yuki-midorinomoriの日記

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フォーレ『ピアノ四重奏曲第2番ト短調op.45、ピアノ三重奏曲ニ短調op.120』。ハッタリのない簡潔抑制、静穏に染み入る室内楽曲。地味というより滋味。

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Faure - Piano Quartet No.2 Op.45, Ⅰ.Allegro molto moderato:Pascal Rogé,piano,Quatuor Ysaÿe

             

 「存在しないものへの願望は、おそらく音楽の領域に属するものなのだろう」(G・フォーレ

きょうもネット図書館にて借り受けたアルバムで、フォーレ(ガブリエル・ユルバン・フォーレ Gabriel Urbain Fauré, 1845 - 1924)の室内楽『ピアノ四重奏曲第2番ト短調op.45、ピアノ三重奏曲ニ短調op.120』。

【「ピアノ四重奏曲」「ピアノ五重奏曲」におけるフォーレのテクニックは、対位法の極致であり、奥が深く重厚で緻密な室内楽曲の珠玉の名品ともいえる作品・・・】(三枝成彰「大作曲家たちの履歴書」より)。また【フォーレはフランス音楽の始祖とも言うべき重要な存在であり、フランス最大の作曲家・・・】とまで称揚されている。【気高く上品・・・優雅と洗練】の詩情。うーんフランス・・・。

ところで、清冽を生き様としたフォーレの嫌いなことばは、

【「対立―人と争うこと」「劇的効果」「表題」「名人芸」】だったそうで、こうしたことを知れば知ったで、フォーレのもつシンプルで地味といえなくもない曲趣も納得といえるかも。

こうしたことを端的に示していることばがある。師といえるカミーユ・サン=サーンスのことばだ。

【「君はあらゆる才能を持っているが、しかし芸術家にとって絶対必要な一つのことが欠けている。それは野心だよ」】

ハッタリのない簡潔抑制、静穏に染み入る室内楽曲。地味というより滋味といっておこうか。

「私がこの世を去ったら、私の作品が言わんとすることに耳を傾けてほしい。結局、それがすべてだったのだ……」



ガブリエル・ユルバン・フォーレ Gabriel Urbain Fauré 『ピアノ四重奏曲第2番ト短調op.45、ピアノ三重奏曲ニ短調op.120』

1.ピアノ四重奏曲第2番ト短調op.45
2.ピアノ三重奏曲ニ短調op.120



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参考リンク――
http://www.ne.jp/asahi/music/marinkyo/faure/index.html.ja ガブリエル・フォーレの部屋:Gabriel Fauré:まりんきょ学問所



Gabriel Faure Piano Trio in D minor, Op.120 I. Allegro, ma non troppo:Proust Piano Trio