklist:
A Keyboard Study 2 (1965) 24:00
B Initiative 1 (Mixed With "Systèmes" (1968) 24:40

Credits:
Composed By - Pierre Mariétan (tracks: B) , Terry Riley (tracks: A)
Keyboards - GERM (6)



テリー・ライリー関連投稿記事――

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/59723463.html テリー・ライリー『LIFESPAN』(1974)。映画音楽の付随音楽ということもあって、いろいろなパターンの、音色変化にとんだミニマルの響き、テリー・ライリーのミニマルワールドが堪能できる。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/55974204.html テリー・ライリー『PERSIAH SURGERY DERVISHES』(1971‐72)。エレクトリック・オルガンとフィードバック装置によるエンドレス、永久運動のごとき、瞑想にたゆたう単独自演の音楽。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/52920454.html テリー・ライリー『A Rainbow in Curved Air』(1968)。泥沼と化したベトナム戦争。タイトルどおり、それは平和への希求でもあっただろう。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/52452359.html テリー・ライリー『HAPPY ENDING』(1972)。遊びにも似た反復、繰り返しの愉楽。反復のズレが流動生成もたらす偶然の清新一閃の響き。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/20740855.html ジョン・ケイルとテリー・ライリーのミニマルポップミュージック

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/17484982.html 飽きるほどの反復くりかえしにも意義はある。




Persian Surgery Dervishes / Terry Riley