yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

マーラーの『交響曲第五番・アダージョ』を聴きながら年の瀬を静かに過ごす。

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                  グスタフ・マーラー


年もおしつまり、此の時ばかりは加齢とともに侘しさがジワーと心にしみ込んでくる。
昔の人はよく言ったものだ。「門松は冥土の旅の一里塚」。これは

【《一休の狂歌で「めでたくもありめでたくもなし」と続く》めでたい門松も、それを立てるたびに年を重ねるから、次第に死に近づく標示ともみられるということ。】(ネット辞書より)本当に言い得ていると感心する。

   行 く 年 や 猫 う づ く ま る 膝 の 上  (漱石

   滔 々 と 年 は 流 る る 身 の ほ と り  (風生)

   良 き 悪 し き 分 か た ぬ 年 の 逝 か ん と す  (遷子)

   わ が 寝 ね し 暗 中 の 壁 年 抜 け ゆ く  (澄雄)

   ゆ く 年 や 坂 一 つ 無 き 中 央 区  (真砂女)

   ゆ く 年 の ゆ く さ き の あ る ご と く ゆ く  (狩行)

ま、こんな句を読むと除夜の鐘に侘しさを感じるのも故なしとしない。

   妻 は ま だ 何 か し て お り 除 夜 の 鐘  (草城)

ところで、

   年 玉 を な ら べ て お く や 枕 許  (子規)

もうこんなウキウキと楽しみな嬉しい正月は来そうにない。まこと冥いことである。

(ブログ文章まとまらず、暇にあかせ、富田勲の名曲中の名曲、NHKテレビドキュメンタリー番組「新日本紀行」のテーマ音楽が、あつかましくもYOUTUBEに無いかどうか検索していたところ、彼がロドリーゴのアランフェス協奏曲をアレンジしたものがバックに使われている、スペイン国立「ソフィア王妃美術館」所蔵の現代美術作品のスライドショービデオが見つかった。ということで、しんみりと、しみじみとその音楽を聴きながら絵画鑑賞としよう。いいものである。)―2006・12・29記


【注】・・・例のYOUTUBEでの著作権の問題かどうか分からないけれど、どうやらカットされているようなので、ブログ本文内容と関係がなくなってしまい、いささか違和が生じるけれど、マーラーの『 symphony n°5 (adagietto)』を貼り付けておきます。(2007・1・6記)

        YOUTUBE――mahler symphony n°5 (adagietto)



MUSEO NACIONAL CENTRO de ARTE REINA SOFIA(公式英文サイト)
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