yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

引締った空間と多彩な音色の動きがすばらしいジルベール・アミ(1936年 - )『オーケストラのための歌』(1967-68)ほか。

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Amy- Chant (1/3)

             

イメージ 2指揮を師事したそのブーレーズの後任として、67年からドメーヌ・ミュジカルの音楽監督を務め73年からはフランス国営放送局の音楽顧問、84年からリヨン音楽院の院長を務めているジルベール・アミGilbert Amy(1936年 - )。≪1954年にパリ音楽院に入学し、オリヴィエ・メシアンとダリユス・ミヨーに作曲を、イヴォンヌ・ロリオにピアノを師事。・・・1958年から1961年までダルムシュタット現代音楽講習会でカールハインツ・シュトックハウゼンの講座を履修。1962年にジャン=ルイ・バローに指名されてパリ・オデオン座の座付き音楽監督に就任。≫(WIKIPEDIA)とある。見事な経歴であり、選ばれた才能の王道の歩みとも言えるだろうか。このアルバムに収められた作品も見事な秀作といえるだろう。引き締まった空間と多彩な音色の動きがすばらしい。ともかくすばらしく緊密に流動しているのだ。≪緊張感にあふれる音色の運動性の展開≫(解説・秋山邦晴)≪音色の配分、音色の運動性といったアミの特色的なその音楽の方法論によって、静かに、またときにドラマティック≫(同)
と評されている。まったく見事なまでにくっきりとした動的造形力であり、ひじょうな魅力である。つねづね云っているように80年央より音盤から遠ざかっていることもありそれ以降最近まで作曲家としての活動を知るよしもない。しかしそうしたことの動静の如何ばかりかを思い抱かせる重要な作曲家ではある。その手堅さにおいて見事だ、と私には思われる。方法意識に裏付けられた確かさを聴くことだろう。ともかく動きのある音色、引き締まった響きは聴くにあたいする。
収録曲は『オーケストラのための歌』(1967-68)、ヴァイオリンとオーケストラのための『弾道・trajectoires』(1965-66)。