yuki-midorinomoriの日記

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”我がときめき”のシャンソン歌手・岸洋子『希望』。

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岸洋子 さよならも言わず、希望

       


       「希望」

       希望という名の あなたをたずねて
       遠い国へと また汽車にのる
       あなたは昔の あたしの思い出
       ふるさとの夢 はじめての恋
       けれどあたしが 大人になった日に
       黙ってどこかへ 立ち去ったあなた
       いつかあなたに また逢うまでは
       あたしの旅は 終わりのない旅

       希望という名の あなたをたずねて
       今日もあてなく また汽車にのる
       あれからあたしは ただ一人きり
       明日はどんな 町につくやら
       あなたのうわさも 時折り聞くけど
       見知らぬ誰かに すれちがうだけ
       いつかあなたの 名を呼びながら
       あたしの旅は 返事のない旅

       希望という名の あなたをたずねて
       寒い夜更けに また汽車にのる
       悲しみだけが あたしの道ずれ
       となりの席に あなたがいれば
       涙ぐむとき そのとき聞こえる
       希望と言う名の あたしのあの唄
       そうよあなたに また逢うために
       あたしの旅は いままた始まる


きのうはシャンソン歌手の金子由香利の2枚組みのアルバムを取り上げた。シャンソンの音盤はそれのみで、他に持っているわけではない。ファンもいることだしあまり云いたくはないのだけれどハワイアンやボサノバなど以外は放送で流れていれば観たり、聴いたりはしている。そんななか私たちの世代では女性歌手では石井好子であり、越路吹雪(いうまでもなく年代は随分と上だけれど)だった。しかし年代的な制約もあってか、ショーマン?シップshowmanship のほどはともかく歌手としての力量、洗練は、後世代の金子由香利の方に軍配が上がるようだ。楽器を嗜む人口の増加、全国津々浦々へのメディアの普及発達による認知および実践機会の増加等々、いわゆる底上げというやつだろうか。音楽的な洗練度は進化論ではないけれど、時代を経るほどやはり練り上げられ増してくるようだ。もちろん草創の労苦を貶めることはあってはならないことだけれど。そんななかシャンソン歌手と言われながら抜群の歌唱力で大衆歌謡のヒットを飛ばし≪1970年:膠原病で倒れるが再起。『希望』で第12回日本レコード大賞歌唱賞を受賞。≫(WIKIPEDIA)した岸洋子(きし ようこ、1935 - 1992)こそは、勝手ながらわれらがトキメキの女性歌手だった。大学受験に失敗しての予備校生活。帰途に着くプラットフォーム、電車のなかでシドロモドロになりながらたわいもない事を話しかけて胸ときめかした同クラスの乙女の面影が彼女にあったのだった。もちろん勝手に思い込み美化してのことで、岸洋子のほうが美人で<女>であったことは言うまでもない。残念ながらこの歌手・岸洋子は、長き難病(膠原病)との闘病で1992年57歳にして世を去っている。