yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

シチェドリン 『ピアノ協奏曲第5番』(1999)とストラヴィンスキー『火の鳥(1919年版)』。

イメージ 1

Denis Matsuev. R.Shchedrin piano concert №5 III.Allegro assai.

              

ストラヴィンスキー火の鳥(1919年版)』と、シチェドリン(Rodion Konstantinovich Shchedrin, 1932 - )の『ピアノ協奏曲第5番』(1999)のカップリングされたアルバムをネット図書館で借りて鑑賞。

順当なところまず取り上げるのはストラヴィンスキーの『火の鳥』であることは云うを待たないのだけれど、5年以上前に


http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/50876383.html 尖がったブーレーズで、時代を画す雷鳴が貌覗かせる、ストラヴィンスキー火の鳥」を聴く。


とタイトルして投稿していることもあり、きょうは、シチェドリンのほうをメインとして投稿しよう。

イメージ 2
シュニトケと比べて、どちらかといえば保守的なイメージを長らくもっていた作曲家なのだけれど。事実、表層的には【1973年からソ連作曲家同盟の議長を務めた(ただし1990年に解雇されている)。】(WIKI)とあるように、体制側・御用のイメージを勝手にいだいていたのだった。

ところがです・・・、この作曲家の妻が、名プリマとして世に知られたバレリーナマイヤ・プリセツカヤ(Maya Mikhailovna Plisetskaya, 1925 - )であることをこのたび初めて知ったのだった。それにくわえ、

【1938年、父親はスターリンの粛清により処刑され、サイレント映画女優だった母親はカザフスタンへ強制送致された。マイヤは母方のおばにあたるバレリーナスラミフィ・メッセレルの養子となった。】(WIKI)という苛烈な政治の悲劇を多感な年頃にくぐってきているというバレエ人生の一端を知るにつれ俄かに興味をもったのだった。



イメージ 3


Maya Plisetskaya in Raimonda 1959



『ピアノ協奏曲第5番』は作曲年代が体制崩壊後の1999年ということもあってか、感覚的に都会的モダンであり、時代潮流の反復(ミニマル)形式と、オスティナートで、張り詰めた気分の醸成のなか巧みに高揚感をつくりあげ、魅力ある作品の造形に成功している。

音楽的想像力と、その音色造形の凄さにおいて、ダントツにストラヴィンスキーの『火の鳥』なのだけれど、シチェドリンのその音楽以上に音楽外的興味に引きずられての投稿となった。




Stravinsky's Firebird Part 1 (Inferno Dance) MTT




ストラヴィンスキー火の鳥(1919年版)』、シチェドリン 『ピアノ協奏曲第5番』(1999)

1. 組曲火の鳥」(1919年版)

シチェドリン:
2. ピアノ協奏曲第5番