yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

アンソニー・ブラクストン『This Time…』(1970)。現代音楽への思い入れ、横目使い?をいじらしく感じさせるシカゴ派インテリジェントフリージャズ。

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Anthony Braxton Quartet Spain 1983

          

イメージ 2若きアンソニー・ブラクストン Anthony Braxtonが現代音楽への侵攻?を試みたドキュメントといったら云いのだろうか。現代音楽のイディオムに彩られたシカゴ派フリージャズといったらいいのだろうか。1970年ヨーロッパ・パリで、アメリカシカゴ派の精鋭のユニットが行ったヨーロッパフリージャズムーヴメント(イギリスINCUS、ドイツFMP、オランダICPなどのフリージャズの動向)への一石。後、さまざまに多くのそうしたヨーロッパフリーの精鋭との共演の記録を残すことになるのだが、その最初期のドキュメントといえるのだろうか。同じシカゴ派でもアートアンサンブル・オブ・シカゴらのブラックアメリカのエモーショナルなコレクティヴパフォーマンスの泥臭さ、表現主義的で政治的なメッセージ性とはいささか趣を異にし、ブラックインテリジェント?と言うことばがあるかどうかは知らないけれど、アンソニー・ブラクストンの現代音楽への思い入れ、横目使い(現代音楽祭で今でも作品を発表しているくらいだから、この謂いは失礼かもしれないが・・・)をいじらしく感じさせる内容となって、あまり注目もされなかった?アルバムと括って擱こうか。



イメージ 3Anthony Braxton 『This Time…』(1970)

BYG 529.347 (Actuel 7) (LP, 1970)
Get Back GET 347 (CD, Italy); Sunspots SPOT 533 (CD, Italy)
also: Affinity AFF 25 (LP, 1979); Toho YX 6036 (LP, Japan)

1. Composition No. 1 {Comp. 6 H}(Braxton) [12:48]
2. Solo {Comp. 8 K}(Braxton) [5:42]
3. Small Composition No. 1-5 {Comp. 6 F}(Braxton) [7:47]
4. Studio Improvisation
5. In The Street (Braxton) [3:56]
6. This Time… (Braxton) [1:41]

Anthony Braxton (as, ss, cl, cbcl, fl, chm, voc, sound machine, etc.)
Leo Smith (tpt, flgn, horns, logs, siren, etc.)
Leroy Jenkins (vln, vla, fl, m-org, Hohner-org, etc.)
Steve McCall (d, dbk, perc, etc.)

1970 – January
Paris (France)