高畑勲『かぐや姫物語』。・・・でも、この世は美しい・・・。
いのちの記憶 かぐや姫の物語
「このチケット、期限今日までやで~」と、連れ合いのことば。いま映画館で映っているのは、○○と××と「かぐや姫」と・・・とのよし。いつものことながら、知り合いから頂いたもの。
折角という思いもあり行かなくてはと、で、F・マリノスの優勝が懸かったサッカーJリーグのテレビ中継もライヴで観たいし・・・と、そうしたこともあって、キックオフまでに帰宅できそうな上映時間の「かぐや姫」の鑑賞となった。
やはりニッポンですね。情緒、陰影といい、作画作風といい。題材、原作がわが国の最古の物語りと言われている「竹取物語」だから当然と言やあそうなんですけれど。
月と地球。あの世とこの世のメタファーということなんでしょう。浄土ともいえる天上に真っ白に光り輝く月の世と、漆黒の宇宙に浮かぶ色彩鮮やかな紺青の生命輝く地球。
清濁ない交ぜ、善きこと悪しきこと限りなく、愛し、苦しみ煩悩経巡る人の世、しかしそのいのち育む自然が作り出すさまざまな色あいの豊かさに満ちたこの世、穢土たるの地球。
この世は面白い、すばらしいのだよ・・・と。
慈愛の、肯定。これ以上いうことはあろうか。
きのはきょう、きょうはあすと生き継がれる「いのちの記憶」・・・。