yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

『Westberliner stadtmusik 1969』。東西冷戦・ベルリンの壁の沈鬱に抑制気味に熱く燃えるフリージャズ。

イメージ 1

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イメージ 2きょうは、ジャケット写真が気になるジャズアルバムといったところだろうか。見える文字はModerne Nordeuropäische DorfmusikとWestberliner Stadtmusik 1969の2行のみ。この文字と写真から察するに、東西冷戦の象徴「ベルリンの壁Berliner Mauer)」が想像される。たぶん間違いのないことだろう。ベルリンの壁崩壊は1989年だった。それよりだいぶ前の政治の季節真っ只中の69年のパフォーマンス収録だ。べつにこのフリージャズ・パフォーマンス自体には何らの政治的主張を聴くことはない。また超ダダ・アヴァンギャルドでもない。血沸き肉踊るような激越破壊的な高揚感のあるフリーキーなフリージャズでもない。だけど、寒々としたごみ置き場のような野っぱらにくたびれたいでたちの風采の上がらぬ男たち三人と老婆が佇んでいる写真。茫洋としてクタビレタ趣のジャケット写真が中身を云わず語らずで示しているようであり、どうも気になるアルバムだったのだ。
政治的沈鬱を証示するかのように抑制気味に熱く燃えるフリージャズとしておこうか。
イメージ 3ドラムスは、ブロッツマンのファーストアルバムでメンバーだったスヴェン・エイク・ヨハンソン?Sven-Åke Johanssonの名前が見える。



『Westberliner stadtmusik 1969』

Norbert Eisbrenner, guitar, violin, vocal;
Werner Goetz, violin, double bass;
Sven-Åke Johansson, drums, voice.

1. Side 1: (19.20)
2. Side 2: (20.20)

Recorded in June 1969.