yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

シュトックハウゼン『STOP』(1965)『YLEM』(1972) 。宇宙・物質・存在<生成>のイメージ。はたしてそのようなイメージが共有しえる響きの提示、パフォーマンスたりえているか?

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Stockhausen: "Ylem" 1/3(1972)

           

イメージ 2なんだか本末転倒の思い(音盤紹介を主とするブログで、動画紹介のそれではなかったのだけれど)がしないでもないのだけれど・・・。というのも音楽ブログを旨としている拙ブログゆえ、アルバム画像を貼り付けて、鑑賞の記をことばで綴ってはいても、その紹介音源がないままの投稿の場合は何かしらもどかしさが残る。音源もあわせて紹介されていてこそ、その綴られたことばと共に、判断もつき愉しめるというものと思われる。で、きょうのシュトックハウゼンの『STOP』(1965)『YLEM』(1972) 2作品の収められたアルバムも、ずっと投稿待機中(直輸入盤ゆえ日本語解説なし)のものだったのだけれど、きょうたまたまYOUTUBE動画で『YLEM』のアップロードされているのに出くわし、これは幸いとばかり、その音源のリアリティを利用させてもらって、この当時しきりにシュトックハウゼンが空間・直感音楽を提唱し実践していた音・響きのありようを、いや時代性の斬新を耳にしてみようという算段。動画ありての投稿という次第。文字だけの音楽投稿記事よりはいくぶん説得性はあるのでは・・・と思うのだけれど。
ところで『YLEM(アイレム)』とは「元素を形成するもとになった原初の物質」と言う意味だそうで、いまや宇宙起源論の主流となった感のある「ビッグバン」説を最初に唱えた発想豊かな啓蒙的物理学者ジョージ・ガモフ George Gamow(1904 - 1968)のイメージする「ビッグバン」宇宙創成の原物質を意味する名称のよし。ドシロウト的に簡単に言ってしまえば<生成>のイメージ。はたしてそのようなイメージが共有しえる響きの提示、パフォーマンスたりえているか?といったところなのだけれど。≪テキストで音楽の展開が指示された作品。ビッグ・バン、宇宙の膨張や収縮などが音楽的に表現されている。≫(シュトックハウゼンCD全集・ネット記事より)のだそうだが。はてさて・・・。
        写真→「Ylem」演奏者配置図イメージ 3


収録曲――

『Stop』 for orchestra, composed in 1965.
『Ylem』 for 19 players, composed in 1972.
Recorded 20/21 march 1973, EMI Studios, London.
音楽監督Karlheinz Stockhausen

Tracklisting:
A.「Stop」 (Londoner Version 1973) (20:31)
B.「Ylem」 (Erste Londoner Version 1973) (24:40)


ビッグバン直後の物質生成を映像化