yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

バルトーク『バレエ<木製王子>、舞踏組曲 Sz77 』。リヒャルトシュトラウスの豊麗の影。知的であり続けようとする生真面目なバルトーク。

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Béla Bartók - The Wooden Prince, I-II

              

バルトーク(Bartók Béla Viktor János ,1881 - 1945)とストラヴィンスキー(Igor Fyodorovitch Stravinsky、1882 - 1971)、この20世紀を代表する作曲家のバレエ音楽。さすがバルトークと言わしめるパッションに満ちた濃密なオーケストレーションで魅せる『かかし王子(木製王子)』。けれど、いや、比較しても意味のないことだけれど、かたやのストラヴィンスキーほどの革新、インパクトには欠け、優れた作品といった以上の評価を突き破るものがない・・・。

音楽的想像力とその音響構成、展開。ゾクゾクさせるようなヴァイタルな生命の躍動感に魅きつけられるストラヴィンスキーとは少し違う、どちらかといえば知的であり続けようとする生真面目なバルトーク

知的枠組みを自由な音楽精神で突き破ろうとするパトスのひとストラヴィンスキー

1881年生まれのバルトークと1882年生まれストラヴィンスキー

「音楽はその本質からして、感情、態度、自然現象ほか、いかなるものも表現しなえない。」(ストラヴィンスキー

バルトークバレエ音楽「木製王子」には、リヒャルトシュトラウスの豊麗なオーケストレーションの影で覆われているかのごとくの響きを強く感じさせ、それがすばらしく充実した作品となって成功している。この頃のバルトークは輝いていて、わたしにはもっとも好ましい・・・。 内省的沈鬱な曲趣をもつ後期の作品(ヴァイオリン)もいいのだけれど。



Bartok: Dance Suite, Sz. 77




バルトーク『バレエ<木製王子>』
1. バレエ≪木製の王子≫ Sz60(作品13) 導入部
2. バレエ≪木製の王子≫ Sz60(作品13) 第1の踊り:森の中の王女の踊り
3. バレエ≪木製の王子≫ Sz60(作品13) 第2の踊り:木々の踊り
4. バレエ≪木製の王子≫ Sz60(作品13) 第3の踊り:小川の踊り
5. バレエ≪木製の王子≫ Sz60(作品13) 第4の踊り:王女と木製の王子の踊り
6. バレエ≪木製の王子≫ Sz60(作品13) 第5の踊り:王女は木製の王子を無理に踊らせようとする
7. バレエ≪木製の王子≫ Sz60(作品13) 第6の踊り:王女は魅惑的な踊りで本物の王子の気を惹こうとする
8. バレエ≪木製の王子≫ Sz60(作品13) 第7の踊り:王女はびっくりして王子を追うが、森に遮られる
9. 舞踏組曲 Sz77 第1曲:Modeato
10. 舞踏組曲 Sz77 第2曲:Allegro molto
11. 舞踏組曲 Sz77 第3曲:Allegro vivace
12. 舞踏組曲 Sz77 第4曲:Molto tranquillo
13. 舞踏組曲 Sz77 第5曲:Comodo|舞踏組曲 Sz77 第6曲:Finale
14. ≪ミクロコスモス≫から 2曲 ブレー(第4巻:第117番)
15. ≪ミクロコスモス≫から 2曲 蝿の日記から(第6巻:第142番)