yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

生々しくつやっぽい、しかも緊張感を湛えた点描的音響世界シルヴァーノ・ブソッティ『裸像(イル・ヌード)』(1963)ほか

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Sylvano Bussotti- RARA (Cello)

           
           Sylvano Bussotti- Pour Clavier (3/3) 貼付不可
      
ブソッティ図形楽譜イメージ 2               
               (下)Bussotti Opera Balletより

先に拙ブログにてシルヴァーノ・ブソッティSYLVANO BUSSOTTI(1931-)の弦楽作品集を≪シルヴァーノ・ブソッティの色めく弦楽の世界≫とタイトルして取り上げた。
そこで≪ぞくぞくするような色めく点描的音色の世界。なまめかしい感性のエロスに裏打ちされた弦の作り出す世界はセリーの世界に色をつける。こんなにも艶っぽいセリーの世界もあるのだと感心して聴き入ることだろう。≫と書き綴っている。いささかも変更を加える必要もないほどに言いえていると臆面もなく我ながら悦にいっている。
イメージ 5今回のドイツ・WERGO盤に収められているソロ及び小編成の室内楽諸作品も、そうした印象を強く感じさせるエロスに艶めく、しかも点描的な緊張感のうちに放たれる音の煌めきは、作曲家シルヴァーノ・ブソッティの独自世界だといえるだろう。
彼シルヴァーノブソッティSYLVANO BUSSOTTIは、イタリアのフィレンツェに生まれ、この世代のごたぶんにもれず彼もダルムシュタットの現代音楽夏期講習やジョン・ケージの革新的コンセプトなどの影響を受け、偶然性を採り入れての美しい図形楽譜の作曲家で早くから知られていた。
また多才なことでも有名である。音楽以外にも、俳優、舞台美術家、演出監督,文筆家としてもその才を多方面に発揮しているそうである。
それがためにか、作曲家としての知名度は幾分遅れをとっているようだ。しかし私は好きな作曲家である。生々しくつやっぽい音響世界、しかも緊張感を湛えた点描的音響世界は非常な魅力である。素晴らしく引き締まった艶やかな点描の響きであり魅惑の音色である。
先の拙ブログで記した事だけれど≪ぞくぞくするような色めく点描的音色の世界。なまめかしい感性のエロスに裏打ちされた弦の作り出す世界はセリーの世界に色をつける。こんなにも艶っぽいセリーの世界もあるのだと感心して聴き入ることだろう。≫寸分も書き直す必要もないくらいのこれにつきる印象である。
点描的セリー音楽が機能的無味乾燥などという悪しき音楽観をもたれている方には、そうした認識改める意味でも是非ともいちどは聴いていただきたい作曲家であり、作品である。
収録作品は以下のとおり

イメージ 3A-1、『裸像(イル・ヌード)』(1963)アノと弦楽四重奏のためのトルソの4つの断片。この作品は1964年の国際現代音楽協会の作曲コンクールでの第1位受賞作品。
B-1、『3人のためのフレーズ』(1959-60)ヴィオラ、ヴァイオリンとチェロのための
B-2、『なお地平は延びている』(1967)混声六重唱のための
B-3、『ラーラ』(1964-67)(血清学的エコー)チェロのための



シルヴァーノ・ブソッティの色めく弦楽の世界、マイブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/26810984.html


SYLVANO BUSSOTTIオフィシャルサイト
http://www.elastiko.org/sylb/it/index.php



Sylvano Bussotti: Phrase à Trois