ジョン・コルトレーン『ライヴ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード』(1962)。名にし負う圧倒的激奏「チェイシン・ザ・トレーン」。この息も継がせない緊張を聴く者に与えるほどのこのパッションは何か。
John Coltrane - Spiritual 1/2
さて、今日は昨日にひきつづきジョン・コルトレーンの名にし負う圧倒的激奏パフォーマンスの入った「チェイシン・ザ・トレーンChasin' the Trane」を聴きなおしてみようということで『ライヴ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガードLive at the Village Vanguard』(1962)を棚から取り出してみた。ところで、きのう音のよさ(ヴァン・ゲルダーの音作り)を言い募っていたこともあり、きょう昼日中ということもあって音圧を肌に感じるほどにヴォリュームを上げ、輪郭のカチッとした音像際立つサウンドを堪能した。ジャズはやはり目の前で演っているような、包み込むような臨場感を感じさせなくては・・・と、あたりまえですが。メロディアスなこともあって親しみを感じさせて楽しめる「スピリチュアルSpiritual」それに「朝日の如くさわやかにSoftly, As in a Morning Sunrise」は芸術的なまとまりのあるパフォーマンスと云っていいのだろうか。だが一転B面全部をうめる「チェイシン・ザ・トレーンChasin' the Trane」の、ほぼ16分程の凄まじいばかりの疾駆するコルトレーンのテナーサックス。フリーキーに吹き荒ぶありがちなスタイルではなく、知的に抑制しつつ激する、息も継がせない緊張を聴く者に与えるほどのこのパッションは何か。創造的革新者のみが経験する地平に立つよろこびか。ドシロウトながら、この神懸がかったパフォーマンスをまえに紡ぎだす言葉をまさぐりつつ、ただ圧倒される。
1. スピリチュアル Spiritual
2. 朝日の如くさわやかに Softly, As in a Morning Sunrise
3. チェイシン・ザ・トレーン Chasin' the Trane
2. 朝日の如くさわやかに Softly, As in a Morning Sunrise
3. チェイシン・ザ・トレーン Chasin' the Trane
Credits:
Saxophone [Soprano, Tenor] - John Coltrane
Bass - Reggie Workman
Clarinet [Bass] - Eric Dolphy (tracks: A1)
Drums - Elvin Jones
Piano - McCoy Tyner
Saxophone [Soprano, Tenor] - John Coltrane
Bass - Reggie Workman
Clarinet [Bass] - Eric Dolphy (tracks: A1)
Drums - Elvin Jones
Piano - McCoy Tyner