yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ブライアン・イーノの聞くでもなく聴き、控えめに奏でられる音楽

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             Brian Eno: Discreet Music (Part I)
             http://www.youtube.com/watch?v=8zvmdO3K7LQ&feature=related
             Brian Eno: Discreet Music (Part II)
             http://www.youtube.com/watch?v=EEKHH2f0w2A&feature=related

1970年前後プログレッシブロックなるものもひとつの潮流であった。とりわけヨーロッパに於いて盛んなものがあった。あの現代音楽の60年代の旗手と評されていたストックハウゼンが大きく迷走しだすのと同じくしてサイケデリックカウンターカルチャーの特徴といえるインド音楽、東洋的瞑想の世界への傾斜が色濃く出ている音楽がロック、ジャズの世界でも聴かれたものです。シンセサイザーなど極めて大掛かりな電子機器を駆使しての多様なサウンドに新鮮さを聞いてもいたのだろう。ロックがロックンロールから、ジャズがデキシーランドジャズからと言うように現代ポップス、大衆音楽の生成発展はアメリカであってもその革新はいづれもヨーロッパであったように思われる。しょせんといっては失礼かもしれないが文化、伝統、その土台の違いかもしれない。概ね、アメリカのクラシカルな世界での革新者たちはヨーロッパで自らの練成に時を過ごしている。ケージにしてからがシェーンベルグの門をたたき、デュシャンダダイスト接触があったそうである。ところでプログレッシブロックにタンジェリンドリーム、ファースト、クラウスシュルツ、クラフトワークらドイツの面々に対して、イギリスのロバートフィリップ、ジョンケールらと互いに触発活動していたのがこのブライアンイーノであった。経歴にラモンテヤングと活動を共にしていたとある。確かに反復繰り返しがもたらす瞑想的世界へ<我>を放つ楽想が感ぜられるのも肯ける。タイトルは<DISCREET MUSIC>とある。控えめという意味だそうであるが、音楽が前面に作品として出るのではなく、何気なく聞くとも無く耳に入ってくる。そのような音楽である。やさしく心地よく時に聞き入るような音楽。環境音楽と言うそうだが。一度聴いてください。ひょっとして知らぬまま何かの映画音楽として似たような作品を聴いているかもしれません