yuki-midorinomoriの日記

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女性ピアニスト、イレーヌ・シュバイツアー『Ramifications』(1975)。フリーで居つづけている、それもヨーロッパフリーのツワモノと伍しての女性ジャズウーマンをこの人以外に私は知らない。

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Irene Schweizer/Han Bennink - Moods Zürich 2003

           

60年代央以降のフリージャズ沸騰のただ中に身をおいて異彩を放っていた女性ピアニスト、イレーヌ・シュバイツアーのアルバム『Ramifications』(1975)。
ハードでパワフルなユニットパフォーマンスは、まさに女セシル・テイラーと言ってもおかしくはないだろう。好きなピアニストのひとりです。
ともかくユニットメンバーにはことごとく名うてのハード・フリーのオトコ連中を加えてのものがほとんど(エヴァン・パーカーとのセッションをドイツ・ヴェルゴジャズシリーズに残している)で、これだけでも相当なツワモノ(女性にはふさわしく無い謂いだけれど)といえようか。
フリーで居つづけている、それもヨーロッパフリーのツワモノと伍しての女性ジャズウーマンをこの人以外に私は知らないのだけれど、どうなのだろう。
ところで、イレーヌ・シュバイツアーIrène Schweizerはスイス生まれで、ルディゲー・カールRüdiger Carlとポール・ロヴェンスPaul Lovensの二人はドイツ、ラドゥ・マルファッチRadu Malfattiはオーストリア、そしてハリー・ミラーHarry Millerは南アフリカと、多国籍ユニットであるのも目を引くところだ。スイスだからか?。べつにそうだからといって音作りが変わっているというわけではないのだけれど。むしろ無国籍に脱色されたヨーロッパフリーといったところだ。ともかく熱のこもったハードなフリージャズをたっぷりと聴かせてくれます。決してピアノは負けていませんよ。



『Ramifications』(1975)

Irène Schweizer, piano; Rüdiger Carl, tenor saxophone; Paul Lovens, drums; Radu Malfatti, trombone; Harry Miller, bass.

1. Elephant off the bone (11.00)
2. What's yours then? (03.07)
3. Panacea for - (05.43)
4. Rüdiger's tune is called 0202 which is teh new code for Wuppertal Part A (06.00)
5. Rüdiger's tune is called 0202 which is teh new code for Wuppertal Part B (05.36)
6. FMP (07.16)
Recorded September 1973, Zurich, Switzerland.



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http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/54987036.htmlセシル・テイラー!?イレーヌ・シュヴァイツァーとルディゲー・カール(ts)の双頭コンボ『GOOSE PANNEE』(1974)。女だてらのこの剛直。アナキーに突っ走る姿は、この陽春にふさわしい爽快さ