yuki-midorinomoriの日記

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バーンスタイン『交響曲全集』CD2枚組み。好みとしては23・4才に書かれたという交響曲第1番「エレミア」](1942)をあげておこう。青年の意気やよし、ロマンティックで、かつ純なストレートさがいい。

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BERNSTEIN Symphony No. 1, Jeremiah, Lamentation, Sasha Cooke, Detroit Symphony

                
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                バーンスタインは権利関係もあってかすべて貼り付け不可です。


 
                ああ、むかしは、

                民の満ちていたこの都。

                国々の民のうちで大いなる者であったこの町

                今は寂しいさまで座し、やもめのようになった。

                もろもろの町のうちで女王であった者、

                今は奴隷となった。

                ・・・

                人々は彼らに向かって、「去れよ、汚らわしい」、

                「去れよ、去れよ、さわるな」と叫んだので・・・


                なぜ、あなたはわれわれをながく忘れ・・・

                われわれを久しく捨ておかれるのですか・・・

                主よ、あなたに帰らせてください・・・


                     (旧約聖書「哀歌」から)




昨日につづいてバーンスタインLeonard Bernstein, 1918 - 1990)の作品。

ネット図書館で借りた『交響曲全集』CD2枚組み。交響曲全集といったところで、わずか3曲。指揮者としての活動との2足のわらじということで無理もないのかもしれない。

長じての自作自演。ひじょうにオケがよく鳴っていて、その意味では聴き応えがあった。好みとしては23・4才に書かれたという交響曲第1番「エレミア」(1942)をあげておこう。題材がシリアスということもあり、青年の意気やよし、といった曲趣で、ロマンティックで、かつ純なストレートさがいい。たぶん一般的評価は他の2作品なのでしょうが。







ディスク:1
1. 交響曲第1番「エレミア」(1942)
2. 交響曲第2番「不安の時代」(ピアノと管弦楽のための) (1947-48)

ディスク:2
1. 交響曲第3番「カディッシュ」 (1963)
2. バレエ「ファンシー・フリー」



L. Bernstein - Symphony 3 - KADDISH (02. Din Torah), CZ sub


Ⅱ.ディン・トーラー Din-Torah

口にアーメンを唱えつつヽあなたの御前に、

わたしは近づく。恐れを抱いてではなく、

ある敬いをこめた怒りを抱いて。

あなたはわたしの声が分らないのですか?

わたしは、あなたが不死を想い出させるために

創られた、人間のあの部分なのです。

あなたはきっと憶えておられましょう、父よ?

死を拒否し、あなたに迫り、

あなたの声を占い、あなたの恵みを推し測る、あの部分を!

あなたはいつもわたしの声を聞かれた。

そしていつもわたしに答えてくれた、

虹で、烏で、疫病で、何かで………。

だが今わたしには何も見えない。今度はあなたはわたしに

全く何も示してくれない。


聞いておいでなのか、父よ。あなたはわたしが誰かご存知だ。

人間が暗くし、消し去り、追い出した

あなたの似像、あなたのあの頑固な投影だ、

今や彼は自由に走る――新たに見出した彼の火を

自由にもてあそびながら………、死を、それも酒色に溺れた、

完全で最後の死を渇え求めて!

万軍の主なる神よ、わたしはあなたに説明してくれるように要求する!

あなたがこれを惹き起こしたのだ、万軍の主よ!

あなたのマナ、あなたの火の柱をもってあなたがだ!

あなたは信仰を求めなさるが、あなた自身の信仰はどこにあるのか?

何故あなたはあの虹を取り去ったのか?

あなたの約束をあなたが決して忘れないように、あなたに想い出させるために、

あなたが自分の指のまわりに結びつけたあのきれいな弓なりの虹を?

「何となれば見よヽわれわが虹を雲のうちに置く……

われわが永遠の契約を想い起さんがために、

そを眺め見ん……」。

あなたの契約!

あなたの取引きはブリキだ!

それはわたしの手の中で崩れる!

そして今や信仰はどこにある?――あなたの信仰にせよ、わたしのにせよ?

      
     (以上邦訳は、同梱冊子より)