yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

高橋アキ『ピアノ・ディスタンスPIANO DISTANCE』(1977)。30数年を経ての只今現在も、こうした武満音像であり続けてるのだろうか。興味深いことであるけれど。

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TAKEMITSU 《Piano Distance》:piano / Takahashi Aki

            

高橋アキ(1944 - )『ピアノ・ディスタンスPIANO DISTANCE』(1977)。当方のつくりあげてきた勝手な武満イメージかも知れないけれど、余情と余韻から離れたピアノには幾分の違和を覚えたのだけれど、どうなんだろう。堅いといったイメージだった。なんとなく、そうした音作りの意図はわからないでもないのだけれど・・・。はたして、30数年を経ての只今現在も、こうした武満音像であり続けてるのだろうか。興味深いことであるが。このレコードには四人の作曲家の作品が1曲づつ収録されているのだけれど、いちばん面白く聴けたのはポーランドのミニマル系の作曲家、トマシュ・シコルスキTomasz Sikorski (1939–1988)の「ピアノのためのソナント SONANT FOR PIANO」(1967)だった。ピアノ(音響素材)のアタックとヴァイブレーション、響き、その繰り返しに耳そばだて時間を組織立ててゆく。「音たちの生成と消滅のプロセスを心静かに見守る・・・」(高橋アキ)。シンプルな響きに身を委ねる・・・。そして心地よい緊張感の経験。




高橋アキ『ピアノ・ディスタンスPIANO DISTANCE』(1977)

A-1.ピアノ・ディスタンス PIANO DISTANCE(武満徹)
A-2. ピアノのためのソナント SONANT FOR PIANO(トマシュ・シコルスキ Tomasz Sikorski)
B-1.ピアノのための音楽1 MUSIC FOR PIANO 1(甲斐説宗)
B-2.ピアノ曲 PIANO PIECE 1(ヨハネス・フリッチュ Johannes Fritsch


Toru Takemitsu 《Piano Distance》 1961 / 武満 徹 《ピアノ・ディスタンス》 1961:piano/ Sudo Eiko