yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

フランソワ=ベルナール・マシュ『Danae』ほかの合唱曲。民族的野趣が巧みに組み込まれ力強い生命力、息づきを感じさせる良い作品。

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Malec: "Pulsations"

           

Mache, Francois-Bernard
イメージ 2きょうは、作曲家の名前のクレジットをみてたまたま手にしたという程度の所蔵動機だったと思われるが。というのも何せあまり普段から感興わかぬ合唱作品ということもあり・・・(打楽器作品もそのひとつでもあるが)。その作曲家とはフランスのフランソワ=ベルナール・マシュFrançois-Bernard Mâche (1935 Clermont-Ferrand -)とイヴォ・マレクだった。この二人の作品、音盤はすでに下記のごとく投稿している。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/59356732.html フランソワ=ベルナール・マシュ『KORWAR』(1972)ほか。エネルギッシュな生命の原始的やり取りの如く野性を呼び起こす感興をもたらす。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/58584327.html イヴォ・マレク『Triola』(1978)。音に喚起力が余り感じられない。出来はイマイチ。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/29377330.html 電子音響世界に感性が開いているユーゴスラビアのフランス作曲家イヴォ・マレク

だった。
案の定、イヴォ・マレクの『Dodecameron』(1971)はあまり面白いものではなかった。なにか芯の通ったモチーフ、創作動機がこの作曲家には欠如しているのでは、との感想(フランス本国での評価は高いそうだけれどいつもそうなのだ)をもった。エモーショナルな音作りは、その風貌からわかるのだけれど・・・、なにか物足りない。何なんだろう。それに比しフランソワ=ベルナール・マシュの『Danae』。もちろんこれも合唱曲なのだけれど、以前投稿したこの作曲家のアルバムの寸評≪エネルギッシュな生命の原始的やり取りの如く野性を呼び起こす感興をもたらす。≫という印象は、今回の作品『Danae』にも抱かせるものだった。題材はギリシャ神話なのだけれど、北アフリカ?を思わす民族的野趣、エモーショナルな響きが巧みに組み込まれ力強い生命力、息づきを感じさせる良い作品となっている。(それに、ギリシャということから察せられるようにクセナキスへの献呈ともなっているようだ)経歴といい実力といい評価されてしかるべき作曲家のひとりのはずなのだけれど、動画ほかあまりにも情報などが少なすぎるのはどうしたことなのだろう。


http://www.jiwa.fr/#artist/8251 フランソワ=ベルナール・マシュ Mache, Francois-Bernard
Terre de feu (Second version) 試聴サイト