yuki-midorinomoriの日記

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安らぎと静穏に迎え入れるにふさわしい愛すべきピアノ小品集。館野泉のグリーグ『抒情小曲集』

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BOSWORTH PLAYS GRIEG NOCTURNE

        

エドヴァルド・グリーグEdvard Hagerup Grieg
イメージ 2 イメージ 3先日、マイブログにて「我が家で楽しむクラシックCD」なる宣伝雑誌の記事を紹介した折、その選者の一人のピアニスト仲道郁代が<夕食後くつろぎながら>として愉しむ作品にエドヴァルド・グリーグEdvard Hagerup Griegの「抒情小曲集」を推薦していた。
没後100周年のこのグリーグと、またシベリウスの、この二人の北欧の作曲家は西欧よりも我が日本での人気の方が高いとの評論家の記事を目にしたことがあるけれど実感として頷けるものがありはしないだろうか。斯くいう私がそうだから余計にそう思うのかもしれないが。
ケルトの音楽、アイルランドスコットランドの民謡が何故かフィットする私たちの感性。そうした北欧の人々の自然へのスタンス、民俗への慈しみゆえの親しみやすいメロディーへの愛好、神話、伝承譚など神秘性への傾斜にスッと溶け込めるものを感じるからなのだろう。
で、さっそく連休ということもあり、ショップに足運び、もう大枚はたく元気はないということで廉価盤を物色。北欧ピアノ音楽にかけては随一との定評ある館野(たての)泉のCDがちょうどあった。
この稿書く前にネットを覗くと彼のCD3枚組みの『グリーグ・抒情小曲集全集』がリストアップされていた。もちろん?!、私の手に入れたものはその全集の中から選曲されての一枚ものの選集である。グリーグの遠い縁戚であると言い募るグレン・グールドグリーグのピアノ弾きで生計を、と考えたこともあるほど作品を愛していたと聞く世紀のアヴァンギャルドジョン・ケージ
こうしたエピソードもその音楽に輪をかけて、仲道郁代の推薦するグリーグの「抒情小曲集」を手に取り聞きたくなった理由でもあった。「ペールギュント」や「ピアノコンチェルト」などの代表傑作。それにブログでも取り上げた『組曲「ホルベアの時代より」Op.40』どまりだった我がグリーグ鑑賞も、北欧のショパンと謂われていると聞く彼の「抒情小曲集」の鑑賞へと拡がることとなった。
イメージ 4安らぎと静穏に迎え入れるにふさわしい愛すべきピアノ小品であることは謂うまでもないことだろう。私には美しすぎて何故かあまりバックグラウンド音楽にふさわしいと思えないショパン。それに較べて、この「北欧のショパングリーグの「抒情小曲集」は身構えることなく安らけく聞き流せることができ、先にブログ紹介したメンデルスゾーンの≪優美と温か≫さの「無言歌集」ともども、<夕食後くつろぎながら>ではないけれど、我が愛聴盤・バックグラウンド音楽となること間違いない。



                                     グリーグと妻ニーナ