yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

耳に飛び込んできた「・・・生きているから 悲しいんだ~」。

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アンパンマンマーチ

            

きょう、聴くでもなく、聴かぬでもなくの、何気なくNHK・FMから流れていた音楽番組「にっぽんのうた 世界の歌」のなかで、「・・・生きているから 悲しいんだ~」との歌詞が耳に飛び込んできて妙に感心したのだ。これが「・・・生きているから 悩むんだ~」などと月並みな歌詞であれば引っかからなかっただろうが。「・・・生きているから 悲しいんだ~」。そうです。いずみ たく作曲の「手のひらを太陽に」で、歌詞はやなせ たかしです。この曲は≪1962年にNHK「みんなのうた」で放送された。≫(WIKI)のだそうで、実におよそ半世紀歌い継がれているのだ。
生きていることそれ自体が悲しい。この深い歌詞。およそ子供対象の歌の歌詞とも思えぬ哲学的含意をもつといえようか。


   <手のひらを太陽に>

  ぼくらは みんな 生きている
  生きているから 歌うんだ
  ぼくらは みんな 生きている
  生きているから 悲しいんだ
  ・・・

それで思い出したのだ。いつぞやかアンパンマンの歌を同じくラジオで流れているのを何気なく聴いていて、こんなに深い内容の歌を幼(幼稚園)児たちが歌っている(いた)のかといたく感心したのだった。云うまでもなく歌詞は、やなせたかしだ。

   アンパンマンのマーチ
   作詞:やなせたかし/作曲:三木たかし/編曲:大谷和夫

   そうだ うれしいんだ
   生きる よろこび
   たとえ胸の傷がいたんでも
   なんのために生まれて
   なにをして生きるのか
   こたえられないなんて
   そんなのは いやだ!
   今を生きる ことで
   熱い こころ 燃える
   だから 君は いくんだ
   ほほえんで
   そうだ うれしいんだ
   生きる よろこび
   たとえ 胸の傷がいたんでも
   ああ アンパンマン
   やさしい 君は
   行け!みんなの夢 まもるため
   なにが君の しあわせ
   なにをして よろこぶ
   わからないまま おわる
   そんなのは いやだ!
   忘れないで 夢を
   こぼさないで 涙
   だから 君は とぶんだ
   どこまでも
   そうだ おそれないで
   みんなのために
   愛と 勇気だけが ともだちさ
   ああ アンパンマン
   やさしい 君は
   行け!みんなの夢 まもるため
   時は はやく すぎる
   光る星は 消える
   だから 君は いくんだ
   ほほえんで
   そうだ うれしいんだ
   生きる よろこび
   たとえ どんな 敵が あいてでも
   ああ アンパンマン
   やさしい 君は
   行け!みんなの夢 まもるため

なんのために生まれて、なにをして生きるのか!!すごいことばですね、これは。

ここで、以前投稿したヘルマンヘッセの詩を再掲してこの稿擱こう。


        子供よ、おまえはもう逝ってしまった
        そして少しの人生も知りはしなかった
        それなのに我々老いた者たちは
        なおも衰弱した歳月を生きている

          ・・・・・

        子供よ、やがて我々の目が閉じられるとき
        おそらく、我々は思うことだろう
        子供よ、この世について我々の目は
        おまえの目ほど多くを見はしなかったのだと


               幼い子供の死に寄せて(H・ヘッセ)