yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

室内楽のアンサンブルに感じる展開の妙の至福感、その溌剌としたインタープレイの心地よさ。素晴らしいSMEのコレクティヴジャズ『THE SOURCE‐FROM AND TOWARDS』(1970)。

イメージ 1

ジョン・スティーヴンスJohn Stevens
イメージ 2きのうは、オーネットコールマンの「FREE JAZZ」。ダブルクァルテット8人によるコレクティヴなパフォーマンスが面白かった。ということで、今日は、すでに拙ブログに幾度か紹介登場しているマイフェイバリット・ジャズミュージシャンであったイギリスのフリージャズ界を牽引して功績顕著なドラマーのジョンスティーヴンス。その彼が率いるメンバーを固定しないオープンな試みで柔軟可塑的であり果敢であったSMEつまりは「SPONTANEOUS MUISIC ENSEMBLE」の『THE SOURCE‐FROM AND TOWARDS』(1970)。これも先日紹介したアルバム同様、サックスのTrevor Wattsをよきパートナーとして、また以前よりのフリーコンセプトのパートナーでもあるトランペットのKen (Kenny) Wheelerの顔がメンバーに見える。レコードジャケットにはデータの文字が見えず、レコードをつつむ内袋に簡単なメンバーおよび演奏曲目、録音データが印刷されているだけといった、音だけをひたすら聞いてくれとでも言いたイメージ 3げな感じである。いや、まったくその通りで、これが素晴らしく聞き応えのある、コレクティヴジャズになっているのだ。もう堪らないですね、と言いたくなるほどに見事である。まるで室内楽のアンサンブルに感じる言い知れぬ展開の妙の至福感、その溌剌とした相互のインタープレイの心地よさ、それらが、この「SPONTANEOUS MUISIC ENSEMBLE」で品よく愉しむことができる。コレクティヴプレイのこのまとまりと集中力は、めったに聴けるものではない、と私は一人勝手に陶酔し愉しみ、コレクティヴプレイの悦楽に遊んでいるのだ。たいしたもんです。ジョン・スティーヴンスは。

                               ケニー・ホイーラーKen Wheeler 






ケニー・ホイーラーKen Wheeler ジャズ・トランペッター。1930カナダ生まれ。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/Kenny%20Wheeler